【基礎から入試対策まで】作問者・翻訳者が教える英語長文読解

■長文読解の難しさ

長文読解問題は配点が高いのに、なかなか安定せず、苦手とする方が多いです。これまでに数多くの生徒さんに受験指導をしてきましたが、特に多く寄せられる声は「なんとなく言っている内容はわかるんだけど、問題を解くとなるとわからなかったり、間違えてしまったりするんです」というものです。

さらに、必死に問題集を繰り返して対策をしようとしても解説には「〇段落△文目に～とあるので」と書かれているだけ。多くの受験生が本当に知りたいのは、どこに書いてあったのかではなく、なぜそこに注目しないといけないと気が付けたのかというプロセスのはずです。

そこで、このコースでは

1. 英文1つ1つを理解する力(語彙力・文法力)
2. 英文全体の論理展開や流れを把握する力(読解力)
3. 設問を解く力(得点力)

の3つに細分化して、「英語を読む力」を伸ばしていきます。

■過去の指導から一部をご紹介

実際の事例を通して具体的にご説明します。初めての授業のとき(9月頃)に見せて頂いた共通テスト型の模試では50点に少し足りないくらいでした。まずは短く区切りながら、その部分の中で知らない単語や表現がないかと確認すると、どうやら熟語の知識が課題のようだとわかりました。熟語と言っても、長文中に出てくるものは、その多くが動詞を中心としたものです。問題文には出てきていないものも含めて、授業の解説にかなりの量を取り入れました。同時に、それらをどうやって覚えていけば忘れにくいかということも伝えたところ、単語学習にも応用可能だということで、初見でわからない部分を大幅に減らすことに成功しました。

そこから、英語長文のよくある展開や、筆者の主張が述べられる文のパターンなどを意識できるようになり、11月末の頃にはすでに制限時間内に収まるようになっていました。最後に、設問のどの部分に注目して本文を見るか、何を根拠に回答していくのかを習得してからは、75点を下回ることはなくなり、本番では80点以上という大きな目標を達成してくれました。最初は、何が分からないのかもわからず質問をすること自体が難しいと感じておられた生徒さんでしたが、3つの力に細分化した指導でわずか4か月ほどの短期間で30点以上のアップに成功することができました。

■長文読解だけじゃない!!

このコースは長文読解だからといって、文章を読むだけではありません。先ほど、熟語の対策を取り入れたと書きましたが、過去の模試や試験問題などを分析し、そこで使われていたものを蓄積した独自のデータベースをもとに、オリジナルで暗記用プリントも作成しました。オンラインなので、紙のプリントではありませんが、スマホでも閲覧可能な画像なので、通学や就寝前といった隙間時間に活用できるのが大きな特長です。隙間時間の活用も受験勉強では見逃せません。

また、実際の授業でも、講師側からの一方的な解説ではなく、生徒さんに「どこを見てそう思いましたか？」「なぜそこを見ようと思いましたか？」と確認すると同時に、よくある間違え方も書き込みしながら、今の解き方の何を改善すればよいのかが伝わりやすいように授業を構成しています。この授業は長文読解ということもあり、解き方に正解はありません。だからこそ、模範解答と同じ解き方である必要もなく、生徒さん1人1人の今の解き方をもとに、最善の解法を一緒に見つけていきます。