【インタビュー】横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
2023/8/31
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校 校長 藤本 貴也様にマナリンク運営局がインタビューさせていただきました!
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
校長 藤本 貴也様
工業科・情報科教諭として横浜市立高等学校4校を経験の後、指導主事、横浜市立東高等学校校長を経て、令和5年4月より本校校長として着任いたしました。
御校の校風を教えてください
横浜サイエンスフロンティア高等学校は、「先端的な科学技術の知識・技術、技能を活用して、世界で幅広く活躍する人間の育成」を教育理念とし、平成21年4月に開校、令和5年4月に第15期の新入生を迎えました。「サイエンスの力」で予測困難な時代に対応する次世代育成、人材育成が本校の使命です。
この実現に向けた取組の軸となるものは、理数科の特色ある学習や充実した施設・設備とともに、本校の最大の特色であるサイエンスリテラシーと呼ぶ「探究的な学習活動」です。
ほかにも、「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」、「スーパーグローバルハイスクールネットワーク参加校」、「進学指導重点校(横浜市教育委員会指定)」としての取組が根付き、本校の教育活動を支えています。
御校の募集要項やアドミッション・ポリシーについて教えてください
本校のアドミッション・ポリシー(入学時に求める生徒像)、選考基準は次のとおりです。
【アドミッション・ポリシー】
○旺盛な探究力、豊かな想像力のある生徒
○世界に通じるコミュニケーション能力、自立心を培い、よりよく生きようとする気概のある生徒
○社会における己の使命を自覚し、積極的に社会に貢献しようとする志のある生徒
【選考基準(令和6年度入学者選抜)】
(1) 選考資料の取り扱い《比率と重点化》
① 第1次選考
定員の90%を決定
S1=(a)×f + (b)×g + (d)×i
○調査書の重点化 数、理、英を2倍
○学力検査の重点化 数、理を2倍
② 第2次選考
S2=(b)×g' + (c)×h' + (d)×i'
○学力検査の重点化 数、理を2倍
※観点別評価:第3学年の「主体的に学習に取り組む態度」の評価
(A,B,Cの3段階をA=3,B=2,C=1として点数化)
(2) 特色検査
① 検査の内容 自己表現検査
② 評価の観点 ◇読解力 ◇課題設定力 ◇情報活用力 ◇課題解決力
③ 検査の時間 60分間
④ 検査の概要 理科・数学・英語など各教科の基礎的・基本的な知識・技能を広く活用し、与えられた教科横断的な課題に対して、提示された資料をもとに記述する。
御校の教育課程はどのような生徒様におすすめか教えてください
本校は理数科専門高等学校として、高等学校で学ぶ数学、理科、情報をそれぞれ系統的にまとめた科目である「理数数学」、「理数理科」、「理数情報」を設置し、普通科高等学校に比べ、数学・理科の単位数を多く設定しています。また、学校独自の課題研究授業として、「サイエンスリテラシー」を設置し、研究活動の基礎力・実践力を養います。
1年次では理数各分野の活動をバランス良く実施して研究の基礎となる知識・技術を身につけます。2年次では個人でテーマを設定して1年間研究を行います。3年次では選択科目として、さらに研究を深めることができます。
単に研究活動を行うだけでなく、グループワーク、ディスカッション、成果等のプレゼンテーションを実践に取り入れ、協働的な学びや情報発信にも重点を置いています。仲間とともに「サイエンス」の好きを深め、「言葉の力」とともにこれからの世界を切り拓こうとする皆さんには本校の学びはマッチすると思います。
御校にあるイベントを教えてください
多くの学校行事がありますが、サイエンスに関わることをいくつかご紹介します。
〇マレーシア/沖縄研修
2年次10月に全員参加の海外研修を実施し、マレーシアの連携校KYS(Kolej Yayasan Saad)では、サイエンスリテラシーⅡの研究に関する発表を全員が英語で行う他、各分野の優秀生徒はプトラ大学でも研究成果を発表します。また、ループに分かれて、クアラルンプール市内での体験学習や、現地大学生とのフィールドワークなども行います。マレーシア研修に代わり、昨年度実施した沖縄研修では、OIST(沖縄科学技術大学院大学)を訪問し、英語ポスター発表を行いました。
〇海外の学生との国際共同課題研究(SSH 科学技術人材育成重点枠事業)
本校では、スーパーサイエンスハイスクール重点枠指定校として、理数分野の国際共同課題研究の取組を実施しています。マレーシアのプトラ大学(Universiti Putra Malaysia)や連携校KYS(Kolej Yayasan Saad)の学生と共同研究チームを作り、約1年間共同で課題研究に取り組みます。オンラインミーティングと現地での研修を併用した定常的な連携関係を築くことで、言語や文化の違いを越え、グローバルな舞台で共同研究ができる人材の育成を図ります。
〇サタデーサイエンス
本校常任スーパーアドバイザー浅島 誠 東京大学名誉教授、スーパーアドバイザー藤嶋 昭 東京理科大学栄誉教授らをお招きし、先端科学分野や、科学者としての道のり、研究テーマ設定へのアドバイスなどについて特別講義を受けます(年間6回予定)
〇浅島サロン
本校常任スーパーアドバイザー浅島 誠先生と、立場を越えたリラックスした雰囲気の中で、サイエンスについて直接語り合う時間です。各回20名ずつ、夏休みまでに1年次生全員が参加します。
〇サイエンス教室
地域のサイエンス拠点校として、本校が小中学生を対象に行っている科学教室です。本校サイエンス委員会や理数系部活動に所属する生徒たちが入念に準備し、当日の運営も生徒中心で行います。
〇横浜市立大学チャレンジプログラム
サイエンスリテラシーの研究成果や学業成績などに基づき、将来のサイエンティストとしての資質が十分認められる生徒を横浜市立大学合格者と認める制度です。横浜市立大学大学院修士課程までを5年で修了することのできる「横浜市大 理数マスター育成プログラム」の資格も得られます。
御校の自慢ポイントを教えてください
多くの生徒が様々なことにチャレンジし、成果を挙げています。
本校の近年の表彰等について、サイエンスに関わるものをいくつがご紹介します。
〇令和4年度~5年度の表彰
・令和4年度及び5年度 全国SSH生徒研究発表会 最高賞 文部科学大臣賞2年連続受賞
・FLL Morocco Open International2023 ロボットパフォーマンス賞 第2位
・第12回高校生バイオサミットin鶴岡 経済産業大臣賞
・化学グランプリ2022 大賞
・2022年度国際天文学オリンピック 金賞
・第5回中高生情報学研究コンテスト 最優秀賞・文部科学大臣賞
・第41回モデルロケット全国大会 ロッキードマーティン賞
教育に対する熱意や教育方針などを教えてください
横浜教育ビジョン2030にある横浜の教育が目指す人づくり「自ら学び社会とつながりともに未来を創る人」の実現を本校の特色・魅力を生かして目指しています。「サイエンスの力」で予測困難な時代に対応する次世代育成、人材育成が本校の使命です。
私たちはこのような人を「サイエンスエリート」と呼び、新たな時代を切り拓く担い手として横浜、日本、国際社会を牽引する役割を期待しています。この実現に向けては、生徒一人ひとりが持つ潜在的な独創性を引き出し、ものごとに対する柔軟な思考力・解析力を養い、外部機関等との連携による「ほんもの体験」を重視して、多くの人、もの、こととの関わり・経験から生徒の成長を支援しています。
生徒には、自身がどのように社会・世界と関わり、貢献していきたいかを自分で選択・決断できる「サイエンスエリート」として本校を巣立ってほしいと思います。
最後に、生徒様・保護者様に向けてメッセージをお願いいたします!
本校には意欲的で好奇心旺盛な生徒が毎年入学し、附属中学校からの入学生と「融合」して互いに刺激し合い、目を見張る活躍を見せてくれています。
開校から15年目を迎え、粘り強く挑戦し続ける「挑戦者」としての志、校名の「フロンティア」が校風として根付いて来たと感じています。
横浜サイエンスフロンティア高等学校は、仲間と切磋琢磨し協働し、自身を高め、自分の「好き」を伸ばす生徒を支援する学校です。
「サイエンスの力」で世界に貢献し、自分自身や周りを輝かせる「サイエンスエリート」を目指す皆さんを本校は待っています。
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
〒230-0046 横浜市鶴見区小野町6
045-511-3654
免責事項
こちらの情報は執筆段階でのリサーチ・状況において執筆されたものであり、随時内容のメンテナンスを行っておりますが、 現時点での正確性を保証するものではございませんのでご了承いただけますと幸いです。
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