小論文対策は後からでいいやと思ってない?対策はいつからやればいいのか解説!
小論文は大学受験において必須科目ではないため、受験生の間で重要度が低く設定されている傾向があります。そのため志望する大学に小論文がある受験生でも、「周りがやっていないから」「英語数学など、どの大学でも受験する必要がある科目をもっと勉強したい」などの理由で対策が遅れてしまいがちです。
しかし他教科の学習に専念して小論文の対策を侮ってしまうと、本番で納得できる小論文が書けずに合格を逃してしまうことになりかねません。
以下では、大学受験における小論文の種類や対策方法を紹介します。
小論文対策にも種類がある
大学受験の小論文には、いくつか種類があります。それぞれの特徴や対策方法を紹介します。
- 入試科目に小論文がある
国公立大学の後期試験では、入試科目に小論文が使われることがあります。志望する学部によってテーマが異なるので、注意してください。
私立大学では入試科目に国語の文字はなく、その代わりとして小論文を課している大学もあります。私立では志望する学部ごと、大学ごとによって傾向が全く違う小論文のテスト方式になっているので、過去問を必ず研究しましょう。
- 医学部受験で小論文が課せられている
医学部受験で小論文がある場合、学科試験の成績だけで判断できない部分、つまり「医師にふさわしい性格や資質」を持っているかどうか判断されています。
医学部の小論文では、医療や福祉ジャンルに関する問題が多い傾向があります。そのため日頃からニュースや新聞などから、医療や福祉に関係のある情報を仕入れておきましょう。テーマによっては図書館で文献を探して深掘りするなど、意欲的な取り組みが必要です。
また知識を蓄えるだけでなく、情報に対して自分なりの意見を持ち、それを採点者に伝えることが合格の鍵になります。
- 総合型入試(旧AO入試)で小論文が必要
近年、総合型入試(旧AO入試)による受験は増えつつあります。面接と小論文が試験科目となる場合も多く、上記の2タイプと違って、小論文の比重が大きくなります。
総合型入試(旧AO入試)では、大学側が用意したテーマに沿った小論文の作成を行います。志望する大学の特徴や、その大学に合格して何をしたいのかなどを準備しておき、それらを踏まえて小論文を書くことで意欲のある学生だと思われやすくなります。
どの種類にも言える対策方法として、過去問の分析が挙げられます。学科試験と同様に、過去問を見分析することで、どのようなジャンルの出題が多いのか、出題形式(文字数や構成など)を知ることができ、対策を立てることができます。
また第三者に見てもらう(添削)ことも大切です。自分一人で書いた文章を読み返すことも重要ですが、自分一人では気付けない点に第三者から指摘してもらうことで文章の質を上げることができます。添削に関しては、後ほど詳しく解説します。
小論文の対策はいつからやっておくべきなのか?
小論文の特徴について、ここまで紹介しました。ただ受験生が一番悩むのは、「小論文の対策はいつから行うべきなのか?」だと思います。
もともとの知識量や、文章を書いたり読んだりする能力が違うため、一概に決めることができませんが、「思い立ったとき」に始めるのが重要です。もちろん他の科目との兼ね合いがあるので、小論文を主体に勉強するわけではなく、「小論文の問題にはこういった傾向があるのか」と理解するだけでも十分です。
小論文を意識するだけで、文章を書いたり読んだりする力を意識的に蓄えることができるでしょう。
また現在は受験生ではない方でも、日ごろから小論文対策をすることができます。その方法を以下で紹介します。
- 毎日ニュースを見る
ニュースでは現代社会でどんなことが起きているのか、最新の情報を届けてくれます。ニュースを見ただけでは文章力は付かないものの、時事的なテーマを仕入れておくことは小論文対策に欠かせません。
文字よりも映像から入ったほうが分かりやすい方は、まずはテレビのニュースから見るようにしましょう。だんだんと慣れてきたら、スマホのアプリなどでニュースを探します。アプリだとブックマーク機能があり、重要な記事などを後から見返すこともできるので、おすすめです。
- 本をたくさん読む
小論文では、お題に関連する知識があった方が有利です。ニュースを見ることに加えて読書をすることも、知識を増やすために有効です。読書をすることで、読みやすい文章の書き方も身に付きますので、一石二鳥です。
しかし「文章を読むのが苦手・・・」という方もいるかもしれません。そんな方は、自分が興味のある分野の本から読んでみることをおすすめします。まずは本に慣れることを目標にして、徐々に専門分野に関連する本を読んでいけるようになりましょう。
添削を甘く見ないで!
小論文を意識すると、日々のニュースを確認したり、本を読むようになり知識を蓄えることができます。しかしニュースを見たり、本を読むだけでは小論文を書く力は付かないでしょう。
以下では実際に小論文の力を付けるために、できることを紹介します。
まずは「志望校がどのようなことを書かせるのか」について研究しましょう。小論文の試験は型が決まっているものが多いので、志望している大学の過去問や入試要項で確認してください。以下で小論文に出る4つの型を紹介します。
- 課題文読解型
課題文を読み、文章に対する自分の意見を論述するタイプです。「与えられた情報を読み取って、自分の意見を論理的に述べる能力」が必要になります。
つまり課題文読解型の入試問題には、文章読解能力と論理的な論述能力を付けておくと有利です。文章読解能力はある文章を要約することで、論理的な論述能力は自分以外の人に見てもらうことで、鍛えることができます。
- 自分の考えを述べなさい型
自分の意見を述べる点では1と似ていますが、今回は与えられたテーマについて自分の考えを論述するタイプになります。例えば「小学生に英語教育が必要なのか?」に対する自分の意見を述べる問題などがあります。
こちらは課題文がなくなるので、論理的な論述能力と一般教養の知識が必要となります。一般教養と言われても分かりづらいかもしれませんが、ニュースや新聞などから得られる基礎知識のことです。
こちらのタイプが出題傾向にある大学を志望する場合は、日ごろからニュースや新聞を見るようにしましょう。
- 資料分析型
資料分析型は、グラフや表、写真などの情報を読み取って自分が考えたことを論述するタイプです。「データがあるから1・2よりも簡単ではないか?」と考えた方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
資料は数多く用意されており、どの情報を使えばいいのかわからなかったり、あれもこれもと余計な資料まで手を出してしまいかねません。
書かない内容を決め、資料の中から重要な点を抜き出し、そこを自分の意見と合わせながら徹底的に書き込んでいくことが大切です。
- その他
自己紹介や過去について書かせるタイプもあります。自由度が高く書きやすいテーマが多いですが、主張したい点を明確にしておかないと何を伝えたいのかが分からなくなってしまいます。
どんな内容が出てくるのか分かれば、あとは実際に文章を書いてみましょう。はじめから文章を書ける方はなかなかいないので、他の人に添削してもらうことが重要です。他の人から添削してもらって客観的な意見を聞くことで、小論文の初心者にありがちな独りよがりな文章を書かなくなります。
ある程度文章を書く練習をすることで、コツをつかんだりできます。小論文の実力は一朝一夕で身に付くものではないので、毎日少しずつ練習をしていきましょう。
添削の注意点
先ほど、小論文の力をつけるには添削が必要であると紹介しました。しかし添削してもらう際にも注意点があります。
一つ目の注意点は「入試の小論文について詳しい人に添削してもらう」ことです。
小論文の添削をしてもらう際に、真っ先に思いつくのが国語の先生だと思います。もちろん国語の先生でも添削はしてもらえますが、基本的に正しい文章が書けているかどうかの確認しかしてもらえません。
小論文にはテーマが決まっているので、専門的な知識を持つ先生もしくは入試の小論文について詳しい人に添削してもらいましょう。
二つ目の注意点は「何度も添削してもらえる人にお願いする」ことです。
添削してもらう人が変わると、指導内容が大きく変わります。指導者によってはAが改善点だと言われても、別の指導者にはBが改善点だと指摘されることもあるでしょう。
また毎回違う人に添削してもらうと、同じ人にお願いするときと比べて、自分自身の特徴や性格を理解してもらいにくくなります。そのためある程度コツをつかむまでは、できるだけ同じ人に添削をお願いしてもらえるようにしましょう。
三つ目の注意点は「慣れてきたら複数の人に添削してもらう」ことです。
先ほどは、何度も添削してもらえる人にお願いすることが大切であると紹介しました。しかし入試本番では、自分自身のことを知らない方が採点します。そのため複数の人に添削をお願いすることで、着眼点を幅広く知ることができ、試験までに対応できます。
小論文対策は個別指導がおすすめ
上記で述べたように、小論文は一人で対策できるものではなく、添削してもらう必要があります。また添削してもらう人も、大人であれば誰でもいいわけではなく、自分自身が行きたい学部に詳しい方や受験の小論文について詳しい方にお願いするべきです。
集団塾の先生に添削を依頼する場合、多くの生徒から依頼を受けていることが考えられます。そのため返却されるころには、どんな気持ちで書いたか忘れてしまったという状況になりかねません。
その点、個別指導であれば計画立てて指導してくれますので、すぐに書いた時の気持ちが新鮮なうちに返却されるので、おすすめです。
受験のプロ、教育のプロが集まっているオンライン家庭教師のマナリンクであれば、安心して小論文対策を行います。まとめて講座をとる必要があるところも多いですが、マナリンクでは単発(一回限り)コースもあります。
そのため、入試直前で不安な方や試しに授業を受けてみたいという方にもおすすめです。その他、小論文対策にオンライン家庭教師がおすすめである理由は、以下の記事で紹介していますので、参考にしてください。
小論文対策には家庭教師がおすすめ!お悩み別の対策方法とは?|マナリンク
オンライン家庭教師のマナリンクで小論文対策を行いたいという方は、以下のリンクから申し込みをしてください。
総合型・学校推薦型対策が指導できるオンライン家庭教師一覧|マナリンク