教員採用試験の流れは?
ではまずは出願〜実際に教員として着任するまでのおおまかな流れについて確認していきましょう。
実際の教員な採用試験を受験する年度の大まかな流れは以下のようになります。
大分県・沖縄県のみ9月に3次試験が行われます。
合格=先生デビューではない?!
上記の画像でもわかるかと思いますが教員採用試験に合格したからといって=先生としてデビューというわけではありません。
まず、合格通知を受け取ってから数週間〜1ヶ月後に自治体によって集められてこれからのことについて説明されます。
また、自治体によっては11月〜1月にかけて研修会が開かれる場合もあります。
その後2月の下旬〜3月上旬にかけて勤務校が書類または電話によって通知されます。
そしてその後、実際に勤務校に出向き校長との面談を行います。
そしてその後4月1日に着任式、実際の勤務は4月2日からといった流れになります。
教員採用試験に合格したあとも無事先生としてデビューするまでに沢山やることがあるということがおわかりいただけたかと思います。
教員採用試験は近年倍率が低下傾向!
教員採用試験の倍率は年々減少傾向にあります。
2021年度採用の教員採用試験では3年連続となる最低倍率を更新し、教師不足が危惧されています。
実際に2011年〜2022年までの12年間で実施された教員採用試験の倍率を小学校・中学校・高等学校それぞれで見てみましょう。
2011年:小 4.5倍/中 7.8倍/高 7.7倍
2012年:小 4.4倍/中 7.7倍/高 7.3倍
2013年:小 4.3倍/中 7.5倍/高 7.7倍
2014年:小 4.1倍/中 7.4倍/高 7.2倍
2015年:小 3.9倍/中 7.2倍/高 7.2倍
2016年:小 3.6倍/中 7.1倍/高 7.0倍
2017年:小 3.5倍/中 7.4倍/高 7.1倍
2018年:小 3.2倍/中 6.8倍/高 7.7倍
2019年:小 2.8倍/中 5.7倍/高 6.9倍
2020年:小 2.7倍/中 5.0倍/高 6.1倍
2021年:小 2.5倍/中 4.0倍/高 7.0倍
2022年:小 2.4倍/中 4.1倍/高 6.0倍
出典:文部科学省
この様に小・中・高全てにおいて採用倍率が年々低下していることがわかるかと思います。
それでもまだまだ『難関試験』には変わりなし
ですが、やはりまだ教員採用試験が『難関試験』であることには変わりありません。
当然、実際に受験する教科や自治体にもよりますが最も倍率の低い小学校でも3倍弱、中学・高校では基本的には6〜7倍を推移しており教科によっては10倍を超える場合も少なくありません。
また、教員採用試験は近隣の地区では日程が重複しやすいという傾向があります。
なのでどうしても「専願」になってしまいがちですがうまく調整して「併願」することで採用確率をあげることができます。
「専願」ではなく「併願」がおすすめ!
教員採用試験での採用率をあげるには併願受験がおすすめです。
当然受ける自治体が多ければその分採用される確率も高くなります。
ただ単に受験回数を増やせるということ以上のメリットを得ることができます。
教員採用試験は自治体ごとにかなり試験内容や傾向が異なります。
そのため試験毎に「はまる」「はまらない」が顕著に露呈します。
そのため自身にうまく「はまる」自治体を見つける事ができ合格率アップに繋がります。
また、教員採用試験は基本的には年に一度しか行われません。
そのため1つの自治体しか受験しない場合完全な一発勝負になってしまうため精神的なハードルがかなり高くなります。
これらのことから教員採用試験を受験する上での「併願」受験は非常に重要です、うまく日程の被らない自治体を見つけて2回以上試験に臨まれることを強くおすすめします!
教員採用試験は『人物重視』!
では教員採用試験に受かりやすい人とはどのような人なのでしょうか?
それにはまず教員採用試験で重視されるポイントを抑えることが重要です。
教員採用試験はズバリ「人物重視」の試験であると言うことができます。
近年では教員採用試験に限らず公務員職全般で「人物重視」の試験傾向になっているとよくいわれますが、教員採用試験では特にその傾向が強いと言えます。
まあ教師というのは聖職者ですから、当然といえば当然ですね。
では「人物重視」とは具体的にはどのようなことなのでしょうか?
「人物試験」の中心は論作文試験と面接試験になります。
つまり、筆記試験で合格ラインに到達していても、これらの試験で試験管にこの人なら教職者として生徒の指導を任せることが出来ると判断されないと合格は難しいということです。
ですがいくら「人物重視」とはいっても実際には限られた時間のなかでその人の本質まで見抜くのは実際問題困難と言えるでしょう。
だからといって付け焼き刃の対策で合格できるほど甘い試験では当然ですがありません。
ですが、しっかりと時間をかけて対策をすれば人物像の面でいい評価を得ることは可能です。
ついつい筆記試験対策ばかりに時間を取られてしまいがちですが、しっかりと論作文試験と面接試験の対策も怠らないようにしましょう。
では具体的にはどんな人が受かりやすいの?
では実際には「人物重視」の教員採用試験ではどのような人が合格を勝ち取りやすいのでしょうか?
具体的に確認していきましょう。
人間的魅力のある人が求められている!
「人物重視」の試験=人間的魅力がある人が合格すると言えます。
では人間的魅力がある人とはつまりどういうことでしょうか?
まず1つ目は明るく、ハキハキと、元気がある人です。
これは教員採用試験に限った話ではなく何事にも当てはまることですね。
しっかりと試験官に好印象を残せるように快活な人物像を目指しましょう。
2点目は自分の考えや信念をしっかりと持っていてそれをしっかりと言語化して試験官に伝えることが出来る人です。
すべて取って付けたような受け答えだとどうしても薄っぺらな人物像と捉えられてしまいます。
試験官はいわば人を見るプロの方です、簡単に見抜かれてしまいます。
しっかりと自分なりの考えや信念を自分なりの言葉でまとめて自分自身に落とし込んで本番に臨むことが重要です。
3点目は嘘をつかないことです。
就活などでもそうですが、面接などでの嘘と建前の使い分け、線引ってかなり難しいですよね。
答えにくい質問が投げかけられることも決して少なくないと思います。
例えば併願で第2志望の試験で第1志望はどこの自治体ですか?と聞かれるなど…
ですがそこで嘘を付かずにしっかりと本心を述べるようにしましょう。
ですがその際に誠実さが伝わるように試験官の視点になって受け答えをするように心がけることが重要です。
他にもある!教員採用試験に受かりやすいポイント!
教員採用試験に合格する確率を上げるためには抑えるべきポイントが他にもあります。
受験する自治体は最重要項目の1つ
まずは採用を目指す自治体ですね。
これは本当に重要です。
自治体によっては倍率が数倍の差になることも決して珍しくありません。
なので、採用されやすいのはどこなのか、自分が受けようとしているところはどれくらいの倍率なのかを把握しておくことはとても重要です。
ですが実際に調べ始めると、とてつもない時間と労力がかかります…
なので今回教員採用試験合格を目指してこの記事に目を通してくださった皆様に向けて『【教採受験者必見!】教員採用試験に受かりやすい自治体リスト』というものを作成致しました。
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校種・教科によっても当然…
自治体が重要ということについてはおわかりいただけたかと思いますが当然校種や科目も非常に合格の難易度を左右するポイントになります。
まず校種というのは小学校・中学校・高校とかですね、これについては冒頭でも10年間の倍率についてご紹介しましたがみての通り小学校が大幅に倍率が低く、その次に中学校、そして最も高い倍率なのが高校ということがわかるかと思います。
では選択する教科によってはどうでしょうか?
教科ごとの倍率については最新の2022年度実施の教員採用試験を参照しましょう。
中学校
国語 3.0倍
社会 5.5倍
数学 3.8倍
理科 2.6倍
音楽 4.1倍
美術 2.4倍
保健体育 8.4倍
技術 2.0倍
家庭 2.3倍
英語 2.8倍
高校
国語 4.1倍
社会 7.2倍
数学 6.7倍
理科 5.6倍
音楽 5.7倍
美術 4.9倍
保健体育 11.8倍
家庭 4.7倍
英語 3.4倍
情報 4.6倍
商業 6.4倍
最後に…
いかがでしたでしょうか?
今回は教員採用試験について詳しくお話してきました。
教員採用試験は近年倍率がどんどん低下しているという実情こそあるものの、それでもやはり教員というのはまだまだ人気の職業と言うことができます。
しっかりと対策をしたり受験方法を工夫しないと合格を掴み取るのは至難の技とも言えます。
この記事でご紹介させていただいた教員採用試験に受かる人の特徴や、併願の検討、自治体・校種・科目による倍率の違いなどをしっかり考慮して皆様が無事合格を勝ち取ってくださることを心から願っています!
教員採用試験での合格を目指すにあたって受験する自治体選びというのは非常に大切です。
採用されやすいのはどこの自治体なのか、自分が受けようとしているところはどれくらいの倍率なのかを把握しておくことで適切な対策を講じることができます。
ですが実際に調べ始めると、とてつもない時間と労力がかかります…
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