20代の医学部再受験で経験した、一人で勉強することの限界
皆様、こんにちは。
前回は、お子さんのご指導に私が「市販の問題集」を使わない理由として、教材の作り手側の事情や、文字情報だけで学ぶことの限界についてお話ししました。
「解説を読んでも、結局何を言っているのかわからない」
そうやって「もう嫌だ」と本を閉じてしまう生徒さんの気持ちが、私には痛いほどよくわかります。なぜなら、私自身が過去に、文字だけの解説と一人で格闘し、誰にも質問できず、本当に心底苦しい思いをした経験があるからです。
今日は、恥ずかしくも、私の20代の頃の失敗談についてお話しします。
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■ 9月に退職、1月に受験という無謀なスケジュール

20代で会社勤めをしていた頃、医学部を受験したくて会社を辞めました。今でも覚えています。9月17日に退職し、翌年の1月に行われるセンター試験(現在の共通テストの前身)を受けるという、今思えば無謀なスケジュールでした。
当時の私にはお金がなく、予備校に通うことも、家庭教師をつけることもできませんでした。今のようにインターネットやYouTubeの分かりやすい解説動画も存在しない時代です。手元にあったのは、書店で買った問題集と参考書、そして御茶ノ水の教科書問屋に行って購入してきた教科書だけでした。
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■ 文系人間にとって、数学の壁は本当に高かった
高校時代は完全な文系。得意な英語は問題ないですし、国語・日本史は時間をかければまあ何とかなるかな、という状態。しかし、「数学」は最大の壁として立ちはだかりました。
当時の問題集の解説は今よりもずっと書き方が硬く、文系の私にはポイントが全く掴めませんでした。一人で部屋にこもり、ただ、文字の羅列を追う毎日。苦痛な日々でした。
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■ 点数は取れた。でも、達成感は全くなかった
それでも無理やり知識を詰め込み、なんとかセンター試験の本番を迎えました。
5教科9科目・900点満点の試験で、最終的には93%(837点)という結果でした。しかし私の中に達成感は全くありませんでした。
特に数学は、根本的な理解ができていない。ただ、偶然、勘が当たったり、直前に覚えた問題が出たりして、綱渡りと運だけで乗り切ってしまった。
「本当は分かっていないのに、無理やり試験をやり過ごしてしまった」
この感覚が、その後25年以上、自分の中にずっと引っかかり続けていました。大人になってからも、「試験に間に合わない」「全く点数が取れない」と焦る夢を何度も見るほどでした。
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■ 一人で向き合う勉強が、どれほど分かりにくく、どれほど苦しいものか
市販の問題集と一人で向き合い、理解できないまま無理やり進める勉強が、どれほど分かりにくく、どれほど苦しいものか。私は身をもって知っています。
だからこそ、今、目の前で英語に悩んでいる生徒さんたちには、絶対に同じような思いをさせたくないのです。
だから、オンライン家庭教師の講座をやるときも、必ず「疑問点が出たらすぐに聞ける体制」だけは作ると決めています。
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■ 次回予告
ずっと抱えていたこの数学へのモヤモヤした気持ちですが、近年になって、あることをきっかけに劇的に晴れる日が来ます。
次回は、長年引っかかり続けていた数学のモヤモヤが消えたお話をします。
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。