【2027年度入試】私立医学部31校の偏差値・学費一覧|30年前との比較と定員削減で変わる入試の最新動向
こんにちは。オンラインで医学部・早慶・MARCH志望の受験生に英語を指導している上谷です。

「私立医学部って、結局どこが入りやすいの?」
「学費は6年間でいくらかかるの?」
「親の時代とはどれくらい違うの?」
医学部をめざす高校生と保護者の方から、毎年このようなご相談をいただきます。そこでこの記事では、2027年度入試に対応した最新データをもとに、私立医学部31校の偏差値・学費・入試科目・30年間の変化、そして今後の定員削減の見通しまで、志望校選びに必要な情報をひとつにまとめました。
★この記事でわかること
・私立医学部31校の偏差値ランキング(河合塾 2027年度予想)
・6年間の学費一覧と、学費を抑える方法
・偏差値と学費の意外な関係
・入試科目・選抜方式・面接と小論文のポイント
・30年前と今の難易度の違い(保護者の方は必読)
・2027年度からの定員削減で入試はどう変わるか
※偏差値は河合塾「2027年度入試難易予想ランキング表」(2026年9月更新)のボーダー偏差値、学費は6年間の学納金総額(2027年度入学者。未公表校は2026年度)です。情報は2026年9月時点のものです。出願の際は必ず各大学の最新の募集要項でご確認ください。
■ 私立医学部31校の全体像
日本で医学部医学科を置く大学は82校、そのうち31校が私立大学です。
◆ 地域の分布
・東京都:11校
・関東全体:18校(全体の半数以上)
・関西:4校(大阪3校・兵庫1校)
・九州:3校(すべて福岡県)
・北海道・四国・山陰・南九州・沖縄:0校
地方の受験生にとって、私立医学部への進学は下宿生活のスタートを意味することが多く、生活費まで含めた資金計画が欠かせません。
◆ 国公立医学部との違い
国公立は共通テストで国語・社会を含む幅広い科目が必要で、受験できるのは基本的に1〜2校です。
一方、私立医学部の一般選抜は「英語・数学・理科2科目+面接・小論文」が基本。試験日が重ならなければ何校でも併願できます。
そして最大の違いは学費です。国公立は6年間で約350万円。私立はその5倍から13倍以上になります。
◆ 私立医学部の3つのタイプ
① 伝統校(慶應・順天堂・慈恵・日本医科など)
研究・臨床ともに評価が高く、学費も比較的安い私立のトップグループです。
② 1970年代の新設医大(杏林・北里・川崎・帝京・聖マリアンナ・埼玉・金沢・愛知・藤田・兵庫・福岡・獨協・東海・近畿など)
医師不足解消のために相次いで設立。開設当初は入りやすかったものの、現在はすべて偏差値60超の難関です。
③ 特別な使命を持つ大学(自治医科・産業医科・東北医科薬科・国際医療福祉)
へき地医療、産業医、東北の地域医療、国際医療など明確な使命を持ち、学費負担を軽くする独自制度が多いのが特徴です。
■ 【一覧】私立医学部の偏差値ランキングと6年間の学費(2027年度入試)

偏差値帯ごとに、学費の安い順で並べました。
▼ 偏差値72.5(1校)
・慶應義塾大学:約2,272万円
▼ 偏差値70.0(3校)
・順天堂大学:約2,080万円
・日本医科大学:約2,200万円
・東京慈恵会医科大学:約2,286万円
▼ 偏差値67.5(6校)
・国際医療福祉大学:約1,850万円(31校中最安)
・関西医科大学:約2,155万円
・自治医科大学:約2,300万円(修学資金により実質負担なし)
・昭和医科大学:約2,735万円
・大阪医科薬科大学:約2,908万円
・東京医科大学:約2,984万円
▼ 偏差値65.0(10校)
・藤田医科大学:約2,213万円
・東邦大学:約2,580万円
・産業医科大学:約3,070万円
・日本大学:約3,338万円
・愛知医科大学:約3,510万円
・東海大学:約3,577万円
・東北医科薬科大学:約3,711万円
・近畿大学:約3,757万円
・杏林大学:約3,774万円
・帝京大学:約3,938万円
▼ 偏差値62.5(9校)
・岩手医科大学:約3,400万円
・聖マリアンナ医科大学:約3,515万円
・久留米大学:約3,638万円
・獨協医科大学:約3,730万円
・兵庫医科大学:約3,760万円
・福岡大学:約3,774万円
・北里大学:約3,953万円
・埼玉医科大学:約3,960万円
・金沢医科大学:約4,054万円
▼ 偏差値60.0(2校)
・東京女子医科大学:約4,401万円
・川崎医科大学:約4,817万円(31校中最高)
※慶應・東邦・帝京・産業医科・福岡は2026年度の金額です。
◆ 偏差値60は「低い」のか?
医学部の中では最も低い帯ですが、偏差値60は全統模試の受験生の上位約16%にあたります。私立医学部は、最も入りやすい大学でも国公立大学の多くの学部より高い学力が求められます。
■ 学費が安い大学ほど偏差値が高い
一覧を見ると、はっきりした傾向がわかります。
・偏差値70以上の4校 → 学費はすべて2,000万円台
・偏差値62.5以下の11校 → 学費はすべて3,400万円以上
学費が安い大学には、国公立との併願者を含む優秀な受験生が集まるためです。
◆ 学費が変わると難易度も変わる
・関西医科大学:2023年度に6年間で約670万円値下げ → 志願者が急増し偏差値が上昇
・藤田医科大学:2026年度に約830万円値下げ → 今後の難化に注目
・東京女子医科大学:2021年度の大幅値上げ → 偏差値が低下
「学費の値下げ=数年後の難化」というサインとして、志望校選びの際にぜひチェックしてください。
◆ 偏差値と倍率は別物
2025年度入試の実質倍率は、帝京大学が35倍超、埼玉医科・聖マリアンナ・獨協医科も20倍超でした。私立医学部は1人で5〜10校以上に出願することも珍しくないため、倍率は非常に高くなります。偏差値の数字だけで「入りやすい」と判断するのは危険です。
■ 学費の内訳と、負担を減らす方法
◆ 支払いの流れと注意点
・初年度だけで450万円〜1,200万円程度が必要
・手続きは「入学金 → 残りの初年度納入金」の2段階が多い
・入学金は辞退しても原則返還されない
第一志望の結果待ちの間に、併願校の入学金を払う「二重払い」が起こりがちです。各校の合格発表日と手続き締切日を一覧にしておきましょう。
◆ 学費負担を軽くする4つの制度
① 修学資金制度
自治医科大学は全員に修学資金を貸与。卒業後に出身都道府県の指定病院でおおむね9年間勤務すれば返還免除となり、実質的に学費がかかりません。産業医科大学、東北医科薬科大学の修学資金枠にも同様の仕組みがあります。
② 地域枠
都道府県から奨学金が貸与され、指定地域で一定期間(多くは9年程度)勤務すると返還免除。ただし勤務地や診療科に制約があり、途中離脱では一括返還や違約金が発生することもあります。
③ 特待生制度
入試成績上位者の学費を減免。入学後の成績で継続可否が判断されるのが一般的です。
④ 奨学金・教育ローン
日本学生支援機構や民間団体の奨学金、金融機関の教育ローンを組み合わせるご家庭も少なくありません。
★保護者の方へ
表の学費には、寮費・下宿代・教科書・白衣・諸会費などは含まれていません。自宅外通学の場合、6年間の生活費だけで数百万円〜1,000万円近くかかることもあります。総額で見積もったうえで資金計画を立てましょう。
■ 私立医学部の入試科目と選抜方式
◆ 一般選抜の基本形
・一次試験:英語・数学(数学Ⅲまで)・理科2科目
・二次試験:面接・小論文
一次合格発表から二次試験までの日程が詰まっているため、併願スケジュールは二次試験の日程まで確認して組みましょう。
◆ 科目に特徴のある大学
・帝京大学:英語必須+数学・物理・化学・生物・国語から2科目選択
・東海大学:英語・数学・理科1科目の3科目
・昭和医科大学:数学と国語のどちらかを選択可(I期)
・金沢医科大学:後期は英語と数学の2教科
・産業医科大学:共通テストの受験も必要
・自治医科大学:都道府県ごとに2〜3名程度を選抜
得意・不得意がはっきりしている受験生にとっては、大きなチャンスになります。
◆ さまざまな選抜方式
・共通テスト利用:ボーダー得点率は9割前後と非常に高い
・学校推薦型・総合型:11〜12月に実施。現役・1浪限定や評定基準のある大学が多い
・地域枠:卒業後の勤務地を条件に募集。奨学金とセットのことが多い
◆ 面接と小論文
面接はすべての大学で実施されます。集団討論や、MMI(マルチプル・ミニ・インタビュー)を導入する大学も増えています。学科試験が良くても面接で不合格になることがあるため、早めの準備が必須です。
小論文では医療倫理、地域医療、少子高齢化、AIと医療などが頻出テーマです。
■ 医学部入試で英語が合否を分ける理由
私立医学部では英語の配点が高い大学が多く、合否を左右しやすい科目です。
◆ 医学部英語で求められる力
・医療や生命科学をテーマにした長文を、速く正確に読む力
・医学部特有の語彙力
・自由英作文や和訳で、内容を論理的に表現する力
さらに、入学後も最新の医学情報の多くは英語で発表されます。英語資格試験のスコアを出願資格や加点に利用できる大学もあり、英語は「入試のため」だけでなく「医師になってからも必要な力」です。
そして英語は、短期間で伸ばすのが難しい科目です。高校1・2年生のうちに基礎を固めておくことが、医学部合格への最短ルートになります。

■ 30年前と今:親世代の常識はもう通用しない
「私立の医学部なら、昔はそれほど難しくなかった」
これは30年前の事実としては正しいのですが、今はまったく状況が違います。
◆ 平均偏差値の推移(河合塾ボーダー偏差値)
・1975年:51.5
・1985年:51.0
・1995年:60.2
・2010年:66.2
・2027年度予想:65.2
1985年から2010年の25年間で、一気に15ポイントも上昇しました。
◆ 大きく難化した大学の例(1975年 → 2027年度予想)
・順天堂大学:50.0 → 70.0(+20.0)
・杏林大学:47.5 → 65.0(+17.5)
・帝京大学:47.5 → 65.0(+17.5)
・東海大学:47.5 → 65.0(+17.5)
・愛知医科大学:47.5 → 65.0(+17.5)
・藤田医科大学:47.5 → 65.0(+17.5)
・慶應義塾大学:67.5 → 72.5(+5.0)
1975年当時は、データのある25校のうち12校の偏差値が47.5。1985年には37.5や40.0という大学もありました。1995年と比べても、データのある27校すべてで偏差値が上がっています。
◆ なぜ難しくなったのか
① 医師人気の高まり:長い不況の中で、景気に左右されない国家資格としての価値が見直された
② 学費の引き下げ:2008年の順天堂大学の大幅値下げをきっかけに各大学が追随し、国公立志望層も私立を受験するように
③ 志願者の増加:2008年度からの定員増を上回るペースで医学部志望者が増えた
◆ 入試・教育もここまで変わった
・入試方式:一般入試中心 → 共通テスト利用・推薦・総合型・地域枠など多様化
・面接:形式的な大学もあった → 全大学で重視、MMIや集団討論も
・公正性:2018年の不正入試問題を受けて選考の透明化が進み、成績開示も増加
・医学教育:講義中心 → 全国共通のコア・カリキュラムと参加型臨床実習
・共用試験:なし → 臨床実習前にCBTとOSCEの合格が必要(2023年度から法制化)
・臨床研修:努力義務 → 2004年から2年間必修、マッチング制度導入
・働き方:2024年度から医師の時間外労働に上限
★保護者の方へ
ご自身の受験時代のイメージと、現在の大学の難易度は大きく異なります。「あの大学なら入れるだろう」という印象ではなく、最新データをもとにお子さんと一緒に出願校を検討してください。

■ 2027年度からの定員削減で、医学部入試はさらに難化へ
ここが、これから受験する皆さんにとって最も重要なポイントです。
◆ 医学部の定員は「減る方向」へ
2008年度から増え続けてきた医学部定員ですが、国はこの流れを見直しています。
・2026年度:総定員9,376人。順天堂・関西医科・近畿・杏林・北里などの私立も数名ずつ削減
・2027年度:2025年度の9,393人を上限に、全体として削減する方針
・削減の中心:医師が多いとされる16都府県の大学の「臨時定員」を原則2割削減
東京都をはじめ、私立医学部が集中する地域の大学も対象に含まれます。
◆ 合格の枠が狭まり、競争は激しくなる
定員が減れば、合格できる人数そのものが減ります。一方で医師人気は依然として高く、志望者の層は厚いままです。18歳人口の減少という緩和要因はあるものの、医学部入試は段々と難化していく可能性が高いと考えられます。
一年でも早く合格することの価値が、これまで以上に高まっています。
■ 志望校選びのチェックポイント5つ
✔ 学力と難易度
模試の偏差値を基準に、2.5高い帯を「挑戦校」、同じ帯を「実力相応校」、2.5低い帯を「安全校」として、それぞれから複数校を選びます。過去問を解くと、同じ偏差値帯でも得点のしやすさが大きく違うことがわかります。
✔ 学費と資金計画
生活費、初年度の納入時期、入学金の二重払いまで含めて計画を立て、地域枠・特待生・奨学金も調べておきましょう。
✔ 入試日程
一次・二次試験日、合格発表日、手続き締切日を一覧にし、無理のない併願スケジュールを組みます。休養日の確保も大切です。
✔ 教育と環境
1年次の寮生活の有無、立地、附属病院、国家試験合格率、留学・研究の機会を比較。オープンキャンパスで雰囲気を確かめましょう。
✔ 卒業後の進路
地域枠や修学資金を利用する場合は、勤務地と期間の条件を必ず確認し、家族でよく話し合ってください。
■ よくある質問(Q&A)
Q. 私立医学部で一番偏差値が高い大学は?
A. 慶應義塾大学(72.5)です。続いて順天堂大学・日本医科大学・東京慈恵会医科大学が70.0で並びます。
Q. 私立医学部で一番学費が安い大学は?
A. 国際医療福祉大学で、6年間で約1,850万円です。自治医科大学は修学資金制度により実質的に学費負担がありません。
Q. 私立医学部の学費の平均は?
A. 31校のうち3,500万円を超える大学が16校あり、多くは3,000万円台後半に集中しています。
Q. 偏差値が低い大学なら入りやすいですか?
A. いいえ。最も低い帯でも偏差値60(上位約16%)が必要で、倍率が20〜35倍を超える大学もあります。
Q. 2027年度入試は難しくなりますか?
A. 定員削減の方針が示されているため、中長期的には難化する可能性が高いと考えられます。早めの準備が何より重要です。
■ まとめ:医学部合格のカギは「早めの準備」と「英語」
・私立医学部31校の偏差値は60.0〜72.5、学費は約1,850万〜4,817万円
・学費が安い大学ほど偏差値が高く、値下げは難化のサイン
・30年前と比べて偏差値は大きく上昇し、親世代の常識は通用しない
・2027年度からは定員削減が進み、入試はさらに厳しくなる見通し
・合否を分ける英語と数学は、短期間では伸びない
医学部への道は決して平坦ではありません。しかし、目標を定めて努力を重ねた先には、その苦労に見合う未来が待っています。
■ 医学部の英語対策は、オンライン個別指導で
私はこれまで、私立医学部医学科への合格を数多くサポートしてきました。
★私立医学部 合格実績(2017〜2025年)
昭和大学(現・昭和医科大学)4名(うち地域枠2)/埼玉医科大学4名/日本医科大学3名(うち後期特待生1)/東京医科大学3名/杏林大学3名/順天堂大学2名/東京女子医科大学2名/北里大学2名/岩手医科大学2名/東北医科薬科大学2名/日本大学1名/東邦大学1名/帝京大学1名
医学部特有の長文読解、語彙、和訳・英作文まで、志望校の出題傾向に合わせて一人ひとりに最適な指導を行います。
「英語が伸び悩んでいる」「志望校の対策が分からない」という方は、マナリンクの講座ページからお気軽にご相談ください。
※出典:河合塾「2027年度入試難易予想ランキング表」(2026年9月更新)および過去のボーダー偏差値、各大学の公表資料(学納金)、文部科学省・厚生労働省の公表資料。情報は2026年9月時点のものです。入試制度・学費・定員は変更される場合がありますので、出願の際は必ず各大学の最新の募集要項と公式サイトでご確認ください。
#医学部受験 #私立医学部 #医学部偏差値 #医学部学費 #2027年度入試 #医学部英語 #大学受験 #オンライン家庭教師
この先生のおすすめコース
- 英語の基礎から丁寧に固めたい生徒
- 英文は読めるが、医学部レベルに届いていない生徒
- 自分のペースで着実に力をつけたい生徒
このブログに関連するオンライン家庭教師はこちら
医学部対策におすすめの指導コース
- 例えば「オペロン説がわからない」など、1人では理解できない内容がある方
- 高1・高2の内容に戻って勉強したい、苦手な単元をマスターしたいという方
- 周辺知識を含め、段階をおって説明する先生や丁寧に説明する先生を探している方
- 共通テストに特化した対策がしたい
- 古典文法はわかるが読解になると何が大事かわからない
- 入試に必要なのに、苦手で思うように勉強が進まない
- 医学部、歯学部、薬学部受験をご検討のお子様
- 第一志望と現在の成績に大きな差があって悩んでいらっしゃるお子様
- 基礎から応用まで粘り強く指導ができる講師をお探しのご家庭
- 入試科目のうち,数学が足をひっぱってしまっている方
- 過去問の解説を読んでもなかなか理解できない方
- ひとりでは数学の勉強が進められる自信がない方
- これから医学部を目指す方、まず戦略を立てたい方
- 医学部の中で志望校をどこにするか迷っている方
- 勉強を進めているが、この方法で合格できるか確かめたい方