大学入試に外部試験が使えるって本当?
外部試験とは、「英検・GTEC CBT・TOEFL・TOEIC」などの資格試験を受験して、英語力を測る試験のことです。社会人になると個人のスキルアップのために受験する方が多いですが、高校生の場合は大学入試に外部試験が活用できます。
活用方法は大学によってさまざまですが、大学が定めた基準を満たしていれば得点が加算されたり、英語試験を満点扱いにしてくれるなどメリットが多くあります。今後の入試改革によって外部試験を活用する大学は増えていくと考えられ、必須条件として外部試験のスコアが必要になることもあるでしょう。
高校3年生になると外部試験どころではなくなりますので、早いうちから外部試験を受験して大学入試を有利に進めることをおすすめします。また外部試験は大学入試だけでなく、大学進学後に留学へ行く方や仕事で英語を使いたいという方にとって強い武器となります。将来の選択肢を広げるためにも、外部試験の受験をしておきましょう。
どんな外部試験が使えるのか
外部試験が大学入試に有利になることを紹介しました。それではどんな外部試験を受ければ、大学入試に有利になるのでしょうか。先ほども紹介した「英検・GTEC CBT・TOEFL・TOEIC L&R TEST」が外部試験の例として挙げられます。以下で、これらの試験の特徴を紹介します。
英検
英語検定は、大学が認定している外部試験の中で、最も採用率が高い資格で「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能の能力を計測します。国内の資格試験の中でトップクラスに知名度が高く、英検二級や一級など自分が欲しい階級の試験を受験し、基準点を超えたら試験に合格となります。
これまでは年に3回の受験機会しかありませんでしたが、2020年より英検RCBTやSCBTが始まり、最大で年間9回の受験が可能となりました。受験チャンスが増えたことで一度不合格になったとしても、もう一度受験できますので求めている階級の資格を取りやすくなります。
また英検は一度取得したら、生涯の資格として利用できます。大学入試だけでなく、就職活動の履歴書にも記載できるので、取得しておいて損はない資格です。
GTEC CBT
GTEC CBTも「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を測ることができ、外部試験の中では最近特に注目を集めています。大学入試で広く活用されていますが、大学入学後や就職後、留学する際に求められる英語力も測定できるので、信頼性の高い英語試験です。
GTEC CBTは高校での学習がベースとなっていますので、授業内容を復習したり過去問を解いたりして、しっかり対策を行えば高得点が期待できます。
また47都道府県のすべてに受験会場が設定されていますので、日本全国どこに住んでいても受験が可能です。受験回数はそこまで多くありませんが、年2回まで受験できますので、納得のスコアを取れるまでチャレンジすることができます。
TOEFL
TOEFLは、英語を母語としない人の英語コミュニケーション能力を測るテストとして、実施されています。英語を主言語とする海外大学の学問を言語面で不自由なく修了できるかどうか計測するために、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4つの技能を総合的に測定しています。
英語圏の大学に入学した後のことを想定した問題が出題され、入学後に苦労しない英語力を持ち合わせているかテストされているため、やや専門的な用語が出てきたりして難易度が高いです。
留学へ行く際にはこのTOEFLが、アメリカやイギリス・オーストラリア・カナダ・ニュージーランドのほぼ全ての大学で必要です。大学進学後、留学をしたいと考えている人は形式を知るためにもTOEFLの受験をおすすめします。
TOEIC L&R TEST
TOEIC L&RTESTは英検と同様に、日本国内で広く認知されており、大学受験だけでなく就職活動や社内の昇給等にも利用される試験です。知識や教養としての英語力ではなく、日常会話などビジネス面で実際に英語を使う場面を予想した英語コミュニケーション能力を測定しています。
ここまで紹介した外部試験は、「読む」「聞く」「話す」「書く」の技能が必要でしたが、TOEIC L&R TESTでは「読む」「聞く」のみで点数を測ります。TOEIC S&Wもありますが、ほとんどの大学で必要とされていないので、「読む」「聞く」が得意な方は、TOEICの受験をおすすめします。
受験のためだけでなく、留学や英語を使って仕事をしたい方はTOEIC S&Wの受験をしてもいいでしょう。
どのように扱われるのか
大学受験に有効な外部試験は4つあり、それぞれ特徴がありますので現在点数の取れそうなものや大学入学後にも使えそうな試験を受験しましょう。外部試験は大学入試に有利になることを説明しましたが、具体的にどのように扱われるのか紹介します。
英語試験の免除
大学受験よりも前に大学が指定した点数を超えていれば、英語の試験は免除されます。英語の試験対策をせずに、他教科の勉強に専念できるので有利に受験対策が行えます。
外部試験で獲得した点数によって、英語の試験の点数は変わります。場合によっては満点とみなされることもありますので、有利に入試を迎えられます。
英語試験に点数加算
英語試験に点数が加算されることもあり、加算方法は2パターンあります。英検を参考にして具体例の紹介をします。
1. 英検準一級以上を持っていると20点加算
2. 英検二級で10点・英検準一級で20点・英検一級で30点
大学によってどちらのパターンが採用されているか、またどれくらいの点数が加算されるのかは変わります。1のパターンを採用している大学に合格するために、英検一級の資格を取得しても意味がないので注意しましょう。
英語試験と外部試験のスコアを比較しより高得点のほうが採用される
英語試験が免除になるのではなく、英語試験を受験して外部試験と入試の点数が高いほうを採用するパターンもあります。100点満点の試験で、仮に外部試験が80点換算されていて、入学試験で90点取れば入学試験の点数が反映され、入学試験が70点の時は外部試験の点数が反映される仕組みとなっています。
外部試験の点数を持っている方は、どれくらい力を入れて入学試験の英語の勉強をするのか悩まれると思います。他の受験科目とのバランスを考えて、満足できる点数を決めておくと迷わずに勉強できるでしょう。
何度もチャレンジできる
通常の入学試験では、これまでの模試や学校の成績が良くても、入試で点数が取れなければ意味がありません。一方、外部試験は年間で複数回受験できます。目標の階級やスコア取得に向けて、何度でもチャレンジできることがメリットです。
もちろん受験費用はかかるものの、一度高スコアを獲得したり希望の階級を取得できると入試でも高得点換算されますので、何度も受けてみることをおすすめします。入試で一発勝負になることが嫌な人はチャレンジしておきましょう。
注意!有効期限があります!
外部試験には公式に有効期限が決められているものがあります(TOEICは2年以内など
)。英検は生涯使える資格なので有効期限がありませんが、大学側が「過去2年以内に取得したもの」と制限を設けていることもありますので、注意しましょう。
大学進学後のメリット
英検一級やTOEIC900点などを取得して大学に進学する場合、必修科目である英語の単位を習得したものとして認定されます。
具体例として日本女子大学を紹介します。
英検準一級・TOFLE64~93点・TOEIC650~795点を取得していれば4単位
英検一級・TOFLE94点以上・TOEIC800点以上取得していれば8単位
単位認定のために資格を取得する人はなかなかいませんが、取得した資格はいろいろなことに活用できますので、参考にしてください。
どの大学で使えるのか
外部試験についてここまで紹介しましたが、実際にどの大学で外部試験を使えるのかご存知でしょうか。毎年採用している大学が増えており、国立大学(学科・入試方法別)は4000以上、公立大学(学科・入試方法別)は2000以上 利用している私立大学・私立専門職大学(学科・入試方法別)は17000以上で使えています。
>2019年の大学入試では全国768大学のうち24.3%にあたる187大学が外部試験を利用できます。また、外部試験を採用している大学のうち98%ほどが英検の採用をしており、一番少ないTOFLEでも74%ほどあります。志望校や気になっている大学がある方は「〇〇大学 外部試験」で検索してみると詳しい情報が手に入ります。
自分が有利になるなら積極的に活用しよう!
外部試験の成績を英語の入試に換算する大学が増えており、外部試験を受けておくと受験を有利に進められることが分かりました。外部試験を受けておくと、現在の自分の実力を知ることができるので、モチベーションの維持のためにも効果的です。
受験に活用したい人は、まずは志望校が外部試験を採用しているかどうかの確認をしましょう。最近だと、新型コロナウイルスの影響で、採用を決定していても突然止めてしまうこともありますので、大学のホームページをこまめにチェックしてください。
自分が外部試験を利用して、少しでも有利になると考えたら積極的に活用しましょう。ただし高校3年生の夏頃まで外部試験の対策をしていると、他の受験科目がおろそかになってしまいますので、できれば高校2年生までに外部試験の目標点数を取得できるように高1、高2の勉強を頑張りましょう。
英検などの英語資格の授業ができる先生の紹介
英検やTOEICなどの外部試験を受けて、大学が掲載している得点や階級が達成できていた場合、入試で英語が免除されるなど優遇されます。ただ外部試験で思ったような成績を残すために、対策をする必要があります。
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