高校生に数学を普段オンラインで指導するあしまるオンライン家庭教師に オンラインならではの取り組みや実際の指導風景などについてインタビューしました!
数学が苦手な典型的なパターン
ーー科目によって指導の方法とかってあったりしますか?
科目に限らず、マンツーマンの場合って基本の部分は同じなのですが、生徒さんの性格・目標・達成度によって指導方法は大きく変わってきますね。
ーー数学が苦手な生徒さんあるあるとかありますか?
数学が苦手な生徒さんで典型なのが文字が入ると分からなくなることですね。
僕はよく文字が入ると分からなくなる病などと呼んでいるのですが笑
ーー文字が入ると...?
文字が入った瞬間に計算のやり方が分からなくなってしまうことですね。
例えばすごい極端な例でいうと三角形があって面積を求めなさいという問題があったとして底辺が3と書いてあって高さが4と書いてあるとできる(底辺×高さ÷2)のですが、
これが高さが4の部分が2x + y とかになった途端に何すれば良いんだろう・・・ってなってしまうケースですね。
(実際に画面を共有しながら説明するあしまる先生)
ーーなるほど、文字が入ると解き方は同じなのに一気にこんがらがってしまうのですね。これに限らず色々ありそう・・・。
そうですね、大きく2つのタイプがあって1つは乗法公式などの基本の公式の計算に慣れていないので面倒くさくなって投げちゃうタイプともう1つは文字が入った途端に何すれば良いんだろうとなってしまうタイプ。今のは単純な例なので「そんなことないだろ」と思うのですが少し問題が複雑になると「ここ書いているのは底辺だよね?」ってきいてもわからなかったりしちゃうんですよね。
数学のオンライン指導では途中過程を見ることが大切
ーー対面と比べてオンライン指導をする際の工夫とかはありますか?
逆にいうと数学って生徒さんの途中過程が見ることが大切でそういった意味だと不安に思う方も多いと思うんですよね。だから私の生徒さんには手元も同時に写せる書画カメラなどを提案しています。
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もう1つ、オンラインならではの指導という面でいうと問答スタイルですね。
ーー問答スタイルとは...?
ほぼ、問答だけで解決出来る授業もやっていますね。
例えば、先日あった問答スタイルの授業でいうと、sin cos tanとはそもそも何なのか?
という話から始まって。
意外とこれは説明することは難しいのですが、実は小学6年生くらいなら説明をする知識はあるんですよね。直角三角形と比の概念は習っているので。sinは直角三角形をおいたときに、斜辺と高さの比、高さ/斜辺分と説明できるんですよね。
ただ、こういった基本を忘れているままで、三角関数の問題などにぶつかると何をしているかわからなくなっちゃうんですよね。例えばこれは7倍角の問題が出たってすこし話題になった2015年のセンター試験の問題です。受験生によっては7倍角を目にして戦意喪失した人もいるようです。
この問題をちょうど先日オンライン指導でやっていて。その時は生徒さんに私から1つずつ質問をして導いていくだけでこの問題は全て暗算で解くことが出来ました笑。問いかけの中に、理解しておかなければならないことが含まれているんですね。
(リアルタイムに画面上に書き加えることが出来るので生徒さんにも伝わりやすいです)
ーーすごいですね。応用問題であっても基本的な概念・考え方をしっかり問答で説明していけば解けるということですね。
そうなんですよね。なのでこういった問題を解くことを目標としたとして、これを解くための基礎知識をもう一度おさらいすることが大切です。それは青チャートの難しい問題とかではなくて、教科書に載っているような基礎知識をベースに解けるんですよね。
そこのおさらい・チェックというのは「あなたは本当に理解していますか?」の確認なので問答だけで生徒さん自身に説明してもらうことが大切です。
一緒に同じ問題をよーいスタートで解く
また他のやり方ですと、オンライン指導中にただ生徒さんに解いてもらうのを待つのではなく、同じタイミングでよーいスタートで一緒に解きますね。例えば教科書の章末問題くらいのボリュームの問題を。
ーー勝負みたいな感じで生徒さんも楽しめる工夫をされているのですね。
ですね笑 ただそれだけではなくて、もう1つ意味があります。
だいたい、生徒さんは章末くらいは解ける!という生徒さんが多いのですが私が解いた時間よりも3倍〜4倍くらい時間が掛かる生徒さんが多いです。
これは別に私の計算スピードが速いわけではなくて、余計な寄り道をしないから速いように見えるんですよね。つまりそこの差を見つける。余計な寄り道せずに解く方法なども指導したりしています。
(寄り道をせず速く解く方法を解説するあしまる先生)
考えることはこれだけ良いよねというか短縮して良い理由を一緒に探す感じです。
新しい生徒さんにはまずこれ!
ーー実際にあしまる先生の高校数学のオンライン指導を受ける生徒さんも多いと思うのですがまずはこれをしてもらうとかってありますか?
高校数学の場合だとまずはこの乗法公式の話を必ずしますね。
これは基本中の基本なんですよね。私はこれを表現する時によくシャーペンを動かす手のほうが面倒くさいと思うくらい、もう答え分かってるのになーと。
そういったレベルになるまで徹底させます。
ーーこれを徹底させる理由は何ですか?
高校数学において数3まで絶対についてくる公式4点セットだからです。
だからこれを徹底できていると、応用の問題に入った時にここを無意識にスキップできるので難しい問題などで脳が使う範囲をなるべく減らすことが大切なんですよね。この公式は、覚えている人がほとんどなんですが、使い方はわかっていない人がかなり多くいます。
オンライン指導での復習はどのように?
ーー先週やったことの復習とかはオンラインの場合だとどのようにするのですか?
先週やった問題の復習するとして、少し内容を変えたりなどをホワイトボードのアプリを使ってリアルタイムで確認します。
ーーそれっていきなり出す感じなんですか?
そうですね、画面を共有して生徒さんも見えているのでその瞬間に例えば数字などの内容を部分的に変えてテストをする感じです。
これをする目的は別に公式を丸暗記して欲しいわけではなくて、冒頭で話した文字が入ると分からなくなる病じゃないですけどちょっと変化球になったときに同じように考えることが出来るかってとても重要なんですね。なのでちょっと変化球になったときも同様に考えることが出来るかまでテストします。
高校生の場合は考え方・マインドが固定されているのでそこを変えていく
高校生は高校生の難しさがあって、中学生までの間に例えばクセとかが完成されてしまったりするんですよね。
数学だと数字として見るのか日本語として見るのかのような。なのでそこのマインドを変えることを慎重にですが変えることを意識しています。
中学生までの間って極論、丸暗記でいけちゃうんですよね。暗記力がある生徒さんだと。
そうやって中学生まで高得点を出していた生徒さんって高校生になると暗記する量が増えてしまうので一気に成績が下がってしまうこともあります。
ただ、生徒さんとしては「今までの勉強の方法=暗記」の勉強量が足りないと思ってしまってどんどんと追い詰められていきます。そのような悪循環を止めなければ、成績は改善しませんから、そこのマインドを変えることに、時間を掛けて慎重に行います。だからコミュニケーションを重視します。
こういったタイプの生徒さんだと勉強する力はもちろんあるので少しマインドを変えるだけで爆発的に伸びたりします。
オンライン指導と高校数学の相性
書画カメラなども生徒さんの手元にあれば途中式の過程においても随時問答を行っていきます。
無くても、数学をちゃんと日本語で理解するということを中心においているので
問答もそうですが、生徒さんに質問しながら理解を深める・応用を解くといった意味ではオンラインでも高校数学はマンツーマンであれば問題なく指導ができますね。
ーーなるほど、すごくわかりやすかったです!あしまる先生、本日はありがとうございました!