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6年で算数の偏差値が50を切った子は総合問題で止まる

2026/10/1

6年になってから算数の偏差値が下がった。5年生のころは上のコースにいたのに、6年の模試では50を切るようになった。この落ち方をする子の大半は、算数ができなくなったわけではありません。単元ごとなら解けるのに、総合問題になると解けない。原因はそこにあります。

5年までは単元テスト、6年からは総合テスト

5年生までの塾のテストは、その週やその月に習った単元から出題されるものが中心です。今週は速さ、来週は割合。何の単元の問題かが最初からわかっている状態で解いています。

6年になると、模試も過去問も、すべての単元が混ざった総合問題になります。問題文のどこにも、これは速さの問題です、とは書いてありません。どの解き方を使うかを、自分で判断しなければならないのです。

5年まで上のコースにいた子が6年で崩れるのは、この切り替わりに対応できていないからです。これはつるかめ算だよ、と言われれば解ける。でも、何も言われないと、どの道具を出せばいいかがわからない。単元学習はできているのに、総合問題で止まる。6年で偏差値が下がる子の、最も典型的な姿です。

総合問題で止まる子に、単元学習のやり直しは効かない

偏差値が下がると、多くの家庭は基本に戻ろうとします。予習シリーズを最初の回から全部やり直す、5年の教材を引っ張り出す。気持ちはわかりますが、6年の秋にこれをやると時間切れになります。

しかも、効果も薄い。この子たちは、単元ごとならそもそも解けるのです。単元ラベルのついた問題を解き直しても、解けて安心するだけで、総合問題で止まる原因には手が届きません。わかっている問題を復習して安心する時間は、受験生にとって最も心地よく、最も無駄な時間です。

過去問を中心に、間違えた単元だけに戻る

総合問題で止まる子を立て直す方法は一つです。総合問題をたくさん解くこと。そして、間違えた問題の単元にだけ戻ることです。

具体的には、次の流れを毎週回します。

  • 志望校や併願校の過去問、または総合問題の演習を解く

  • 間違えた問題ごとに、何の単元の問題だったかを確認する

  • その単元の予習シリーズの例題と基本問題に戻り、図と式を書いて解き直す

  • 数日後に、間違えた総合問題をもう一度解く

大事なのは最後の手順です。単元に戻って解けるようになっても、それは単元ラベルつきで解けただけです。ラベルのない元の総合問題に戻って、自分で道具を選んで解けたとき、初めて総合問題で止まる癖が一つ消えます。

単元学習と総合演習を並行させる。順番は総合演習が先で、単元学習はその穴埋め。これが6年の秋に一番無駄のない形です。

どの道具を出すかを判断する練習

総合問題で止まる子に足りないのは、知識ではなく判断です。どの単元の道具を出すかを決める練習が不足しています。

そこで僕は、過去問を解き直すとき、答えを出す前に、この問題はどの道具で解くかを先に言わせます。線分図か、面積図か、表か、比か。言えたら解かせる。言えなかったら、問題文の中で手がかりになる言葉に線を引かせます。速さの問題なら、時間と距離が出てくる。割合なら、もとにする量が出てくる。この手がかりの拾い方を、問題ごとに積み上げていきます。

道具を選ぶ判断は、総合問題を解いた数だけ速くなります。単元学習をいくら繰り返しても、この判断力は育ちません。

親が明日からすべき非情な決断

5年生のころの成績を、心の支えにするのをやめてください。

5年で上のコースにいたことは、単元学習ができていた証拠にはなっても、6年の総合問題を解ける保証にはなりません。前はできていたのに、という言葉は、子どもにとっても親にとっても、今の課題から目をそらす逃げ道になります。過去の偏差値ではなく、今週の過去問で、どの道具を選べなかったか。見るべきはそれだけです。

まとめ

6年になって算数の偏差値が下がる子の多くは、単元ごとには解けるのに、総合問題でどの解き方を使うか判断できずに止まっています。単元学習をやり直すのではなく、過去問や総合演習を中心に解き、間違えた単元にだけ戻る。そして元の総合問題を解き直す。この往復で判断力を鍛えてください。

過去問と予習シリーズの往復を一緒に組み立てたい方は、僕のマナリンクのプロフィールにある「中学受験プロによる予習シリーズ専門の算数サポート」をご覧ください。無料の相談も受け付けていますので、5年と6年の成績表を並べて、どこで崩れ始めたかを一緒に確認しましょう。

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