中学受験算数の理想の進度は「小5の1月までに全範囲」です
中学受験の算数で、私がいちばん大事にしている進度の考え方を書いておきます。
結論から言うと、理想は小5の1月までに、入試に必要な範囲をすべて終わらせることです。小6の2月からは新しいことを習わず、総合問題、演習、過去問に1年をまるごと使います。
なぜ小5で終わらせたいのか。理由は3つあります。
一つ目は、入試は単元別には出ないからです。塾のテストは「今週は速さ」と範囲が決まっていますが、入試では速さと比と図形が一問の中で混ざります。単元を一つずつ習っている間は、この混ざった問題を練習する時間がありません。
二つ目は、過去問の失点を分析できるようにするためです。未習の単元が残ったまま過去問を解くと、失点の理由の多くが「まだ習っていない」になります。これでは、本当の弱点が見えません。全範囲を終えてから過去問に入れば、落とした理由を「解き方を知らない」「時間が足りない」「ミス」に分けて、一つずつ手を打てます。
三つ目は、捨て問を決める時間が要るからです。どの大問で何点取り、何を捨てるか。この判断は、演習と過去問を何周も回してはじめて固まります。小6の1年は、そのための時間です。
通っている塾によって、この線への乗り方は変わります。
四谷大塚の予習シリーズは、小5で全範囲が終わる作りです。塾のカリキュラムどおりに進めれば、そのまま理想の進度に乗れます。大事なのは、終わった単元を確実に定着させておくことです。
日能研や栄光ゼミナールは、小6の6月から7月ごろまで新しい単元が続きます。この場合は、塾の進度を待たずに、家庭や個別指導で先の単元を前倒しして進めることをおすすめしています。全部を小5の1月までに終わらせるのが難しくても、一単元でも先に進めておけば、小6の夏以降が楽になります。
小5の1月までに全範囲が終わらない場合はどうするか。小6からは、残りの単元と演習・過去問を同時並行で進めます。単元が全部終わるまで過去問を待つ、というやり方はしません。待っていると、過去問に使える時間がどんどん減っていくからです。残りの単元を進めながら、終わった単元の範囲で総合問題と過去問に手をつけていきます。
まとめます。
理想は、小5の1月までに全範囲を終えること。
小6の2月からは、総合問題、演習、過去問に1年を使うこと。
間に合わなければ、小6から同時並行で進めること。
いまお子さんがどの位置にいるかで、やるべきことは変わります。進度で迷ったら、まずは「小5の1月までに、何が残りそうか」を数えるところから始めてみてください。
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