日本史は流れが非常に大切
2023/2/24
このブログを読んでくれてた優しい人たち
こんにちは 講師の谷口です。
今日は日本史で一番大切だと思うことを書いていこうと思います。
私が日本史に教えるとき、自身で予習のために勉強しているときに大切していること
それは
タイトルにもある通り「流れ」です。
日本史だけに限らず歴史は一続きの物語です。
事象には原因があり、その原因にもそれ以前の過去に起こった出来事が関わっています。
人物や出来事同士のつながりを無視して歴史を見てしまうと、
ただの出来事を暗記するだけの科目になり、
覚えられない→点数が取れない→苦手という悪循環に陥ってしまいます。
例えば
「墾田永年私財法」
の流れを考えてみましょう。
名前は聞いたことがある法だと思いますが、まずは中身を見てみましょう。
ざっくりとした内容は「自ら開墾した土地を永久的に所有できる」というものです。
ではなぜこんなものを出す必要があったのでしょうか?
元々、大化の改新の際に「公地公民」というルールが日本では採用されていました。
これは「日本の土地もそこに住んでいる民もすべて国のものである」というルールです。
このルールが出されたことによって基本的には土地の私有が禁止され、
これをもとにして口分田を6歳以上の男女に配布し税を集める
「班田収授」がスタートしました。
しかしこうして少しずつ国としてルールを作り、運用する中で問題が起きてしまいました。
それは人口の増加とそれに伴う口分田の不足です。
人口が増えているのに、口分田が足りないせいで税が増収できないのはもったいない
これを解決するために、723年に三世一身法を朝廷は出しました。
これは新たに土地を開墾すれば、3世代にわたって土地を所有できるという法でした。
朝廷は「土地を所有できるんだから、みんな喜んで開墾してくれるだろう」
と思っていたのかもしれません。
しかし、荒れた土地を開墾するには時間も労力もかかります。
そのため三世一身法はあまり受けが良くなく、成果が上がりませんでした。
そこで三世一身法をリニューアルし出されたのが、「墾田永年私財法」です。
墾田永年私財法が登場したことによって、面積に制限はあるものの開墾した土地は永久的に私有することができるようになりました。
私有地を持てるようになったことで、全国で貴族・寺院や地方豪族を中心に開墾が進み、全国の田地が増え、朝廷は「土地を増やして税収アップ」という目的を達成することができました。
しかし、この法により後の荘園につながる初期荘園が誕生し、
これは10世紀以降の律令体制の崩壊の原因の一つになっていきます。
ざっくりと墾田永年私財法に関わる話から流れを見ていきました。
この短い話の中でも様々な用語が登場し、それぞれが関わり合いを持っていることが
わかってもらえたと思います。
「流れを制するものは、日本史を制す」と私は考えています。
ただ「覚える日本史」から、繋がりを意識した「流れのある日本史」にしていきましょう。
そのお手伝いが授業でできたらと思います。
気になった方は一度体験授業を受けてみませんか?
お問い合わせお待ちしています。
日本史授業のURL
https://manalink.jp/teacher/12911/courses/6462
(高校生用の授業となっていますが、
中学生用の授業も行っていますので一度お問合せいただければと思います。)
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