コーチングとは?
「コーチ(Coach)」という言葉はもともと「馬車」を指した言葉で、「大切な人を目的地まで送り届ける」の意味でも使われました。
その後、学生の受験指導をする個人教師や、スポーツ分野での指導者を「コーチ」と呼ぶようになり、「人の目標達成を支援する」という意味で使われるようになっていきました。
現在「コーチング」は主体性を引き出す育成方法として、スポーツや教育現場、企業でのマネジメントなどで注目され、活用されています。
コーチングとティーチングの違い
人を育てる方法に「コーチング」と「ティーチング」の2つがあります。
「ティーチング」とは、学校教育や会社組織での人材育成などで一般的に使われてきた、「知っている人が知らない人に教える」教育法です。
知識や技能、経験などを、教える人から教えられる人へと伝えます。
ひとつのことを多くの人に教えるときにはとても効率がよい方法ですが、コミュニケーションが一方向になりやすく、教えられる人は受け身になってしまいがちです。
一方「コーチング」は、「問いかけて聞く」ことを中心とした双方向のコミュニケーションで、教えられる人からさまざまな考え方や行動の選択肢を引き出す教育法です。
大学受験のように、一人ひとりの苦手対策や志望校別の対策を行う必要があるときには、コーチングが効果的だといわれています。
「解き方」を教えるのではなく「勉強方法」を教える
学校や塾では、ティーチングでひたすら「解き方」を教えてきました。
しかし、膨大にある問題の「解き方」だけを教えていく限り、永遠にひとつずつ教えていかなければなりません。
コーチングで教えるのは「解き方」ではなく「勉強方法」です。
テニスをするために正しいフォームを覚えたり、筋肉の増強をはかったりするのと同じように、学力を伸ばすためにも適切な「方法」があります。
自分の目標に向かって、「何を」「どのように」勉強すればよいのか、生徒自らが気づかせ、自発的に取り組めるようにするのがコーチングの役割です。
コーチングによって、生徒は自分が本来持っている力を信じられるようになります。
この自信が自立心を生み、自己肯定感を高め、自分自身で考える力がついていくのです。
コーチングとティーチングを組み合わせた指導の例をみてみましょう。
生徒「先生!この問題がわからないのですが」
先生「うーんなるほど。二次関数の最大値と最小値を求める問題だね。解説を読んでみた?」
生徒「読んだんですが、なぜか突然場合分けが始まるでしょう?その意味が分からないんです」
先生「たしかに、突然場合分けが始まるね。じゃあ、この二次関数のグラフを描けるかな?」
生徒「えーと、頂点がここで、こんな形で」
先生「OK。他に可能性はない?」
生徒「え?…あ!そうか、上が凸になってるのかもしれない!」
先生「そうそう。aが正か負かで変わってくるよね。じゃあ、もしaがゼロだったら?」
生徒「二次関数じゃないです」
先生「そう。だからこの問題では、aが正なのか負なのかそれともゼロなのか、の3つの場合に分けて考えていくんだよ。」
問いかけによって生徒自身の気づきを引き出していくコーチングと、解決策を示すティーチングとを組み合わせることによって、効果的な指導ができるのです。
定期テストに向けた勉強の計画を立てる、入試に向けた長期的なスケジュールを考える、などのときにもコーチングが有効です。
オンラインでコーチングを受けることは可能?
スポーツのコーチなら、選手にぴったりと寄り添って、その様子を見ながら適切なアドバイスをしてくれます。
勉強のコーチングでも同じように、生徒のすぐそばで見ていなければならないのではないでしょうか?
いいえ、勉強のコーチングは対面である必要はなく、オンラインでも可能です。
オンライン家庭教師のマナリンクには、コーチングを取り入れた指導ができる先生がたくさんいます。
家庭教師がコーチングに向いている理由
学校や塾では1日に数時間、週に数十時間も教師が生徒に付き添って学習指導できます。
しかしその反面、「教師に頼らないと勉強できない生徒」を大勢生みだしてきました。
それに対して、家庭教師はほとんどの場合、指導時間は週に1~2時間程度だけとなるため、家庭教師が直接指導のできない時間には、生徒自身が自分で勉強するしかない、という状況が生まれます。
そのため、家庭教師は問題の「解き方」だけではなく、どのような学習計画で進めるか、どのように勉強していくかという「勉強の仕方」も指導します。
家庭教師は、このようにそもそもコーチング的な指導を取り入れやすい環境にあるのです。
大学受験ではティーチングよりコーチングがオススメな理由
大学進学は将来の職業へとつながっていく大切なステップですが、どの大学・どの学部を選んでいいかわからない、やる気が起きないなど、勉強以外の悩みも多いのが受験生です。
大学受験に向かうモチベーションを維持し、勉強を続けていくためには、これらの漠然とした不安を取り除き、具体的で明確な将来のイメージに変えることが重要になります。
生徒が大学受験に対してどんなイメージを持っているのか、将来どのように生きたいのか、そのためにはどのようなステップが必要になるか、今できることは何か。
コーチングによって、大学受験と自分の人生のイメージとが明確になってくるのです。
また、大学受験に向けて勉強する際には、教わる時間よりも自分で勉強する時間をどのように使うかが大切になります。
生徒が自分で勉強できるようにサポートするのがコーチングの役割です。
大学受験生へのコーチングについては、濱松オンライン家庭教師のインタビュー記事で具体的に紹介しています。
コーチングをおこなっているオンライン家庭教師の紹介
コーチング理論を基に学習プランを作成!若田部オンライン家庭教師
英語を中心とした家庭教師だけでなく、カウンセラー、コーチとしても活躍中の若田部先生。
生徒さんの「なりたい自分」を明確化して、コーチング理論を基にした学習プランの作成・進路相談などを行います。
メンタル面をしっかりサポート!平岡オンライン家庭教師
JADPのメンタリング・カウンセリング資格を多数お持ちの平岡先生に、人間関係や学習、将来のことなど、あなたが抱えている悩みを一度、吐き出してみませんか。
あなたの進む道を一緒に見つけていきましょう。
まとめ
大学受験に向けての勉強には、従来主流だったティーチングだけでなく、コーチングも取り入れた指導が効果的です。
マナリンクのオンライン家庭教師のコーチングを受けて、目標を達成するための力を手にしてみませんか。