オンライン家庭教師として主に中学受験などを終えた私立中学生に指導を行っているたいしオンライン家庭教師に算数から中学数学への切り替え方の大切さや私立特有の考え方などをインタビューしました!
オンライン指導の集中力について
--学年といいますか、例えば中学生と高校生の場合って集中力の違いなどってあったりしますか?
例えば小学生と高校生だと当然違ったりもしますが、中学生・高校生の場合はそこまで変わらないですね。学年というよりも生徒さんそれぞれかなと思います。生徒さんの集中力に合わせて休憩をとっています。
--オンライン授業の場合って休憩とかはどのようにされていますか?
現在(2020年5月)、中学生は4人ほどオンラインで指導しているのですが、それぞれ違います。
指導時間はだいたい60分〜90分ほどなので指導時間にあわせて休憩はとるようにしています。
例えば60分指導の場合だと、40分指導して5分ほど休憩を挟んで残り20分をやる生徒さんもいます。半分以上終わって1度休憩をいれると生徒さんも「残りあと少し!」と思って最後までがんばってくださいます。
--なるほど、休憩をとるタイミングって時間で区切る以外にもあったりしますか?
もちろんありますよ!時間は1つですが、内容の区切りが良いときに1回挟んだりもしますし、本当に理解したか・分かったかをチェックするために敢えて休憩を挟んだりもします。
--理解度チェックに休憩ですか?
はい、例えば休憩前に進めていた問題を休憩後にもう1度扱います。休憩後、頭がいったんリフレッシュした状態で「本当に解けるのか」をチェックしています。同じ問題を解き続けていると「何となく…」解き続けてしまうこともあるので。
--それは面白いですね!先生も理解度チェックできますし。
私立中学生・中高一貫特有のスケジュールや取り組み方について
--たいし先生はマナリンクで、私立中生専用の指導コースをご用意されていると思いますが、公立とはどう違ってくるのでしょうか?
まず、私立だと中学受験をして入学するので、公立の中学数学の3年間と私立の中学数学の3年間は全然違ってきますね。私立の場合は中1・中2の2年間で3年間分をやって、中3で高校の内容をスタートすることが多いです。
また、生徒さん自身の考え方もですが、中学受験の段階で算数という概念で中学数学の大枠をやっているんですよね。
--算数の解き方で出来ちゃう様な感じでしょうか...?
はい、中学数学で新たに学ぶ点といえば、例えばマイナスの数を扱う点・文字式・方程式などがありますが、私立中学1年生が最初よく躓いてしまう点でいうと方程式で詰まってしまうんですよね。
なぜかというと、中学1年・2年などで扱う方程式の文章題って中学受験算数の技術・考え方で解けちゃうんですよね。
--え!そうなんですか?
そうなんです。xを使わなくても解けちゃう笑。要は算数の概念・考え方で出来てしまうんですよね。ただそこは数学のルールがありますので方程式を立てて解いていくという過程を踏まないといけないのに、それにあまりしっくり来なくて躓いてしまう生徒さんもいますよね。
--なるほど
私は中学受験生も教えているので、中学受験を終えた生徒さんがスムーズに中学数学に移行できるお手伝い・経験は豊富かなと思います。私の強みです。
やっぱり「今までこう解いてきたのになんで変わるの!」という気持ちも理解できますし、そういった点を1つ1つ変えていくことが大事なのかなと思います。
また、私立中学生は学校での授業の展開が速いだけではなく、学校ごとにバラバラですので生徒さん・保護者様に徹底的に状況をお聞きすることを大切にしています。
何の教材を学校で利用していて学校ではどのように教わっているのか等。
学校内テストですと学校の先生から授業で教わった解き方に沿って記述する必要もありますので、私の教え方だけではなくその学校の先生に合わせた解き方も指導しています。
オンラインでの指導方法
--中学生に数学をオンラインで教えるときはどのようにされていますか?
対面と指導の仕方はほぼ変わりなくて、むしろオンラインのほうが良い点もありますね。
例えば私ですとiPadを使いながら生徒さんに画面共有をして授業を進めるようにしています。
(色なども分けて説明すると確かに分かりやすいですね!)
今は「書画カメラ」などもあるので先生側(指導する側)は対面と比べてほとんど変わりはなく、むしろ教えやすい点もあるのかなと思っています。一方、生徒さん側の環境はやっぱり違ってきますよね。
--そうですね、使う端末がタブレットなのかPCなのか手元を写すカメラがあるのかないのかなど違いはありますよね。
ええ、ただ1ついえるのは先生側が手取り足取り教え過ぎないということはオンライン指導の良いところの1つかなと思いますね。
--教え過ぎない?ですか。それは具体的にどの様な感じでしょうか?
例えば隣で教えている場合って教える側からすると、間違っている箇所を見つけ次第どうしてもすぐに指摘を入れてしまうことがあります。我慢していてもです。
もちろんそれは良いことですし間違っているとも思いません。ただ、生徒さん自身が自分の間違いに気づいて修正する癖といいますか、気づきを習慣化させる点で考えるとあまり指摘ばかりも良くないですよね。
--確かにそれはそうですね。
もちろん、授業が終わるまでに間違った箇所・気づいていない箇所の修正は行いますが、私の個人的な感想としては生徒さん自身もオンライン指導のほうが先生が隣にいない分「自分でやらなくちゃ」と自身で間違った箇所を気付く癖が上がるかなと思います。
生徒さんと我々指導側で授業を作っていくイメージです。
--それは面白い傾向ですね!
どうしても隣で教えると先生のやり方に沿って進めるみたいなある種、フレームワークが出来てしまうのですがオンライン指導の場合は自分で勉強しているところに遠隔のアドバイザーがいるような感じでしょうか。
だから生徒さんの自発性も養っていきやすいのかなと思います。
--先生も同じだと思いますが生徒さんはオンラインですと部活だったり他の習い事との両立がしやすかったりしますか?
そうですね、中学生の生徒さんだとそこまで遅い時間帯からのスタートはしないようにしていますが、それこそ部活が終わってご飯を食べて夜の19時半だったり20時スタートだったりと調整はオンライン指導だとやっぱり楽ですよねお互いに。
宿題や計画は授業終わりに生徒さんに考えさせる
--あと、よくオンライン指導だと宿題をどのようにするかだったり指導時間以外の勉強をどのように生徒さんにしてもらうかって遠隔ゆえに難しい点もあるのかなと思うのですがそのあたりは先生はどのように取り組まれていますか?
まず、宿題に関してですが、出す時期もあれば出さない時期もありますし、生徒さん・保護者様の希望などもありますので一概にはいえないですね。
ただ1つ私の場合は宿題や復習内容などは生徒さんに考えてもらう時間をオンライン指導の最後の5分などにとるようにしています。
--なるほど!先生から来週までにここを復習しておいてねと、敢えて言わないのですね!
はい、授業終わりに「お疲れさまでした、では来週までにどのあたりを復習しましょうか?」と問いかける感じですね。
ここで大事なのは繰り返しになりますが生徒さん自身で考えてもらう点です。
ここからここまでの範囲・ページ数をやるといった勉強量ではなく、今日の授業でどこが苦手だと感じたからこそ、ここの範囲をどの程度やる必要があるという考えを生徒さん自ら考えてもらう時間をとることを大切にしています。
なので、私から宿題などを提示するのではなく生徒さんが考えたものを次回の指導の始めにチェックする・アドバイスするということを心掛けています。
私立中高一貫の生徒さんは高校受験がないので、自分のために何をするのかを生徒さん自身に常に考えてもらうにしています。定期テスト直前などは、生徒さんと一緒に学習計画を立てることもあります!
--とてもわかりやすかったです!たいし先生、本日はありがとうございました!