「なんとなく解くクセ」が、算数の伸び悩みにつながる
「なんとなく解くクセ」が、算数の伸び悩みにつながることがあります。
「計算は速いんです。
でも、なぜかミスが多くて…」
保護者の方から、こうしたご相談をいただくことがあります。
実際、今まで見てきた子どもたちの中でも、
暗算が得意で、計算に自信がある子ほど、
“なんとなく解くクセ”がついていることがありました。
計算が得意な子ほど、勢いで進めてしまうことがある
例えば、問題に「48」と「8」が出てくると、
条件を整理する前に、とりあえず 48÷8 をしてしまう。
あるいは、
問題文をしっかり読まずに進める
式だけを真似する
「たぶんこうかな」という感覚で解き始める
図を書かず、頭の中だけで考える
といった様子が見られることもあります。
もちろん、本人はサボっているわけではありません。
むしろ、
「早く解ける」
「計算には自信がある」
という子ほど、
考える前に手が動いてしまうことがあります。
「なんでその式になったの?」と聞くと、止まってしまう
授業の中で、
「なんでその式になったの?」
と聞いてみると、
本人も“なぜその式にしたのか”を整理できておらず、
黙ってしまうことがあります。
これは、
「理解していない」
というより、
“考えた過程を言葉にしていない”状態
に近いのだと思います。
なんとなく計算して、
なんとなく答えが出る。
でも、
なぜその計算をしたのか
何を求めようとしていたのか
を、自分でも整理できていない。
この状態だと、
問題が少し複雑になったときに、急に苦しくなってしまいます。
本当に算数が得意な子は、「考え方」を説明できる
一方で、本当に算数が得意な子ほど、
なぜその式になるのか
何を求めようとしているのか
どういう順番で考えたのか
を、ビックリするくらい丁寧に説明できます。
計算の速さだけではなく、
「自分がどう考えたか」を整理できている
のです。
私はこの部分が、
「計算は速いけれどミスが多い子」
と、
「本当の意味で算数が得意な子」
の違いなのかな、と感じています。
授業で大切にしていること
私は授業の中で、すぐに解き方を教えるよりも、
「なぜそう思った?」
「どう考えた?」
「何を求めようとしていたの?」
というやり取りを大切にしています。
また、
図を書いて整理する
ミスを分類する
解き直しをする
といったことを通して、
“なんとなく”で進めない習慣を少しずつ作っていきます。
最初は面倒がっていた子でも、
自分で図を書く
間違い方を振り返る
解き直しをする
ということができるようになると、
問題への向き合い方が変わっていきます。
まとめ
算数は、ただ計算が速ければ伸びる教科ではありません。
もちろん計算力は大切です。
ただ、それ以上に、
「なぜその式になるのか」を自分で説明できること
が、とても大切だと感じています。
“なんとなく解く”状態から抜け出し、
自分の考えを整理できるようになることで、
算数は少しずつ安定していくのだと思います。