【私の指導カリキュラム紹介】考え方を身に付ける指導法

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2020/3/2

初めまして.オンライン家庭教師の荒井駿です.今日は私の指導の仕方について,予定しているカリキュラムを提示しながら,ご紹介致します.

 

まず初めに,私が行う指導は学校や予備校で普通行っているものとは大きく異なります.予備校の指導が問題の解法のパターンをひたすら教えるのに対し,私は様々な解法に至るための「基本的な考え方」を具体的に言語化して指導します.予備校で指導するような入試問題の解法のパターンは多岐に渡り,加えて,難関大学では年を経るごとに少し変わったパターンの問題が出題されます.一方で,「基本的な考え方」のバリエーションは少なく,また入試で問われる考え方はずっと同じです.そのため,「基本的な考え方」をベースに問題に取り組んだ方が,問題の傾向の変化に左右されない安定した実力を,膨大なパターンを暗記するよりも効率的に身に付けられます

 

ここでは,私の指導の目安として,数学の基本的な考え方を身に付けてもらう指導カリキュラムを説明致します.(他の教科でも同様に基本的な考え方を中心に指導を行います.)数学での基本的な考え方を身に付けてもらうために,数学の解法にたどり着くために必要な考え方を大きく8つ提示しています.8つの考え方を1つずつ分けて,その活用法を具体的な問題で紹介しながら演習していきます.様々な問題の解き方を思いつくまでの思考を8つの基本的な考え方を用いて言語化し,生徒さん自身で活用できるようにしていきます.最終的には自分の力でどんな問題にも対処できるような安定した学力を身に付くことを目標にします.

 

以下に8つの基本的な考え方をまとめました.

1つにつき,1回90分の指導を目安に2,3回程度,最後にそれらを組み合わせながら問題を解く練習を5,6回程度,週1回で行うとおよそ半年のスケジュールです.

 

数学の8つの基本的な考え方

1.ゴールの一歩前を考える (スタートの一歩先を考える)

2.Step by stepで考える (問題を分割する)

3.問題設定を正確に捉える(問題文を数式で表現する)

4.具体例を使って考える

5.問題の仮定に注目する(特殊な設定に注目する)

6.問題を単純化して考える(「たられば」で考えてみる)

7.問題の難しい部分(非自明な部分)を考える(題意を考える)

8.対称性を利用する

 

難しい指導を行うようにも見えますが,この指導を行うために最低限必要な達成度はそこまで高くありません.学習した単元の公式は完全に暗記していて,公式を用いるだけの基本問題はスラスラ解くことができれば大丈夫です.


目安として,前のブログで,今年2020年の京大数学の問題を1つ解説しています.各予備校によると今年の問題は難化したと言っていますが,基本的な考え方を軸に対処すれば,全く例年通りの問題です.簡単に調べた限りどの予備校の解答にもなかった方法で解いていますが,この解法は独自の発想から生まれるものではなく,基本的な考え方から自然に導かれるものです.

 

基本的な考え方を身に付けるときのポイントは,たくさんの問題をこなすのではなく,1つの問題をじっくり考える,ということです.入試のための勉強法としてよく紹介されるのは,問題をたくさん解いてパターンを身に付けるというものです.確かに膨大な量の問題をこなしてその解法のパターンをきちんと身に付ければ,実際の入試である程度の問題に対処できるようにはなるでしょう.しかし,多くの大学(特に旧帝大を中心とした国立大学)が受験生に求めていることは,そういったパターンをたくさん覚えていることではなく,パターンがどのようなアイデアで生まれているかパターンの背景にある理屈を理解しているか,という部分です.そのため,難解大であればあるほど,実際の試験問題は,いくつかのパターンを複雑に組み合わせた問題ではなく,問題の本質を理解していれば自然と思いつく解法で解けるような問題です.


そのため,大学が求める学生像に近づくためには,「基本的な考え方」こそ身に付けるべき能力なのです.(このようなことは,大学入試の問題を作っているのは研究者であり,近い立場で研究をしている身だからこそ良く分かったことです.)また,「基本的な考え方」は,何も試験だけで役に立つことではなく,社会に出たときにも活用しやすいものです.社会での答えのない問題に取り組む際には,決まったパターンに当てはめるのではなく,どのような手段で解決していくかを考える力が重要です.そういった力を勉強を通して培うなら,やはり「基本的な考え方」をベースに勉強していくのが良いと私は考えています.

 

こういった指導法に興味がある方がいらっしゃいましたら,身に付くまで徹底的に指導しますので,ぜひ一緒に勉強しましょう.(私にとって家庭教師は副業のため,指導できる生徒さんの数には限りがあります.興味があると言う方はお早めにご連絡いただけますと幸いです.)

よろしくお願い致します.

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