発達障害のあるお子様へ｜“脳の習慣”が変わる科学的サポート

想定する生徒像・家庭の悩み

発達障害（ADHD、ASD、LDなど）と診断済、もしくはグレーゾーンの生徒様

「宿題に取りかかれず、別のことを始めてしまう」、「授業中じっと座るのが苦手」、「予定変更が苦手」、「コミュニケーションのズレによるトラブルが起きやすい」、「読み書き・計算に強い苦手がある」、「生物や理系科目に“つまずき”を感じる」等の通常のやり方が合わず、自己肯定感を損ねているお子様と、「子どもに合った方法を見つけてあげたい」と願うご家庭へ。

このコースでできること（Before→After）

Before（授業前） 発達の特性により、生徒様は学業や人間関係、進路選択において様々な困難を抱えることがあります。

• 学業面: 授業に集中しづらい、先生の話を遮って質問する、提出物の期限が守れない、計画的に物事を進められない、特定の科目に極端な苦手意識があるなどが挙げられます。

• 人間関係・社会生活面: コミュニケーションが苦手、こだわりが強い、相手の気持ちを理解するのが困難なため人間関係で悩みを抱えやすいといった特性があります。

• 生活面: 遅刻が多い、多くの役割を引き受けて抱え込んでしまい、困りごとが生じることがあります。

• 進路・将来への不安: 自身の能力を客観的に捉えたり、目標を言語化したりすることが苦手なため、進路において現実的な選択が難しく、悩むことがあります。

After（適切な授業後） 適切な支援が行われることで、生徒様の学習意欲や自立する力が伸び、学校生活への適応や将来の選択肢が広がります。

• 自己理解の促進: 生徒自身が自分の特性を理解し、自己肯定感を育むことができます。

• 学業への適応と意欲向上: 個々の特性に応じた指導方法や評価方法の工夫、わかりやすい授業や学びやすい科目・教科の設定により、学習への意欲が高まります。

• 人間関係の改善: 周囲の生徒や教職員が発達障害への理解を深めることで、誤解が減り、人間関係のトラブルが起きにくくなります。

• 期待できる効果: 集中力・切り替え力・計画力の向上、自信の回復・自己肯定感アップ、感情のコントロール力アップ、学習のつまづき改善

授業の進め方とその効果

本コースでは、ヒアリングを重視し、お子様の感覚・得意・不得意を一緒に発見しながら進めます。無理に詰め込まず、ポモドーロテクニックなどの“集中サイクル”を取り入れ、小さな成功体験を積み重ねていくことで、知識がストーリーとして定着し、「今日はこれ覚えた！」と実感できる授業を目指します。また、生物の教材を用い、発達特性のある高校生のお子様が「自分に合った学び方」を身につけ、他の理系科目（数学・物理・化学）にも自信を持てるようにサポートし、お子様の発達特性の強みを伸ばします。

授業の目的

• 無理なく学習できる“脳の習慣”をつくり、安定した集中を育てます

• 生物科目の苦手箇所を特定し、学び方を最適化します

• 成功体験を積み重ね、自己効力感（できる感覚）を育みます

• 継続できる学習サイクルをつくり、受験や定期試験につなげるます

授業の特徴

(1) ヒアリング重視で原因分析

お子様の特性・得意／不得意・学習履歴から、つまずきの原因を一緒に発見します。

• 公式の暗記が苦手

• 図示が苦手

• 読み飛ばしによるミスが多い

計算が正確にできない など、科目ごとに分析して個別の学習設計を行います。

(2) ポモドーロテクニック（集中サイクル）で無理なく継続

ポモドーロテクニックは、25分の作業と5分の休憩を交互に繰り返す学習法で、授業ではこのテクニックを発達特性に応じた生徒さんに導入し、25分間の集中的な学習を実践させます。

• ADHD：短サイクル（10〜15分）で達成感を積む

• ASD：見通しを持たせた30分集中＋休憩

• LD：視覚支援を用いた15分サイクル

  

(3) インターリーブ学習法で長期記憶の実現

異なる学習内容を交互に学ぶことで、脳が活性化され、学んだ情報がより深く定着するので、記憶を長期にとどめ、学習効果を高めるための効果的な方法として注目されています。

• 記憶の定着率向上: 異なるトピックを混ぜて学ぶことで、情報同士の結びつきが強化され、長期記憶に残りやすくなります。時間をおいて復習することで、さらに記憶を定着させる効果があります。

• 集中力の維持: 同じ内容を続けると集中力が低下しがちですが、異なる学習を交互に行うことで、脳が退屈せず、集中力を維持しやすくなります。

• 脳の活性化: 学習内容を頻繁に切り替えることで、脳が活性化され、パフォーマンスが向上します。

• 幅広い応用: 知力や学力だけでなく、運動能力の向上や幼児教育、さらには資格試験対策など、様々な分野に応用可能です。

(4) リトリーバル学習法による隙間時間の活用

心理学者のヘルマン・エビングハウスの忘却曲線が示すように、人間は短時間で多くの情報を忘れてしまいます。しかし、覚えたことをすぐに思い出す練習（想起）を隙間時間に行うことで、忘れかけた情報を再び脳に定着させることができます。

• 記憶の強化: 意識的に記憶を思い出すことで、記憶がより強固になります。

• 記憶の定着: 学んだ知識を忘れにくくし、長期的な記憶として保持するのに役立ちます。

• 応用力と整理能力の向上: 学んだことを応用したり、整理し直したりする能力も高まります。

• 効率的な学習: 忙しい中でも、短時間で効率的に学習を進めることが可能です。

(5) ストーリー仕立てで理解しやすく

• 抽象的な内容を具体的な物語・図・比喩に置き換える

• 記憶に残りやすく、理解しやすい学び方を採用

(6) 小さな成功体験を必ず作る

毎回の授業で「今日はこれができた！」を明確に提示します。

• 問題が1問解けた

• 図が上手く描けた

• 公式の意味がわかった

これらの成功体験 など、成功基準を低すぎず高すぎず設定します。

授業の実際(具体的な方法)

これは、看護師や臨床検査技師などの医療系大学で医学・工学の複合的学術バックグラウンドをもとに40年以上の教育現場いおいて、発達特性のある学生に対して実践した“論理的思考”や“多角的アプローチ”の方法です。一人ひとりの脳と特性に合わせた“自分らしい学び方”をご提案します。悩みや苦手を一緒に分析し、お子様の強みを引き出しながら「わかった！できた！」を積み重ね、自信と学力の両方を育て、苦手科目の克服から最難関の国家試験合格まで幅広く対応し、医療従事者としての働きに導いた方法です。

1. ヒアリング重視：生徒様の“感覚”を一緒に発見できる

• 生徒様自身も気づいていない「困りごとの原因」「得意の芽」を見出す

• 本人の主体性が育ちます（「自分の脳の使い方」を理解できると行動改善が早い）

• ASD・ADHDの生徒様は特に、“言語化してくれる大人”の存在が安心感につながります

2. 無理に詰め込まない：成功体験を阻害しない

• 特性のある生徒様は「できない経験」から意欲を失いやすいため、負荷調整が非常に効果的

• 不安・拒否感を減らし、授業継続率が高まります

• 「勉強＝苦しい」が「勉強＝できるかも」に変化しやすい

3. ポモドーロなどの“集中サイクル”は実行機能トレーニングになる

• ADHDの集中力の波に合いやすい

• 「短くやる→休む」が体系化されるので衝動性を抑えやすい

• 未来の自立に必要なタスク管理能力（実行機能）が身につきます

4. ストーリー仕立てで知識を定着：記憶効率が上がる

• 物語・意味づけは記憶に強く残る（脳科学上も理にかなっている）

• ASDの生徒様は「構造化された説明」が理解を深める

• ADHDの生徒様は「ワクワクする内容」で興味が持続しやすくなる

5. 毎回「今日はこれ覚えた！」の声かけ：自己効力感が育つ

• 自己肯定感を改善する強力な手法

• 続ける意欲が高まり、家庭学習にも波及しやすい

• 「怒られない学び環境」が定着し、人間関係にも良い影響

効果を最大化するために必要なこと

1. 最初に「学習の地図」を作る（見通しを可視化）

• 長期目標

• 月間目標

• 今日の目標

これを視覚的に提示すると、「何をしているか分からない不安」がなくなり、集中が上がる。

2. “感覚の言語化”を習慣にする

例えば授業中に…

• 「今どんな感じ？」

• 「どこがやりやすい？」

• 「どこで止まった？」

→ 生徒様が自分の脳の調整役になれる → 感情コントロールも向上

3. 成功体験を“見える化”する

• ドーパミンノート（できたことメモ）

• スタンプ、レベルアップ方式

• 「得意の種リスト」を作る

→成功体験が蓄積され、自己効力感が安定する

4. 短いサイクルで振り返り

• 「今日できたこと」

• 「今日気づいたこと」

• 「次回やりたいこと」

→ 学習の一貫性が高まり、保護者様の安心感も増します。

5. 家庭と共有する“声かけテンプレ”を作る

保護者様へ：

• 「まず褒めてから指示」

• 「選択肢を示す」

• 「視覚化して伝える」→ 家庭の学習負担が劇的に減る

6. 課題の難易度を“生徒様の現在地”に合わせて調整

• ちょっと努力したらできるレベル

• できたらすぐ褒める

• 苦手な領域だけ短く・細かく分割

→成功体験が習慣化される

保護者様へお伝えしたいこと

• 発達特性は“できない”のではなく、“やり方が合っていない”だけ

• 理系科目は学び方を変えると、一気に理解が進むことが多い

• 自己効力感が回復すると勉強への抵抗感が減り、成績も安定し始める

授業では“詰め込み”ではなく、“理解の土台づくり”を重視します。

期待できる効果

• 集中力・切り替え力・計画力の向上

• 叱られる場面が減る

• 自信の回復・自己肯定感アップ

• 学習のつまづき改善

• 感情のコントロールがしやすくなる

私からのひとこと

「指導歴40年、様々な学び方・個性を持つお子様と一緒に歩んできました。焦らず一緒に、一番合う“脳の使い方”を探しましょう。お子様の個性は“伸びしろ”です。できる喜びを必ず感じさせてあげたい——それが私の信念です。」