新課程地歴公民の解体新書 【公民編】
2025/3/2
今年は新課程入試元年でしたが、現役生にとって最大の悩みは、地歴公民対策だったのではないでしょうか。地歴と同様、公民も必履修科目「公共」が加わり、「公共・政治経済」と「公共・倫理」のどちらで受験するか悩んだ現役生も多かったことでしょう。
大学入試センターから公表された2025大学入学共通テストの「公共・政治経済」と「公共・倫理」の最終平均点は以下の通りです。
「公共・倫理」(59.74点)
「公共・政治経済」(62.66点)
「公共」は、「倫理」・「政治経済」と共通問題(第1・2問 25点満点)で、知識よりも思考力・判断力・グラフ読解力を求める問題が大半を占めていました。そのため「公共」では、倫理・政治経済の基礎知識を効率良く習得し、問題演習に重きを置いた学習が必要です。問題演習を多く積み重ね、思考力やグラフ読解力のセンスを磨いていく必要があります。
「倫理」と「政治経済」の学習でも同じことが言えます。「倫理」と「政治経済」の問題でも、単に知識を問う問題は年々減少し、生徒の会話文・文献資料・統計グラフなどを踏まえて、習得した知識の活用力や応用力を問う問題が増加しています。「倫理」では、新課程から新たに盛り込まれた認知心理学の分野で、東日本大震災で注目された「正常性バイアス」を考察させる問題が出題されました。「政治経済」でも、前後の文脈を考察して適切な文章を選択させる問題、複数の要素を同時に考察して解答させる問題が年々増加する傾向にあります。また公民では、地歴よりも正答選択肢が多いのが特徴です。特に「倫理」で顕著ですが、8択の場合もあります。これらの問題傾向に対応していくためには、問題演習を多く積み重ね、思考力・判断力・グラフ読解力のセンスを磨いていかなければなりません。もちろん、「倫理」・「政治経済」いずれも理解に裏付けされた知識の習得は不可欠です。しかし、それだけで満足してしまうならば、共通テストで高得点は期待できません。私立大学の一般入試でも言えることですが、公民の成否は演習力にかかっています。
私は、大学入学共通テスト対策「公共・政治経済」・「公共・倫理」、難関私大対策「公共・政治経済」の授業を開講していますが、倫理では思想概念の理解、政治経済では政治や経済の仕組み・事象への理解を深めた後、問題演習に重きを置いた授業を展開します。文系理系を問わず、公民で勝負を挑みたいと思っておられる方を心からお待ちしています!