試験科目は変わる?
共通テストの試験科目は、国語・地理歴史・公民・数学・理科・外国語の6教科30科目で、センター試験と同じです。
受験生は、志望校が指定する教科・科目の中から受験科目を選んで試験に臨みます。
共通テスト試験教科・科目
試験科目は変わりませんが、数学①は、数学的な問題解決過程を考える時間を考慮し、試験時間が70分となり、センター試験のときの60分から10分間長くなっています。
また、外国語の英語では、名称と配点が変更されました。
センター試験では「筆記」となっていた名称は「リーディング」になりました。
センター試験時に筆記200点、リスニング50点だった配点が、共通テストではリーディング100点、リスニング100点になり、センター試験と比べてリスニングを重要視した配点に変更されました。
センターと比べて難易度はどう?
共通テストは、センター試験と同様にいくつかの選択肢から選んで記入するマークシート方式です。しかし、センター試験と比べて、共通テストは難しくなると予想されます。
その理由は、新しい「出題形式」と「回答形式」にあります。
新しい出題形式
1.連続する問題で、前後の回答の組み合わせにより、正答の組み合わせが複数できる「連動型」問題
2.複数のテキストや資料を組み合わせて解答を導く問題
3.日常生活と結び付けた問題
4.他の教科や科目、異なる分野の文章を組み合わせた問題
新しい解答形式
1.正解が一つとは限らず、複数または一つもない場合もある
2.問題の中で、複数の段階に渡ってその都度判断をする
3.正解を選択肢で選ぶのではなく、結果をそのままマークする
以上のように、「知識・技術」に加えて、「思考力・判断力」が必要になるため、センター試験に比べて問題の難易度が高くなります。
どんな力が問われるようになった?
共通テストでは、学力の3要素である「知識・技能」、「思考力・判断力・表現力」、「主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ力」をバランス良く問うようになりました。
共通テストにより受験生に問われる力が変わった背景には、日本の将来に対する危機感が関係しています。
従来の社会は、変化が少なく型にはまったことを早く正しく行うことが良しとされる社会でしたが、現代は、変化が激しく先の見えないことにも、柔軟に対応できる能力が必要な社会に変わってきています。
現代は、情報化、グローバル化、少子高齢化など、日々目まぐるしく変化し続けています。
そのような変革期では、「知識・技能」はもちろんのこと、自ら問題を見つけ、自分以外の人々と協力して問題を解決していくための「思考力・判断力・表現力」と「主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度」を身に付ける必要があります。
そのような背景があり、「知識・技能」に比重が置かれていたセンター試験から、「知識・技術」を活用して「 思考力・判断力・表現力」を重視する行う共通テストに移行することになりました。
センターの過去問もやるべき?
センター試験から共通テストに変わったとはいえ、共通テスト対策にセンター試験の過去問もやるべきです。
共通テストでは、センター試験で評価・改善を重ねてきた良問を引き継ぐことを明記しています。
大学入試センターでは、センター試験後の問題に対して、外部評価と自己評価を行い良問を蓄積しています。センター試験で過去に出題された問題は良問も多く、ここ数年は新傾向の問題も出題されているため、共通試験対策に過去問を解くことは有効だと言えます。
そうは言っても、共通テストで多数の教科・科目を受験する学生も多く、出題範囲も広いことから、効率よく勉強しなければなりません。
そこでオススメしたいのが、オンライン家庭教師を利用して共通テストの受験対策を行う方法です。
塾の先生や大手予備校の映像授業も共通テスト対策としては良い方法ですが、質問がしにくく、分からないままになってしまったり、分かる部分も周りの子に合わせて一緒に受けなければならなかったりすることがデメリットになります。
オンライン家庭教師ならワンツーマン指導のため、分からない部分のみ納得がいくまでとことん付き合ってもらうことができます。
過去問を解き進め、分からない部分をオンライン家庭教師で解決していくスタイルが、効率的な共通テストの勉強法と言えるでしょう。
共通テストの対策方法
共通テスト対策として、過去問を解くことが有効だと解説してきました。
しかし、従来の「知識・技能」に重点を置いてきたセンター試験の問題を解くだけでは、新たに「思考力・判断力・表現力」を重視する共通テスト対策として万全とは言い切れません。
ここからは、各教科・科目ごとに具体的な共通テスト対策をご紹介していきます。
国語
1.現代文
現代文では、「論理的・文学的・実用的な文章」を「複数の組み合わせた問題」が出題される可能性があります。
したがって、評論や小説の他にも、エッセイ集や実生活に関わる法律の条文など多様なジャンルの文章に日ごろから触れておきましょう。
2.古文・漢文
古文・漢文では、「複数の古文・漢文を関連付けた問題」の出題が予想されます。
ただし、単語の意味や読み、句形など、基本的な知識を活用した読解になるため、古文・漢文の基礎知識を身に付けることが何よりも大切です。
数学
数学では、「長文の問題を理解し、類似の問題を発展的に考える問題」の出題が考えられます。
したがって、公式や解法を丸暗記するのではなく、筋道を立てて考え判断していく力が必要となってきます。勉強方法としては、持っている知識を複数使用して解いていくような大問を、一つずつじっくり解いていく方法がオススメです。
英語
1.リーディング
リーディングでは、全てが読解問題となります。
読む文章量が多くなることから、スピード感をもった読解力が必要となります。
読解スピードを速めるためには、単語や慣用句、文法や語法の理解を深めることが一番重要です。その上で、実際に長文読解を繰り返し行い、速読力を高めましょう。
2.リスニング
リスニングは、リーディングと同じ配点となり、より重要視されます。
リスニング力を高めるためには、普段から英語を聴く習慣を持つことが何より効果的です。
天気など日常生活に関わる身近な会話表現や、文字からでは分からない正しい発音など、使える英語を繰り返し聴くようにしましょう。
理科
1.基礎(物理・化学・生物・地学)
理科基礎では、「知識・技術」の基礎的な部分を正しく理解し、日常生活と関連付けて考える問題が予想されます。
日ごろから日常生活と関連付けて考えるようにし、グラフやデータなどの資料を読み取る練習をしましょう。
2.物理・化学・生物・地学
理科基礎と同じく、普段から日常生活と関連付けて考えるようにしましょう。
共通テストでは、初見資料も多いですが、日ごろから理科に関する情報を主体的に考察することにより、未知の問題を考える思考力や判断力が養われます。
地理歴史・公民
1.世界史・日本史・地理・現代社会
暗記した用語を単に答えるのではなく、時代背景や資料を理解して答えを導き出す問題が出題されます。
つまり共通テストでは、教科書で学んだ知識を活用し、資料等から読み取った情報をもとに答えを判断する力が必要となります。
対策としては、資料集や時事ニュースなど幅広い情報に触れ、「暗記」するよりも「理解する」学習を意識するようにしましょう。
2.倫理・政治・経済
世界史などと同様に、暗記ではなく理解して解答する問題が出ると予想されます。
倫理・政治・経済は、問題を漠然と読んでも解答できない科目の一つです。教科書で扱われる基本的な内容を理解した上で、問題についての読解力・思考力・判断力を高める必要があります。
対策としては、時事ニュースで多様なジャンルの情報に触れ、「理解する」学習を取り入れると良いでしょう。
まとめ
今回は、共通テストについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
共通テストは、センター試験に比べて「思考力・判断力・表現力」を重視した問題が出題されます。共通テスト対策としては、「主体性をもって学ぶ態度」を日ごろから積み重ねていくことが大切です。
勉強は、日ごろの小さな積み重ねが大きな差を生みます。
そして、多教科で広範囲を理解しなければならない共通テストでは、効率的な学習の積み重ねが、より重要になります。
オンライン家庭教師は、個人カリキュラムによるワンツーマン指導のため、共通テストの受験勉強を効率的に行えます。
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