
近年急激に一般化が進む中学受験
中学受験に臨まれるご家庭が近年多くなり、中学受験が一般化してきているとも言えます。
首都圏、特に東京では4人に1人の割合で小学6年生が中学受験に臨まれているというデータも出ています。
このように中学受験が一般化してきている中で、周りがしているからといった理由で中学受験に臨むのは非常に危険です。
中学受験が本当に必要なのかどうかはしっかりと中学受験の本質を見極めて判断する必要があります。
近年増加しており一般化が進んでいると言っても、全国レベルで見ると中学受験に臨むご家庭の割合は7%、東京を始めとする首都圏が全国的な平均をかなり引き上げているため、まだまだ都市部以外では30〜40人に一人の割合と言われています。
そういった最近の傾向もあり、いま小学生のお子さんをもつご家庭で中学受験を検討しているご家庭は多いのではないかと思います。
そのような方々に向けて実際に中学受験への一歩を踏み出すべきかの判断基準となるポイントをお話していきたいと思います。
ここからは早速中学受験におけるメリットとデメリットを確認していくことにしましょう。
中学受験のメリットは?
では中学受験に臨むことで得られるメリットはどのようなものが上げられるのでしょうか?
年々中学受験に臨むご家庭が増えているからには、その要因となる「中学受験の持つ魅力」があるはずです。
まずはそれについて一緒に見ていくことにしましょう。
高校受験をする必要がない
まず1つ目に挙げる事ができるのは、やはり高校受験をすることなくそのままエスカレーター式に高校に進学できるといった点になるでしょう。
高校受験をせずにある程度のレベルの高校に進学できるというのは大きなメリットになります。
高校受験は大学受験に向けての非常に重要なステップです。
公立の中学校に進学した生徒さんたちは例外なく高校受験を経て、高校へと進学することになります。
高校受験を免除されるということは高校受験に向けた数ヶ月〜数年の勉強をする必要がなく(エスカレーター式に上がる場合でも当然最低限の学習は必要だが)中学受験で合格した学校によりけりにはなりますが、基本的にはある程度のレベルの高校に進学することができます。
整った環境で6年間学ぶことが出来る
また、中学受験を経て進学する学校はほとんど例外なく中高一貫校になるため、中高の6年間を通したカリキュラムが組まれています。
一般の公立中高のように学習指導要領に則った一律のカリキュラムが組まれているわけではないので、いわゆる先取り型の学習をしている学校が殆どになります。
高校2年生までの5年間で高校3年生までのカリキュラムを終えて、高校3年生の1年間をまるまる受験対策に当てると言った学校も少なくなく、このような場合は一般の公立校に通う生徒さんと比べて大学受験において大きなアドバンテージになるということができます。
また、私立中学は当然高い学費を払っているためどこも設備環境が整っています。
コロナ禍では多くの学校がICTを用いた学習形態をいち早く導入するなどしていました。
また、学習のサポート体制も整っており、補講なども多くしっかりと授業について行けるようにバックアップしてくれる学校が殆どになっています。
その分もちろんかかるコストも大きい
ですが、当然中学受験に臨むには大きなコストがかかることにもなります。
このコストの面をしっかりと把握せずに中学受験に希望的観測ばかりで臨んでしまうのは非常に危険で、しっかりと「万が一」を考えておく必要があります。
中学受験における「コスト」は大きく分けると3つに分けることが出来ると思います。
それは金銭面・精神面・時間の3つです。
まずは金銭面です、これはみなさんも一番初めに頭に浮かぶことかも知れません。
中学受験にはお金がかかります。
中学受験に特化した進学塾の場合年間で100万円近くかかることも少なくありません。
更に中学の3年間で私立の場合400万円を超える学費が必要になってきます。
これだけの費用が公立中学校に進学したときと比較してプラスでかかるということを考慮しなければなりません。
次は精神面です。
精神面と聞いてもなかなかぱっと思いつかないかも知れませんが、精神面の負担は想像以上に中学受験において大きな物になります。
中学受験に臨む当事者である生徒さんはもちろんですが、親御さんに精神面の負担は多くかかります。
中学受験は親の受験とも言われ、高校受験や大学受験と比較しても親御さんが介入する割合がとても多くなります。
これは小学6年生が受験に臨むと考えれば当然のことですが、介入することが多いということはそれだけ精神的な負担も大きくなるということです。
そして最後は時間的なコストです。
中学受験は小学4年生から始めるご家庭が多いです。
小学生という遊びたい時期に3年間ほぼすべての時間を中学受験に向けた勉強に費やすことになるため、遊びはもちろん、習い事や部活動に時間を割くことも厳しくなってしまうのが現実です。
また、親御さんも毎日の塾の送り迎えなど時間を取られてしまうことが多々あるということを理解しておく必要があります。
そしてこれのコストを費やしても最終的に志望校に合格することができれば結果的には中学受験をして良かったと言うことが出来るでしょう。
ですが、現実はそう甘くはなく、時間やお金をかけて目指す学校のレベルが高くなればなるほど倍率は高くなります。
つまりこれだけのコストを割いて、負担がかかっても最終的に笑うことが出来るかはわからないということです。
このことをしっかりと念頭においておく必要があります。
【結論】中学受験は必要か?
ここまで中学受験におけるメリット・デメリットについてご紹介してきました。
これらを踏まえてご家庭で、生徒さんと親御さんがしっかりと相談して中学受験に臨むのかどうかを検討することが重要です。
筆者の個人的な見解としては、中学受験はすることはおすすめしたいが必須ではないというところでしょうか。
確かに中学受験で得ることが出来ることは多くあります。
例え最高の結果にならなかったとしても中学受験に向けて学習を積み重ねた学力は決して無駄になりません、精神的にも小学生のうちに受験を経験することは大きな糧になるでしょう。
コストに見合ったメリットがあるのかどうか
中学受験における「コスト」に対して、得ることの出来る「メリット」にどれだけの価値を見出すことが出来るかはそれぞれのご家庭の状況や考え、目指す目標によってそれぞれ異なることでしょう。
しっかりと考え相談した上でコストを現実的にかけることができ、かける価値があると考えるならば中学受験に臨むべきだと考えます。
ですが、そうと思わないのであれば無理に中学受験をする必要はないと思います。
たくさんのものを得ることが出来るのは間違いありませんが、その反面、多くのものを失ってしまう可能性があるのも本当のことです。
この記事では中学受験の必要性についていろいろとご紹介してきました。
中学受験に臨むことを決めたら次にやるべき重要なステップは「志望校を決めること」と言えるでしょう。
一言に中学受験といっても、中学校のタイプは実は様々です。
そして志望校を決める上で重要になってくるのが生徒さんの意思と親御さんの理想をうまく照らし合わせて志望校を選ぶということです。
ですが一言にそうはいっても実際にはかんたんなことでは無いですよね…
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最後に…
いかがでしたでしょうか?
今回は中学受験が必要なのかどうかについて、メリットやデメリットなどを交えながらご紹介してきました。
中学受験の必要性に関しては何度も記事の中で述べたようにご家庭によって様々です。
筆者としては中学受験自体はとてもおすすめしたいのですが、無理にすることは決してないと思います。
この記事をここまで読んでくださった方々にはしっかりと記事でご紹介したような内容を踏まえた上で判断していただいて後悔のないようにしていただければと思います。