【大学受験】受験生は夏休みに何をするべきなのか?
「夏を制するものは受援を制する!」という言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。まとまった時間をとって自分のペースで勉強ができる最後の期間であるため、受験生にとって夏休みは非常に大切です。
1ヶ月ほどある夏休みを使っても、やみくもに学習していては時間がいくらあっても足りません。そのため効率よく学習するには、勉強する順番を考える必要があります。
現役受験生は、夏休みに行うこととして「基礎を固める」もしくは「授業の先取りを行う」のか、基本的にこの2つのタイプに分かれます。あなたはどちらのタイプに当てはまるでしょうか。以下で、2つのタイプについて具体的に紹介しますので、自分の置かれている状況を確認しましょう。
1.夏休みまでの基礎ができていない受験生
「基礎を固める」べき受験生は、主に文系の生徒に多く見られます。まとまった時間が取れる夏休みは、ここまで後回しにしていた苦手科目の克服に当てましょう。具体的には英語の文法、数学でいつもミスをしたり飛ばしてしまう分野、国語や古典の読解能力などが挙げられます。
2学期からは過去問対策や演習問題に入りますので、まとまった時間が取れる夏休みで基礎を定着させましょう。塾や予備校、家庭教師などは基礎固めの講義を実施してくれます。自分一人で勉強することに限界を感じたら、講師に教えてもらうことも検討してください。
2.学校のカリキュラム通りに勉強していると入試に間に合わない受験生
「授業の先取りを行う」べき受験生は、主に理系の生徒に多くいます。学校の授業だと、数Ⅲの範囲が11月まで終わらずに演習問題ができない、物理にいたっては受験ギリギリまでカリキュラムが組まれて、基礎問題もあやふやになる学校もあります。
先取り学習をして、入試問題レベルの演習や過去問を解くことで、自分の現在のレベルと、受験までにどんな知識や考え方が必要になるのかが把握できるます。学校が始まると、志望している大学によく出る単元や、身に付けたい知識のところを効率よく勉強できます。
ただし「私は文系だから基礎固め」「僕は理系だから授業の先取り」という風に、文理の違いだけで夏休みの貴重な時間の勉強方針を決めないようにしましょう。あくまでも目安のひとつなので、どちらが自分に当てはまっているのかを基準にして判断しましょう。
受験生の夏休みはラストチャンス?
まとまった時間が取れる夏休みは現役生にとって、足りないところを徹底的に補えるラストチャンスです。というのも一般的な学校生活では冬休みまで大型連休がなく、冬休みは受験直前なので、苦手科目の克服に時間を掛ける余裕はありません。
そのため夏休みに克服できなければ、受験までずっと苦手なままになる可能性が高いでしょう。模試や受験本番で足を引っ張ってしまうかもしれない科目は、夏休みのうちに潰しておき、点数を上げるための勉強を夏以降にすることができます。
特に国語・数学・英語の主要3科目のうち、1つでも苦手科目があれば優先的に取り組みましょう。主要3科目は、受験科目として必須になることが多く、志望校の選択肢を狭めることになります。
苦手科目の対処法
苦手科目になると、勉強が嫌になることがありませんか。これは苦手科目を持つ多くの人が経験していますが、「好きな科目や得意科目のあとに苦手科目を勉強する」ことで、気分を上げた状態で勉強ができるので、おすすめです。得意な科目から勉強をスタートすることで勉強に対する集中力を挙げてから苦手に取り組もうとする作戦です。ただし時間配分をしっかり行うことが大事になります。気づいたら苦手科目に着手することなく1日が終わってしまった…とならないようにしましょう。
苦手科目の克服はかける時間に対して期待できる点数アップが高い、つまりコストパフォーマンスに優れています。例えば100点満点のテストで英語が平均して80点取れる場合、基礎的な学習はできていますので、点数アップにするには応用問題など高難易度の勉強をする必要があります。
しかし、数学が平均して30点しか取れない場合、公式や基礎レベルの問題が解けないという状態だと思います。それは裏を返せば、公式や基礎レベルの問題が解けると簡単に50点くらいまで伸ばすことができるということです。
苦手科目はなかなか気が乗らず勉強したくないというのが多くの受験生の本音かもしれませんが、苦手があるということはむしろチャンスなのです。得点を大きく伸ばす余地があるというわけですから、積極的に苦手科目と向き合って得点アップを狙いましょう。
基礎的な学習で得点アップが狙える苦手科目の克服はコスパがいいと言えるのは上記のような理由にあります。
夏休みの勉強計画を立てる
夏休みにやっておく勉強が把握できたら、具体的な勉強計画を立てておきましょう。長い夏休みになるので、初めの方は「まだ勉強しなくても大丈夫か」という考えになりかねないためです。
夏休みを有意義なものにするために計画を立てますが、その際に以下のポイントを押さえてください。
やることを明確にする
まずは、最初に紹介した「基礎を固める」もしくは「授業の先取りを行う」のどちらを優先するか、考えましょう。そして何をやるのか具体的な勉強内容や目標を決定する必要があります。
例えば「基礎を固める」であれば、「英文法をマスターする・数学の公式を覚える・古文単語を暗記する」などが挙げられます。反対に「授業の先取り」であれば、「物理を最後まで学習し、定着させる・数Ⅲの勉強内容を把握しておく」になります。
明確な内容にすることで、以下の細かい設定にも対応しやすくなり、効率的に勉強が行なえます。
1週間、1日など細かく計画を立てる
夏休み全体の目標を設定したら、まずは1週間単位の目標を設定しましょう。一週間でやることを固定化して、計画表や手帳などに記載してください。計画表や手帳などを作ることで、科目間の時間管理が把握でき、ついつい後回しにしてしまって、バランスが崩れてしまうことも防げます。
1週間でやることを固定したら、いつ何をやるのか1日単位で予定表に落とし込んでいきましょう。1週間の始まりを月曜日として、日曜日の夜もしくは月曜日の早朝に計画を立てておきます。こうすると毎日スケジュールを立てる必要がないので、時間を効率的に使えます。
1日で必要な勉強時間
「1日○時間勉強すれば大丈夫」という記事は多くありますが、勉強時間だけ達成していても成績が伸びないことがあります。それは勉強をこなすことが、目的になることがあるためです。
極端ですが、同じ問題を8時間解いても成績アップが見込めるとは思えません。時間だけで考えるのではなく、計画やタスクを完了できたかなどの視点で見るようにしましょう。
そのことを踏まえて、1日に必要な勉強時間を紹介すると、10時間です。これは受験生が平均して8~9時間勉強しており、現役生が少しでも成績を上げるには、平均よりも多く勉強する必要があるためです。
無理な計画はNG
計画を立てるときは、スキマ時間などもすべて使って勉強時間にしようとしてしまいがちです。しかし実際にはそこまで集中力が続かないこともあり、無理に予定を詰め込みすぎると計画倒れする恐れがあります。
そこでおすすめなのが、予備日を作っておくことです。土曜日か日曜日の半日などまとまった時間を空けておくことで、もし遅れが出てしまっても取り返せます。予備日があることで心に余裕が生まれ、ストレスを感じにくくなるでしょう。計画通り進んでいたら、一週間の復習をしたり、次の週の計画を立てます。
そもそも大学受験の対策をこれから本腰をいれて始めるという方はこちらの記事が参考になります。
大学受験の勉強計画を立てる方法【計画前の準備や無理のない計画を立てるコツを解説】|オンライン家庭教師マナリンク
現役生はなぜ時間が無いのか?
「現役生は浪人生に比べて勉強時間が足りない」ということをよく言われます。しかし「確かに浪人生は一日中勉強できるが、現役生も学校の授業を含めると長時間勉強できているので、勉強時間が足りている」と考える方もいるのではないでしょうか。
部活動が終わる夏休み以降の勉強時間だけで言えば、それほど大きな差はありません。しかし、ポイントとなるのは入試範囲の問題を修了するタイミングで、現役生は修了するのが遅いため、その分野に関連する範囲の演習時間がないという風に表現されます。
大学入試に置ける既卒と現役の比率(データ)
参考:志願者数・受験者数等の推移|令和2年度|独立行政法人大学入試センター
大学入試は、これまで経験してきた中学受験や高校受験と異なり、浪人生と競うことになります。その人数も多く、受験者数の約5人に1人が浪人生です。
もちろん既卒生の中でも基礎ができていなかったり、まともに勉強時間を確保していないという人もいます。一方で目標としている点数にあと数点足りず合格できなかったという実力者がいることも事実です。
現役生は夏休みまで部活の最後の大会があったり、文化祭などの学校行事があるなどして既卒生と比較して勉強時間が少ないことが分かります。「受験まであと1年間ある」などと楽観的に捉えるのではなく、いかに効率よく点数を上げていくために自分の足りないところを潰していけるのかを、徹底的に考える必要があります。
ピンポイントでニガテや不足を補うなら個別指導がぴったり!
大学受験の夏休みは「今までやってきたことの基礎を徹底的に復習する」「高校で習っていない範囲を塾や予備日、家庭教師などの夏期講習を利用して勉強する」など、個人の進捗状況によってやるべきことは変化します。
苦手なことは、自分ひとりではなかなか手を付けられず、結局後回しにする可能性があるので、自分の弱点のみに絞って勉強ができる個別指導や家庭教師がおすすめです。
先取り学習をするのであれば、集団塾で授業を受けるのもいいですが、すでにスタートしていて途中参加になってしまう可能性もあります。知らない範囲を途中から勉強しても、効率が悪いのでこちらも個別指導や家庭教師がおすすめです。
個別指導では、雨が降っていようがわざわざ塾まで通いに行く必要があります。また保護者も弁当を作ったりするなど、何かと負担をかけるようになるでしょう。
オンライン家庭教師ではインターネットとPC・タブレットがあれば授業を受けれるので、通塾する必要がありません。また通常の家庭教師にかかる交通費を支払う必要がなかったり、大学生のアルバイトではなく、プロの家庭教師が指導してくれますので、効率的に勉強ができます。わからないことがあればすぐに聞けて、無駄なく学習ができることもメリットです。
オンライン家庭教師のマナリンクであれば、各受験生の苦手科目や合格するのに必要な知識が足りていないところといった弱点をピンポイントで勉強できます。公式アプリで、いつでも気軽に質問ができるというのは受験生にとって必ず力強い味方になります。
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