「いつまでゲームしてるの!」から卒業~受験生のスマホ・ゲーム・YouTubeとの正しい付き合い方

「塾の宿題が山積みになっているのに、ずっとスマホでYouTubeを見ている」「『ちょっと休憩』と言ってゲームを始めたら、1時間経ってもやめる気配がない」。
そして我慢の限界を超えた親が「いつまでゲームしてるの!早く勉強しなさい!」と怒鳴ってしまう……。 ご家庭でこんなやり取りを毎日繰り返し、親も子も疲れ果てていませんか?
小学生にとって、スマホやゲーム、YouTubeは「学習時間を削る最大の敵」とも言えます。しかし、これだけデジタルが普及した現代において、それらをどう扱うかは、中学受験を乗り切るための非常に重要なテーマです。
今回は、プロの視点から、受験生のスマホやゲームとの「正しい付き合い方」と、親子の衝突をなくすためのルール作りの最適解についてお話ししたいと思います。
1. 「完全禁止」は逆効果!奪うのではなく付き合い方を学ぶ
「いっそのこと、受験が終わるまでゲームやスマホを完全に禁止してしまえばいいのでは?」と考える親御さんは少なくありません。
しかし、大好きなものを強制的に親から奪われることは、お子様にとって想像以上の強いストレスになります。
「どうせ自分は信用されていないんだ」と反発心を生み、親の目を盗んで隠れてゲームをしたり、勉強へのモチベーションそのものを完全に失ってしまったりするケースが非常に多いのです。
私たちが目指すべきなのは、親が力で押さえつけることではなく、お子様自身が「自分の欲求をコントロールする力」を身につけることです。
中学受験という機会を通して、「好きなことと、やるべきことの折り合いをつける練習」をさせてあげるという視点を持ってください。
2. まずは「ゲーム=ニセモノの休憩」であることを共有する
ルールを決める前に、必ずお子様と共有していただきたい「脳の仕組み」があります。 以前のコラムでもお話ししましたが、勉強の合間の「ちょっと休憩」としてゲームをしたり動画を見たりするのは、実は「ニセモノの休憩」です。
体は座って休んでいるように見えても、目や脳は激しく情報を処理し続けているため、頭の疲労は全く取れていません。それどころか、次に勉強に向かう時の集中力を大きく削いでしまいます。
「ゲームが悪い」と頭ごなしに否定するのではなく、「ゲームをすると脳が疲れちゃって、せっかくの勉強が頭に入らなくなるから、休憩時間は別のことをしようね」と、論理的な理由を伝えてあげてください。
「本物の休憩」は、夕方の風を浴びながら散歩をしたり、家族で今日あった面白いことを話したりして、脳を完全にオフにすることです。
3. 親が勝手に決めない!子どもが納得する「自立型」のルール作り
では、どのようにルールを決めればよいのでしょうか。最大のポイントは、「親が一方的にルールを押し付けないこと」です。 「1日30分まで!」「夜8時以降は没収!」と親が勝手に決めたルールは、子どもにとって「破りたくなるもの」でしかありません。
大切なのは、お子様自身に「自分でルールを決めさせる」ことです。 「今の塾の宿題を終わらせるためには、1日にどれくらい時間が必要かな?」「じゃあ、ゲームは何時から何時までならできそう?」と対話を通して問いかけます。
自分でヒントを見つけ出し、自分の口で宣言したルールに対しては、子どもは驚くほど責任感を持つようになります。これこそが、私が日頃の指導でも大切にしている「自立型」のアプローチです。
4. プロという「第三者」を交えてルールを管理する
それでも、小学生の意志は弱く、自分で決めたルールを破ってしまうことも当然あります。そんな時に親御さんが「自分で決めたのにどうして守れないの!」と感情的に怒ってしまうと、また元の親子ゲンカに逆戻りしてしまいます。
そこで活用していただきたいのが、私たちプロの家庭教師のような「第三者の大人」です。 私は指導の中で、勉強を教えるだけでなく、ご家庭での学習スケジュールの管理も引き受けます。
お子様と「先生との約束」としてスケジュールの使い方やゲームのルールを決めます。第三者である先生との約束となると、子どもは不思議と「よし、やってみよう」と素直に動けるものです。
もしルールが守れなかった時も、親が怒るのではなく、「先生との約束、守れなかったみたいだよ。次の授業で先生と一緒にスケジュールの見直しを相談しようね」と伝えるだけで済みます。
これにより、親御さんは「毎日管理して怒る重圧」から解放され、親子関係がギスギスするのを防ぐことができます。
まとめ
スマホやゲームは、親御さんが「敵」としてすべてを排除するのではなく、お子様自身にコントロールの仕方を学ばせるための「教材」だと捉え直してみてください。
「親が押し付けるのではなく、子ども自身にルールを決めさせる」「ゲームは勉強のご褒美としてメリハリをつけ、休憩時間にはやらない」「管理は第三者であるプロを上手く巻き込む」。
この仕組みを取り入れることで、「いつまでゲームしてるの!」という毎日の怒声は必ずなくなり、お子様は自ら進んで勉強に向かえるようになります。
「ルール作りが上手くいかない」「親が言うとどうしても反発されてしまう」と悩んでいるご家庭は、ぜひ一度、プロの客観的な視点(セカンドオピニオン)を頼ってください。ご家庭の笑顔を守りながら、第一志望合格に向けて全力でサポートいたします。