【発達障害の子供こそ中学受験でサクラサク!】特性のある子に中受をオススメしたいわけ

【発達障害の子供こそ中学受験でサクラサク!】特性のある子に中受をオススメしたいわけ

一昔前までは、個性や性格として片付けられてしまっていた「集中力が続かない」「対人関係が苦手」「物事に興味を示さない」などの症状が自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)といった発達障害やグレーゾーンといわれる『特性のある子』としての認知が高まってきた近年、そのような生徒さんを持つ親御さんたちの中では中学受験をさせるという選択肢をとる方が増えてきています。

もちろん
「難しい受験勉強をこなせるのか。」
「わざわざ挫折の経験を増やす結果になるのではないか。」
「受験せずに進める地元の公立中でよいのではないか。」
という気持ちを持つ方が多いのは当然のことかと思います。

ですが、この記事を通して、特性のある子の選択肢の一つとして、中学受験を検討していただければなと思います。
この記事を書くにあたって、発達障害やグレーゾーンの生徒さんにとって過ごしやすいとの声が多い学校が全国にあることを筆者自身知りました。
そこで、それらの学校をエリア別に分けて特色や学費、偏差値などの情報を体系的にまとめた
『【エリア別】発達障害の生徒さんから評判の良い中学校リスト』を作成いたしました。
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まずはじめに…


まずはじめに知っておいてほしいことは、一番に重要なことは生徒さん本人の意志です。
親御さんや周りが強制するのではなく、生徒さん本人が自分で選択をしたという『自己決定のプロセス』が非常に大事になってきます。
ただ、生徒さん自身の自己決定の選択肢を増やしてあげることは、親御さんが出来るバックアップのひとつだと思います。
中学受験をする生徒さんというのはそもそもここ8年間は常に増加で推移していて2022年には過去最多の受験者数を記録したものの、首都圏で受験率は17.3%とまだまだ中学受験をせずに一般の公立中学校に通う生徒さんが大半を占めているということがわかると思います。
つまり、言ってしまえば高校受験などとは違い中学受験は無理にする必要のない受験ということもできます。
わざわざ苦労して受験をしなくても、公立中学校への進学の道はすべてのお子さん平等に開かれています。
ですから、受験がお子さんの心身に大きな負担となってしまう場合や、生徒さん自身が受験を望まない場合など、メリットが小さいと感じるのであれば受験する必要はありません。
しかし、発達障害やグレーゾーンといわれる生徒さんが中学受験をするメリットは充分にあり、検討する価値のある選択肢であると筆者は考えています。
この記事では、特性のある子たちが中学受験をするにあたってのメリット・デメリット、注意するべき点や学校選びのポイントまでご紹介していきたいと思います。

発達障害・グレーゾーンの生徒さんに中学受験を勧めたい理由


高校(大学)受験をしなくて良い


生徒さんそれぞれの特性にもよりますが、高校受験をしなくて良い点については大きなメリットということができます。
高校受験では試験の点数に加えて内申点が大きく関係してきます。
内申点は中学3年間での成績、いわゆる通知表の成績の合計値とその他の課外活動や学校生活の様子からなり、それを高校に提出して高校側がそれも合否の判断材料として使うという形式になっています。
特性のある子たちにとっては、勉強の成績自体は良くても普段の提出物や積極的な課外活動が難しかったりと高校受験の際に内申点が不安材料となるケースが少なくありません。
また、特別支援級に在籍している場合、(地域ごとに差異はあるものの現時点では)内申点がそもそも付かないという事が多く、全日制の高校への進学自体がほぼ難しくなってしまうという厳しい現実があります…
ですが、中学受験をして私立中学に進学した場合ですと、基本的には中高一貫校になるため高校受験をすること無くエスカレーター式に進学することができます。
また、大学の附属中学などに進学した場合には大学まで受験をすること無く進学が可能になるケースもあります。
これはとても大きなメリットで、特性のある子たちとその親御さんたちにとって今後の負担を最小限に減らした上での進学が可能になるということになります。

それぞれの特性に合った校風の学校を選択できる


学校ごとのクセってあると思いませんか?
例えば、あの学校は自由な校風だとか、あそこの学校は拘束が厳しいとか、向こうの学校はガラが悪いだとか…
どの学校にもそれぞれクセがあって特に私立中学は公立中学と比べてクセが強い傾向にあります。
ですが、ここでのクセが強いというのは決してネガティブな意味ではありません。
この学校ごとのクセが発達障害やグレーゾーンの生徒さんとうまくマッチすると非常に居心地の良い環境での学校生活を送ることができます。
ですが反対に言うとこのクセがマッチしない中学校に進学してしまうと特性のある子たちにとっては生活しづらいと感じることになってしまうかもしれません。
地元の公立中学校に通う場合、中学校を選択することは基本的にはできず、学校のクセも地域や年代によってまちまちなことが多い傾向にあります。
その点、私立の中学では学校の選択の幅が多く、また私立中学はそれぞれの学校が独自の校風や理念を持っており、発達障害やグレーゾーンの生徒さんそれぞれピッタリな学校を選ぶことが可能です。

受け入れる整った環境がある


それぞれの学校にもよりますが、基本的には公立の中学校よりも発達障害やグレーゾーンの生徒さんを受け入れる体制や環境が私立中学のほうが整っている場合が多いです
たとえばスクールカウンセラーが常駐していたり、授業についていけない場合の補習が手厚かったりと言った点があげられます。
また、学習障害(LD)の症状を抱える生徒さんなど読み書きが苦手な場合にはタブレット端末での授業など柔軟な対応をしてくれるケースも多く、生徒さん自身も親御さんも安心して学校生活を送ることの出来る環境が私立中学にはあります。

小学校までの人間関係をリセットする事ができる


小学校までの人間関係や環境に問題を抱えている生徒さんは少なくありません。
もちろんこれは、発達障害やグレーゾーンの生徒さんだからというわけではなく、誰しもが直面する可能性が大いにある問題です。
なので、特性のある子にかぎった話ではありませんが、地元の公立中学にそのまま進学する場合にはほとんどみんな同じ中学に進学するため、問題を抱えているという現状が続いてしまう可能性も大いにありますが、私立中学の場合にはほとんどの生徒さんが違った地位や小学校からの進学のため、今までの人間関係をリセットして新しく中学校生活をスタートできるという点も場合によっては充分にメリットということが出来るでしょう。

貴重な経験・成功体験を積むことができる


多感な時期の生徒さんにとって、『成功体験』を積むということは非常に大切で大きな人生の財産となり得ることです。

特に発達障害やグレーゾーンの生徒さんはどうしても周りの同年代の生徒さんと比較してできないことが目立ってしまい『失敗体験』が多くなってしまう傾向があります。
この『失敗体験』は自己肯定感の低下だけではなく、後述しますが『二次障害』を招く危険性もあります。
(参照:国立特別支援教育総合研究所)

そういった中で、中学受験を通して得ることの出来る前述した『自己決定のプロセス』を経て合格という結果をつかみとったという『成功体験』は特性のある子の自己肯定感を上げることにつながります。

個別や小人数の学習指導,情報通信技術(ICT)による学習や課題提出を認め,成功体験を増やし,得意領域を伸ばし,失敗体験による学校不適応や対人トラブルを軽減する

が発達障害やグレーゾーンの生徒さんには重要で、その一環としての中学受験は大きな意味をもつといえるでしょう。
(引用:淑徳大学学術機関リポジトリ 総合福祉研究 23号)


今回この記事を作成するにあたって、沢山の情報を集めているうちに全国には、数は少ないながらも発達障がいやグレーゾーンの生徒さんへの受け入れ体制やバックアップ体制が整っている私立中学校があることを知りました。
ですが実際にそういった情報はなかなか公にはならず情報を集めるのが困難というところがあります。
そこで今回は『【エリア別】発達障がいの生徒さんから評判の良い中学校リスト』という資料を作成しました。
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中学受験における懸念点

学費・その他の費用がかかる


公立の中学校に進学する場合と比べて、中学受験をして私立の中学校へと進学する場合に第一に頭に入れて置くべきことはやはり学費などの経済面についてでしょう。
中学受験をするとなった場合、塾代や受験料、進学後にも通学の際の定期代や授業料など多くの費用がかかることになります。
目安の金額とはなりますが、私立中学に進学した場合公立中学に比べて3年間で約290万円、高校まで私立の場合6年間で約440万円多くかかることになります。
さらに、中学受験を想定して小学4年生から塾に通い始めた場合、中学受験までの塾代は200〜300万円が相場とも言われていて、多くのお金がかかることがわかると思います。


(出典:文部科学省 平成30年度子供の学費調査)

中学受験にあたって大きな負担がかかる場合がある


中学受験に向けた勉強が発達障害やグレーゾーンの生徒さんには大きな負担になる可能性があるということも懸念点の1つでしょう。
特に注意欠陥多動性障害(ADHD)や学習障害(LD)の生徒さんには長時間じっとしていて勉強をすることで大きなストレスを受ける可能性も大いに考えられます。
その結果、先程も少し触れましたが、『二次障害』を引き起こしてしまう可能性があります。
『二次障害』とはうつ病や不安障害、引きこもりなど発達障害の一時障害を原因に発生する二次的な障害のことを指します。
中学受験をする上では『二次障害』を引き起こさないように最大限の注意が必要になってきます。

留年や退学になる場合もある


無事中学受験を乗り越えて、いざ私立中学に進学したものの、新しい環境に馴染めなかったり、授業スピードについて行くことができずに結果的に留年や退学・転校となってしまうケースも考えておかなければいけません。
中学受験に望む際には事前に生徒さんに適した環境なのかをしっかりと見極めて志望校を決定することが重要になってきます。

中学受験にあたっての重要な確認事項

生徒さん本人の希望を最大限尊重する


最初にも書きましたが、これが一番重要です。
生徒さんの意思は関係なく、親御さんが先頭に立って志望校などを決定して塾に行かせて受験をさせるご家庭をたまに目にしますが、発達障害・グレーゾーンの生徒さんの場合にはその選択は絶対に避けましょう。
あくまで親御さんが中学受験という選択肢を生徒さんに提示してあげて、本人の意思を最終的には反映させてあげることが最も大切なことです。
もし生徒さんが中学受験に興味を持ったり、中学受験に対して前向きな場合には親御さんが背中を押してあげても良いかもしれません。

家族をはじめとしてサポートする体制が整っているか


中学受験自体、本当に大変です。
当然のことですが、中学受験は高校受験や大学受験とは全くもって違います、受験をする当事者はまだ小学生なのですから。
しかもそれが発達障害やグレーゾーンの生徒さんとなるとなおさらのことです。
だからこそ中学受験の荒波を乗り切るにはご家族やその他の人々の手厚いサポートが必ず必要になります。
親御さんを始めとしたご家族や、学校の先生、塾の講師やカウンセラーなど生徒さんの特性を理解してその上でサポートしてくれる環境を整えることでいい結果を掴み取ることができるのではないでしょうか。

学校選びのポイントは?


一言に中学受験と言っても私立、公立中高一貫校、国立、あるいは通信制など、さまざまな選択肢があります。
もちろん偏差値や進学実績が大きな基準にはなってきます。
ですがそれだけで志望校を決定するのはやめておいた方が良いかと思います。
これから紹介するポイントを考慮した志望校選びをすることで後悔のない中学受験、そしてその後の学校生活を送ることが出来るかと思いますので、ひとつずつ確認して行きましょう。

校風が生徒さんと合っているか


発達障害やグレーゾーンの生徒さんにとっては合う環境と合わない環境の差が顕著にあらわれます。
その学校で3年間、高校卒業までだとすると6年間を過ごすわけですから入念に調べて生徒さんに合った環境なのかを見極める必要があります。
そんな事を言ってもうちの子にぴったりの学校があるのかと不安になるかもしれませんが、私立中学はどこも各学校ごとの色が強く、きっと生徒さんが居心地が良いと感じる学校に出会えるはずです。
口コミなどを参考にするのも良いですが、文化祭などのイベントに参加すると肌でその学校の色を感じることが出来るので良いと思います。

理解があるか


発達障害やグレーゾーンの生徒さんへの理解があるかもとても大切な判断基準の1つです。
私立中学校の中には発達障害に理解が深く、放課後登校を認めていたり、学習面でのサポートを行っていたり、お子さんの特性に合わせた配慮をしてくれる学校がいろいろとあります。
学校のHPや学校案内、口コミなどはもちろん、気になることがあれば学校説明会や相談会などで確かめてみましょう。

通学時間や方法に無理がないか


満員電車での通学や長時間での通学、さらには乗り換えの回数なども考慮したほうが良いかもしれません。
せっかく中学受験に合格して志望校に進学しても、通学が原因で大きな負担がかかってしまうと結果的に不登校などにつながってしまう可能性もあります。
通学時間や方法に無理がないかどうかも考慮して学校選びをする必要があるでしょう。

学校の環境に馴染みやすいか


感覚過敏やLD傾向のお子さんには、教室の照明や壁の色、広さ、エアコンの設置状況なども影響します。
見学会や文化祭など実際に足を運んだ機会に、設備面もチェックしておきましょう。
また、教室以外に落ち着いて過ごせる場所(保健室や図書室、相談室など)があるかどうか、触覚過敏で偏食があるなら給食か弁当か、水泳が苦手ならプールがあるかどうかなど、お子さんにとって負担になる部分を一つひとつ確認しておくと安心です。

学び方はどうか


とくにLD傾向のあるお子さんにとって、ICT教育の導入状況はしっかりと見ておきたいポイントです。
1人に1台のタブレットを持たせているような学校では、板書する、ノートを整理する、といった負担が軽減され、学習効率が大きく変わります。
数学や英語などの学習アプリで個人に合わせた問題を練習する、レポートを手書きではなくワープロで提出するなど、発達障害やグレーゾーンの生徒さんへの「特別な対応」ではなく発達障害のあるなしにかかわらず誰もが同じように「普通に」学んでいる環境なら、機器の持ち込みに関する特別な許可も不要であり、他の生徒さんたちと同じように学習することが可能です。


最後に…


最後になりますが、発達障害やグレーゾーンの生徒さんの中学受験においては『途中で断念する』という選択を取らなければならない可能性もあります。
最終的に志望校に無事合格して進学する事ができるのかもわかりません、ですが中学受験をする『価値』は充分すぎるくらいあると筆者は考えています。
生徒さん自身だけではなく親御さんにも多くの心労や負担がかかることになるかもしれません、それでも中学受験をすることでなににも変えることのできない『貴重な経験』と、その苦労に見合うだけの『メリット』があると思います。
ぜひこの記事にたどり着いてここまで読んでくださった皆様には中学受験という選択肢を検討していただければと思います。

もしこの記事を通して中学受験を検討しようかなと思われた方がいらっしゃれば、上記のような特徴のある学校をエリア別で体系的にまとめた
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