日本医科大学医学部英語入試対策2025|傾向と勉強法完全ガイド【合格者が教える攻略法】
2025/8/3
日本医科大学医学部英語入試完全攻略ガイド2025|最新傾向と必勝対策
日本医科大学医学部英語の最新入試概要
日本医科大学医学部英語試験基本情報
- 2025年度の日本医科大学医学部英語試験は、大問3題構成を基本としており、試験時間90分、配点300点での実施となっています。
- 合格ラインは60~65%程度、前後と予想されており、約180点から195点の得点が合格の目安となります。
日本医科大学英語の特色と位置づけ
- 日本医科大学は慶應義塾大学医学部、東京慈恵会医科大学と並んで「私立医学部御三家」と呼ばれ、その英語試験は医学部受験界でも最高峰の難易度を誇ります。
- 特に長文は長めの文章(約2,200語)が1題という形式が定着しており、これは一般的な入試長文の2倍以上の分量に相当します。
- 近年の傾向として、文法正誤問題が独立大問としてではなく、長文読解(大問I)内に組み込まれた点が特徴的であり、従来の学習法では対応しきれない複合的な処理能力が求められています。
大問別詳細分析と攻略法
大問1:超長文読解問題(約2200語)配点目安100点
出題特徴と形式
- 昨年度は前期と後期で出題形式に差異があったが、今回は昨年度前期の出題形式を概ね踏襲する形となり、長文は長めの文章(約2,200語)が1題であったという状況が継続しています。
- この長文は通常の入試問題の2倍以上の分量を持ち、医学系のトピックに限らず人文・社会系のテーマも幅広く扱われます。
設問構成は約15問前後で、主要な問題形式は以下の通りです:
1.内容一致問題(Choose ALL形式含む)
- マーク式問題では、Choose ALL型の問いが6問中4問も出題され、堅実に得点を得ることが難しくなったという特殊形式が特徴です。これは「正しい選択肢をすべて選ぶ」形式で、一つでも見落としや誤選択があると得点にならない厳格な採点が予想されます。
2.日本語記述問題
- 段落主旨を問う問題や、下線部の真意を日本語で説明する問題が頻出します。日本医科大学の内容一致問題は細部の検討が求められる難問が多いうえ、自由英作文のテーマも本文の内容に関連したものとなることが多いため、本文や選択肢の一語一句を慎重に参照することが求められるという精読力重視の傾向が明確です。
3.英語記述問題
- 記述式問題では昨年度に続き、日本語論述のみならず、本文の記述から筆者が示したいことを英語で論述するタイプの問いが1問出題されたことから、英語による表現力も同時に問われる複合問題が出題されています。
4.文法正誤問題(組み込み形式)
- 大問Ⅲで独立した小問として出題されていた文法正誤問題は、大問Ⅰの長文問題中の一部として出題されたため、。長文読解中に文法ミスを瞬時に発見する能力が必要です。
攻略のための学習戦略
- 長文読解の学習は段階的に進める必要があります。まず標準レベルの1000語程度の 長文で精読力を養成し、その後2000語超の長文に慣れていくというプロセスが効果的です。
- 精読力養成段階では、一文一文の構造解析を確実に行い、論理的つながりを意識した読解訓練が必須です。特に医学系トピックについては専門用語に慣れておく必要がありますが、人文・社会系テーマも幅広く出題されるため、バランスの取れた長文演習が求められます。
- 速読力については、実際の制限時間(90分)に対し、完答には約95分を要するという分析があることから、時間管理能力の向上が合格の鍵となります。段落ごとに要点をメモしながら読み進める技術を身につけ、設問解答時に該当箇所を素早く特定できる能力を養成しましょう。
- Choose ALL形式対策としては、消去法による絞り込みではなく、各選択肢の正確性を個別に判断する訓練が重要です。この形式では「確実に正しい」と判断できる根拠を本文中に見つけることが必須となります。
大問2:自由英作文(本文連動型)配点目安100点
出題形式と特徴
- 自由英作文(大問II)では、長文内容に対する要約や意見を述べる形式が継続して出題されており、完全に独立した自由英作文ではなく、大問1の長文内容を踏まえた連動型英作文が主流となっています。
- 語数については明確な指定はありませんが、解答欄の大きさ(19.7cm×16行)となっています。これは、2021年度入試とくらべると2行分増えています。そうすると少なくとも150語程度は書く必要がありそうという分析があり、実質的に150語前後の英文作成が求められます。
- 問題形式としては「筆者の主張を要約し、それに対する自分の意見を述べよ」というパターンが典型的で、Write your answer in academic style, in one or two paragraphs, using examples to support your opinionといったアカデミックライティングの能力が問われます。
攻略のための学習戦略
- 本文連動型英作文の対策として最も重要なのは、長文読解と英作文を一体化して捉える学習です。長文を読む際に「この内容を要約するなら」「この主張に対する反論なら」という視点を常に持ちながら読解することで、英作文への橋渡しをスムーズにできます。
- アカデミックライティングの基本構造である「主張→根拠→結論」の型を確実に習得し、特に具体例を用いた論証技法を身につけることが重要です。実体験(フィクションでもかまいません)をサポート文にして書いていけば、語数自体は、それほど問題はありませんという指針があるように、説得力のある具体例を創作する能力も必要です。
- 時間配分については、大問1での長文理解が英作文の前提となるため、長文読解を急ぎすぎて内容理解が不十分になることを避ける必要があります。逆に長文に時間をかけすぎて英作文が雑になることも避けなければなりません。
- 英作文特有の減点要因として、自由英作文は文章未完であったり分量が足りていなかったりすると大幅減点という厳格な採点が行われるため、最低限の分量確保と文章完結は絶対条件となります。
大問3:発音・アクセント・語義問題 配点目安100点
出題内容と形式
- 発音・アクセント・語義(大問III)では例年通りの形式が踏襲されつつも、語義の定義問題において解答すべきポイントが比較的分かりやすい内容だったという2025年度の特徴があります。
具体的な出題分野は以下の通りです:
発音・アクセント問題
- 一般的な私立医学部と比較して、やや高難度の語彙が出題される傾向があります。医療系専門用語の発音も含まれることがあるため、幅広い語彙の音韻知識が必要です。
語義選択問題
- 同義語や多義語の理解を問う問題が中心となります。特に医療系語彙については、専門的な意味と日常的な意味の両方を理解しておく必要があります。
語義定義問題
- 英語による語義説明から適切な単語を選択する形式で、語彙の本質的理解が問われます。
攻略のための学習戦略
- 語彙学習については、単なる暗記ではなく多義語や語源を意識した体系的な学習が効果的です。特に医療系語彙については、ラテン語やギリシャ語語根の知識があると推測能力が向上します。
- 発音・アクセントについては、音声付きの教材を活用し、実際に発音しながら覚える学習法が記憶定着に有効です。また、英語の音韻変化の規則性を理解することで、未知語の発音も推測しやすくなります。
- 語義定義問題対策としては、英英辞典を活用した学習が特に有効です。英語による語義説明に慣れることで、問題文の理解速度が向上し、正確な解答につながります。
時間配分と解答順序の戦略
最適な時間配分
90分の試験時間に対し、完答には約95分を要するという分析があることから、極めて効率的な時間管理が必要です。
推奨時間配分:
- 大問1(長文読解):60分
- 大問2(自由英作文):20分
- 大問3(語彙・発音):10分
ただし、大問Iに時間をかけすぎると、自由英作文や発音・アクセント問題への見直し時間を確保できません。先に大問IIIなどの問題をさっと片づけ、落ち着いて大問I・IIに取り組むのも一つの作戦という戦略も有効です。
解答順序の選択肢
解答順序については個人の得意分野と時間管理能力に応じて選択すべきですが、以下の2パターンが効果的です:
順序型アプローチ
大問1→大問2→大問3の順序で解答する方法です。長文の内容理解が英作文の前提となるため、論理的な流れに沿った解答が可能です。ただし、長文で時間を使いすぎるリスクがあります。
戦略的アプローチ
大問3→大問1→大問2の順序で解答する方法です。語彙・発音問題を先に処理することで確実な得点を確保し、精神的な余裕を作ることができます。また、残り時間を長文と英作文に集中投入できる利点があります。
学習計画とステップ別対策
基礎固め期(高2春~高3春)
語彙・文法の徹底強化
- この期間は日本医科大学レベルの英語力の土台作りに専念します。語彙については医学部受験用の単語集を2冊以上完璧に習得し、特に多義語や語源の理解に重点を置きます。
- 文法については、正誤判定問題に対応できるレベルまで細かい文法規則を習得する必要があります。特に日本医科大学では「なぜその答えになるのか」を論理的に説明できる理解度が求められます。
標準レベル長文の精読訓練
- 1000語程度の標準的な長文を用いて、完璧な精読能力を養成します。この段階では速度よりも正確性を重視し、一文一文の構造解析を確実に行います。
応用発展期(高3春~夏)
医学部レベル長文への移行
- 1500語以上の長文に取り組み始め、徐々に日本医科大学レベルの2000語超長文に慣れていきます。この時期から医療系トピックの長文も積極的に取り入れ、専門用語への慣れを深めます。
自由英作文の基礎訓練
- アカデミックライティングの基本構造を習得し、100語程度の短文から150語レベルの論理的な英文作成能力を養成します。この段階では文法的正確性を最優先とし、複雑な表現よりも確実に伝わる英文作成を心がけます。
実戦演習期(高3夏~秋)
過去問演習と弱点分析
- 日本医科大学の過去問10年分を時間を計って解き、出題傾向と自分の弱点を詳細に分析します。特にChoose ALL形式の問題については、正答率向上のための具体的な戦略を確立します。
本文連動型英作文の特化訓練
- 長文読解と英作文を一体化した演習を重点的に行います。長文を読んだ後、制限時間内で要約と意見表明を行う実戦的な訓練を繰り返します。
直前期(高3冬~入試直前)
時間管理の最適化
- 90分という制限時間内での最適な解答戦略を確立します。模擬試験形式での演習を通じて、個人に最適な時間配分と解答順序を確定します。
医療系トピックの知識補強
- 頻出する医療・生命科学系のトピックについて、基本的な背景知識を整理します。これにより長文理解の速度と正確性が向上し、英作文での具体例創作にも活用できます。
推奨参考書と活用法
語彙強化教材
「鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁」
- 医学部受験に必要な高度語彙が網羅されており、語源や語義の関連性についての説明が充実しています。特に多義語の整理に優れており、日本医科大学の語義問題対策に効果的です。
「速読英単語2上級編」
- 長文中での語彙習得が可能で、日本医科大学の長文レベルに近い英文で語彙を学習できます。音声教材も充実しており、発音・アクセント対策にも活用できます。
長文読解教材
「やっておきたい英語長文1000」
- 2000語レベルの長文演習が可能で、日本医科大学の出題形式に近い難易度の問題が収録されています。解説が詳細で、復習による学習効果が高い教材です。
「英語長文問題精講」
- 論理的な読解プロセスの習得に優れており、日本医科大学で重視される「根拠に基づく解答」の技術を身につけることができます。
英作文教材
「英作文ハイパートレーニング自由英作文編」
- 自由英作文の構成の仕方、基本フレーズを修得することが出来ます。本校を受験する方であるならぜひ取り組んで欲しい一冊として、専門家からも推奨されている教材です。
「竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本」
- アカデミックライティングの技法が体系的に学習でき、論理的な英文構成能力の向上に効果的です。
医学部特化教材
「私立医学部への英語」
- 医療系英文に特化した演習が可能で、日本医科大学で頻出する医学トピックへの対応力を養成できます。
失敗しやすいポイントと対策
Choose ALL形式での失点回避
- マーク式問題では、Choose ALL型の問いが6問中4問も出題され、堅実に得点を得ることが難しくなったという特殊性への対策が必要です。
- この形式では「消去法」による解答は危険で、各選択肢について「確実に正しい」という根拠を本文中に見つけることが必須です。時間がかかっても、一つ一つの選択肢について本文との照合を確実に行う慎重さが求められます。
英作文での大幅減点回避
- 自由英作文は文章未完であったり分量が足りていなかったりすると大幅減点されるため、時間管理の失敗による分量不足は致命的です。
- 英作文では150語の分量確保を最優先とし、複雑な表現よりも確実に文法的に正しい英文を完成させることが重要です。
- 時間不足の場合は、論理展開をシンプルにしても分量を確保する戦略が有効です。
長文読解での時間超過対策
- 2200語という膨大な分量に圧倒され、必要以上に時間をかけてしまう受験生が多いことが問題です。
- 対策として、段落ごとに要点メモを作成し、設問解答時に該当段落を素早く特定できる技術を身につけます。
- すべての文を同じ精度で読む必要はなく、設問に関連する箇所を重点的に精読する選択的読解技術が重要です。
合格への最終チェックポイント
知識面での到達目標
- 語彙力12000語レベル、文法正誤判定80%以上の正答率、2000語長文を60分以内で正確に理解する読解速度の確保が必要です。
技術面での到達目標
- Choose ALL形式での安定した得点能力、150語の論理的英作文を20分以内で完成させる技術、90分の制限時間内での最適な解答戦略の確立が求められます。
精神面での準備
- 2200語という圧倒的分量に動揺せず、冷静に解答を進める精神力が必要です。また、難問に遭遇した際の時間配分調整能力も重要な要素となります。
- 日本医科大学医学部の英語は確かに最高峰の難易度を誇りますが、体系的な学習と戦略的な対策により確実に攻略可能です。
- 集中力を保ちつつ、要点を正確に押さえる力を磨けば、十分に対応可能な試験であることを認識し、計画的な学習を継続することが合格への確実な道筋となります。
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