受験勉強って結局何をすれば良いの?
2023/7/24
夏休みに入り、いよいよ「受験勉強」と冠して勉強をする生徒も多いのではないでしょうか。
今まで進めてきた「定期テスト用の勉強」や「普段の勉強」から、受験勉強に切り替えようと思っても、何が違うのか分かっていないと切り替えることができないと思います。
マナリンクのブログとして発信するのは初めてですが、今回は「受験勉強って何をすることなの?」という疑問を私なりに答えてみようと思います。
受験勉強ですべき勉強は3種類
皆さんも人に何か伝えたいときは、結論から書くことが大事です。
受験勉強と名を打ってすべき勉強の中身は大きく分けて3種類に分けられると思います。
メンテナンス・新規開拓・演習
それぞれどういうことか、見ていきましょう。
メンテナンス
これまで学習した内容が欠落していないか確認する作業のことです。
復習、という言葉を使った方が分かりやすいかもしれません。
この勉強は点数を上げるためのものではなく、点数を下げないためのものです。
ですからメンテナンスだけを受験勉強として進めても、一切点数は上がりません。
極端な例ですが、高3生が大学受験と称して小1の算数ドリルをやっても、入試では1点も点数が上がらないですよね?
すでにマスターしている単元ばかりを、点数が取れて気持ちが良いからと言って解き続けることは、このメンテナンスしかしていないということになります。
点数のキープはできますが、あげることはできません。
点数を上げるためには、これまでは解けなかったもの・まだ習っていない内容を解き進めていく必要があります。
それが「新規開拓」です。
新規開拓
今は知らない・解けない内容を、解けるようにする作業のことです。
受験勉強の神髄はここにあります。
これから受験勉強をする人の大半の目的は、入試本番の点数を上げることにあるはずです。
そのためには、今自分が解けていない問題が入試本番までに解けるようになっている必要があります。
なかなか当たり前のお話ですが、これが難しいのです。
まずは、今自分は何ができていないのかを知らなければなりません。
学校で習っていない内容があるのであればその予習から始まるでしょう。
今まで受けた模試の中で苦手分野が分かっていれば、その穴を埋めに行くべきです。
何から新規開拓をすれば良いか分からない場合には、自分の受験に対応した模試を受けたり、過去問を一通り解いてみてください。
これまで解くことができなかった新しい内容を、時間をかけてゆっくりと理解していく。
これが受験勉強における新規開拓フェーズです。
受験勉強全体の5割くらいはここに使うべきでしょう。
逆に言えば、受験勉強の5割は今まで分からなかった問題に挑戦する時間です。
分からない問題に対して唸っている時間、足りていますか?
(常に筆が動いている受験勉強は、メンテナンスばっかりしている証拠です。筆を止めてひたすら考える時間があればあるほど、成長していくものだと思っています。)
時間をたくさん使って、新しい問題を解けるようになってください。
演習
メンテナンスと新規開拓を終えたら、いよいよ演習です。
これまでの2つと大きく違うのは「本番環境に近い状況」で問題を解くことです。
家で演習をするときは、まず制限時間を大事にして解くことが大事になるでしょう。
模試のような周りに大勢の人がいる環境で問題を解くことも立派な演習です。
メンテナンスや新規開拓とは違い、環境を大事にしてピリッとした空気で問題を進めましょう。
過去問演習や本番形式のテキストを進める際に意識してください。
ざっくりではありますが、受験勉強として意識してほしい3ステップ
メンテナンス・新規開拓・演習
についてお話ししました。もちろん各教科ごとに詳しい勉強方法がありますが、全体的な流れはおおよそこの3つのステップを何回も回していくことです。
まずは解けている問題を確実に取るためのメンテナンス、解けなかった問題を解けるようにする新規開拓、それらの集大成の演習、演習中の内容を基に同じサイクルをどんどん繰り返します。
私は数学・情報の先生ですから、この科目については授業内で詳しくサイクルの回し方を教えます。
あくまでこれは私の意見であり、この辺の意見は先生ごとに十人十色。
いろんな先生の意見もみてみてください。