藝大声楽科出身の家庭教師が「分かった」の先にこだわる理由
はじめまして。マナリンクでオンライン家庭教師を始めました、横田定です。
これまで集団塾や家庭教師、オンライン指導など、いろいろな形で生徒さんの学習に関わってきました。マナリンクでは主に、[中学受験・高校受験・大学受験の国語や、中学受験と高校受験の理科・社会]を指導します。
もう一つ、少し変わった経歴があります。東京藝術大学音楽学部声楽科を卒業し、今もバリトン歌手として活動しています。
初めての記事なので、自己紹介をかねて、私が授業で大切にしていることを書いてみます。
声楽のレッスンで学んだ「伝えることの難しさ」
音楽と勉強は、ずいぶん違う世界に見えるかもしれません。しかし、声楽のレッスンと勉強の指導には、意外なほど似ているところがあります。
声は体の中で鳴っています。先生にも生徒にも、中で何が起きているのかは見えません。だから「もっと響かせて」「力を抜いて」と言われても、うまくいかないことがよくあります。いま体のどこに力が入っているのか。どう変えれば響きが変わるのか。見えないものを、相手に合わせて言葉にする必要があります。
勉強も同じです。生徒の頭の中は見えません。一度の説明で伝わらなければ、例えを変える、図にする、もっと簡単な問題まで戻る、別の角度から考えてみる。生徒が理解できないのではなく、まだその生徒に合う説明にたどり着いていないだけかもしれない。いつもそう考えるようにしています。
「解説を聞けば分かる」のに、一人では解けない理由
指導をしていると、本当によく聞く言葉があります。
「先生に説明してもらうと分かるんです。でも、一人でやるとできません」
これは珍しいことではありません。むしろ、きちんと勉強している生徒ほど、この状態になりやすいと感じます。
解説は、先生が問題のポイントを見つけ、余計な部分を取り除き、正解までの道筋を示したものです。聞けば分かるのは当然です。けれども入試やテストでは、その道筋を自分で見つけなければなりません。
だから私は、授業のゴールを「説明を聞いて理解できた」の先、「次に似た問題が出たとき、自分で考えて解ける」ところに置いています。すぐに答えを説明せず、こんなふうに聞くこともよくあります。
「どうしてそう考えた?」
「どこで迷った?」
「問題文のどの部分を見た?」
「他の選択肢は、なぜ違うと思う?」
正解していても、理由が説明できなければ確認します。不正解でも、途中までは正しく考えられていることがあります。○か×かより、答えにたどり着くまでに何を考えていたのか。そこに、その生徒が次に伸びるためのヒントがあります。
「苦手」の中身を細かく見る
「国語が苦手です」と言っても、原因は生徒によってまったく違います。漢字や語彙が足りないのか。設問の意味を取り違えているのか。本文から根拠を探せていないのか。選択肢を感覚で選んでいるのか。記述の要素を整理できないのか。それとも、時間配分がうまくいっていないのか。
原因をまとめて「苦手だから問題をたくさん解こう」としても、なかなか改善しません。これは数学や理科、社会、英語でも同じです。
知識が足りないなら、知識を補う。考え方が分からないなら、整理する。問題の意味を取り違えているなら、問題文の読み方を練習する。原因が違えば、必要な学習も違います。生徒を教材に合わせるより、教材や授業のほうを生徒に合わせる。これが私の基本の考え方です。
「なぜ?」を残さない授業
受験勉強には暗記も必要です。ただ、何でも丸暗記しようとすると勉強は苦しくなりますし、聞かれ方が少し変わっただけで対応できなくなります。
社会なら、なぜその出来事が起きたのか。理科なら、なぜその現象が起こるのか。国語なら、なぜその選択肢が正解なのか。数学なら、なぜその式を使うのか。
背景や仕組みが分かると、バラバラだった知識が一気につながる瞬間があります。「あ、そういうことだったのか!」という、あの瞬間です。授業では雑学や身近な例も取り入れながら、「ちょっと面白いかも」と思える瞬間を増やしていきます。それが、勉強を続ける力にもつながると考えています。
目指すのは、先生がいなくても勉強できること
家庭教師は、やろうと思えば「この先生がいないと勉強できない」状態を作れてしまう仕事です。でも、私はそれを目標にしていません。
分からない問題に出会ったとき、どこを確認すればよいか分かる。間違えた原因を、自分で振り返れる。次に何を勉強すればよいか、自分で考えられる。最終的には、そんな状態になってほしいと思っています。
授業で一問解けるようになることも、もちろん大事です。でもその一問を通して、次の問題を自分で解くための考え方まで持ち帰ってほしい。いちばん大切にしているのは、そこです。
こんなお悩みがあれば、ご相談ください
・勉強しているのに、結果につながらない
・塾に通っているけれど、本当に理解できているのか分からない
・解説を聞けば分かるのに、一人になると解けない
・何から勉強すればいいのか分からない
「もっと頑張ろう」で終わらせず、「なぜうまくいっていないのか、一緒に探してみよう」と言える先生でありたいと思っています。
できない理由を一つずつ整理して、できることを一つずつ増やしていく。そしていつか、「先生、この問題はこう考えたんだけど合ってる?」と、自分の考えを持って質問してくれるようになる。そんな変化を、一緒につくっていけたら嬉しいです。
気になった方は、プロフィールページからお気軽にご相談ください。
このブログでは今後、勉強方法や受験の話、各教科のちょっと面白い話なども発信していきます。どうぞよろしくお願いします。