夏期講習とは
夏期講習とは、集団塾や個別塾、家庭教師などの教育サービスにおいて、夏休み期間中に集中的に行う授業のことをいいます。
基本的には、1学期の復習をメインに授業をおこなうところが多いです。
受験生であれば1・2年の復習も含めたり、休み明けの予習をする場合もあります。
期間は2週間から1ヶ月。
授業形態としては、集団指導と個別指導があります。
時間帯は朝早くから夜遅くおこなわれることもあれば、
朝から昼、昼から夕方といった比較的短期間なところなど、塾やコースによってさまざまです。
中には合宿タイプもあります。
合宿では朝から晩までみっちり勉強します。
さらに花火やキャンプファイヤーといった、夏休みらしいレクリエーション的要素もあって、他の受験生と楽しみながら勉強を進められます。
合宿に参加する場合は、部活や家族旅行などの予定と被らないよう、事前によく確認しておきましょう。
塾にいっている人は強制参加の可能性大
普段から塾に通っている人は、とくに申し込みをしなくても夏になればそのまま夏期講習に突入する人がほとんどだと思います。
ただし普段とタイムスケジュールが違う場合もあります。
「いつも通りの授業」と思っていると、意図せずサボりになってしまうので注意が必要です。
夏期講習だけ入塾もOK
普段塾に通っていない人にとって、夏期講習は入塾を考えるのにいいチャンスです。
なぜなら多くの塾で、夏期講習のみの受講がOKだからです。
また夏期講習を無料で実施しているところもあります。
オトクに塾の授業を受けられるので、気になっていたあの塾がどんなところか知れる絶好のチャンスですよ。
夏期講習はいいけど普段の授業は高い!
と思ったら夏期講習だけで終わればいいし、気に入ればそのまま入塾もOKです。
夏期講習のメリット
夏期講習を受けることにはさまざまなメリットがあります。
今回はその中でも4つに絞って、ご紹介します。
メンドクサイけど安心
夏休みの長い自由時間の間、
・学校で習ったことを覚えていられる自信がない!
・勉強をガツガツやっていきたい!
という人は、夏期講習の参加を検討すべきだと思います。
夏期講習はたしかにメンドクサイです。
しかし夏休み明けテストで、
「一学期の成績がボロボロだった…。」
「学年が上がるにつれ勉強がわからなくなり、わからないのに学校の勉強は進み、ますますわからなくなる…。」
という最悪の状況は避けたいですよね。
実際そうなってしまったら、抜け出すのに時間と手間がかかります。
ちなみに今すでになってしまっているという人は、逆にいえば時間と手間をかければ必ず抜け出せます。
出遅れてしまった人にとっては、夏休みはそのチャンスだとといえるでしょう。
夏期講習は時間を決めて継続的・強制的に勉強するためにあります。
メンドクサイけど、実はこのような最悪のループを避けるための手っ取り早い近道でもあるのです。
人間、何もやることがなければついついダラダラとしてしまいがちですからね。
せっかくの夏休みだから、ときどきダラダラと時間を贅沢に使うのもいいけれど、ムダな時間を過ごしてしまうと負の連鎖の始まりとなります。
あー怖い怖い。
強制的にダラダラしすぎを防止してくれる夏期講習は、中高生のセーフティネット、安心・安全対策なのです。
規則正しい生活リズムになる
強制的に決まった時間を勉強にあてる環境をつくれるので、規則正しい生活リズムも整います。
ダラダラもしすぎないし、寝坊や二度寝もできません。
寝すぎて頭が痛くなったり、食べすぎてお腹が痛くなったりを防止するのに役立つかも!?
別の学校の人と友達になれる
普段から塾に通っている人であれば、学校がない間に塾の友達とたくさん会えるのも、なんだかんだ楽しいものですよね。
また夏期講習から塾に入ってくる人もいるので、他校の新しい友達ができるのも密かな楽しみです。
学校で出た宿題をみてもらえる
楽しい夏休みの間、生徒に重くのしかかるノルマといえば、そう**夏休みの宿題**。
個別塾や家庭教師であれば、先生に見てもらいながら学校の宿題を進められるのは大きなメリットです。
集団塾であっても、休み時間に宿題のわからないところを先生に聞きにいけるので、夏休みの間、決まった時間に勉強をしに行く場所があるというのは大きいと思います。
夏期講習に行かない場合は
しかし夏期講習を受講している間は、他のことがほとんどできません。
・夏休みは勉強以外にやりたいことがめちゃくちゃたくさんある!
という人は、行かないという選択肢もアリだと思います。
とくに勉強する時間を自由に決められることが大きいでしょう。
勉強の時間配分を自由に決められる
夏期講習に行かない場合は、自分にあった勉強計画を立てられます。
・学校の宿題の量や難易度
・自分の苦手箇所
・勉強以外の予定
に合わせて、自分にあったペースで勉強ができるでしょう。
自由に時間を決めて勉強ができるのは、夏期講習に行かないメリットとして大きいのではないでしょうか。
宿題少ない教科は自ら対策をしたり、苦手な教科があれば追加で復習をしたりなどスケジュールを自由に決められます。
ちなみに個別指導や家庭教師の夏期講習では、こういった
「一人ひとりに合わせたカリキュラムやスケジュールを組める」
ことを売りにしているところも多いです。
事情に合わせて、自由に勉強計画を立ててくれる指導は「手伝ってくれる」タイプの夏期講習といえますね。
逆にいえば、スケジュールやカリキュラムが決まっている夏期講習は、こうした勉強計画を自分の代わりに立ててくれる、ある意味ラクチンなシステムなのです。
夏期講習に行かない場合は、
「代わりの対策を自分でできるから大丈夫!」
と自分の勉強計画も含めて、家族に説明して納得してもらいましょう。
夏期講習に行かない選択をしたあなたは、きっとやりたいことやしなければいけないことがたくさんあるのでしょう。
体を壊さない程度に、思いっきり楽しんでほしいと思います。
ここでは、そういった予定以外の時間の過ごし方について、いくつか提案をしたいと思います。
勉強するなら図書館がオススメ
勉強をどのように進めるか決めたら、勉強する場所を決めましょう。
勉強をする場所は、図書館の自習室がオススメです。
家で勉強するのもよいのですが、静かな空間で集中したい時は図書館の自習室がよいでしょう。
図書館をオススメする理由は大きく3つあります。
その1. 近くて行きやすい
自治体によって図書館事情は違うので、詳しくは最寄りの図書館に行ったり問い合わせたりしてみてほしいのですが、まずは近くて行きやすいという点が素晴らしい。
多くの場合、図書館は市町村単位で設立されており、自転車で行ける程度の近さにある場合が多いです。
その2. 色んな人が勉強していてモチベーションアップ!
次に図書館を利用するのは、同世代の中高生だけではなく、老若男女さまざまな人が利用します。
さまざまな年代の方が図書館で調べ物や勉強しているのを見て、中高生の頃の筆者は、みんな頑張っているんだなぁとよく勇気付けられたものでした。
その3. 気分転換に本が読める
気分転換にいろいろな本に触れられることも魅力のひとつです。
重厚な文学から流行の小説、ポップな雑誌、将来なりたい職業に関する本など、塾の自習室ではできない気分転換ができました。
こうした小さな楽しみの一つひとつが、モチベーションの維持や向上につながるのではないでしょうか。
ただ夏期講習をいかない場合は気をつけるべき点があります。
1学期に学習したことが抜けないように対策が必要
多くの生徒が成績の悪化防止のために行っている夏期講習に行かないとなると、成績が落ちないための対策を考える必要があります。
たとえば
・学校の宿題を完璧にやる
・教科書や問題集をもう一度繰り返し読んだり解いたりする
・通信教育を利用する
・市販の参考書や問題集を使う
・家庭教師に教わる
といった対策が考えられます。
一人で勉強することが苦痛になってしまった時は
ひとりで孤独に勉強をするのは時に苦痛です。
そんなときは友達と励ましあいながら勉強会を開くのもいいですね。
家族の承諾を得て、お互いの自宅に招きあってあれこれ話しながら勉強するのも楽しいです。
地域のコミュニティセンターなど集まれる場所があれば、そういった施設を利用するのもいいでしょう。
ただしファミレスやファストフード店といった飲食店を利用する場合は、騒ぎすぎたり、長居しすぎないように注意が必要です。
最後に
夏休みは長い自由時間。学力を維持・向上させるのも当然大事ですが、しっかり休みをとって普段できないことをすることも大切です。
ダラダラすることだって、やりすぎなければむしろいい。
一見ムダに見えることが、頭や心のリフレッシュになったり、すごいアイデアが生まれるきっかけになったりすることだって大いにあります。
どの夏も1回きりで二度と戻っては来ないのです。
1年後、5年後、10年後の未来を見据えて、今できることをやろう。
今したいことをしよう。
皆さんの夏が、素敵な夏になりますように。