AI時代でも家庭教師が必要な理由。人間にしかできない3つのこと
2025/7/31
前回の記事で、ChatGPTの学習モードを使った感想を書きました。
無限にキャッチボールできて、簿記の仕訳もスッと理解できる。
これは正直、家庭教師として 「これ、もうAIだけで十分では?」 と思わせる衝撃でした。
でも、短い間だけど使ってみるとハッキリわかったんです。
AIはすごい。でも、AIだけでは届かない部分がある。
今日は、家庭教師の立場から、
人間にしかできない3つの価値を整理してみます。
◆ 1. モチベーションと感情のケアはAIにはできない
学習モードは淡々とキャッチボールに付き合ってくれます。
でも、生徒がやる気をなくして座り込んだら、AIは励ませません。
僕の授業では、
◎ 疲れていたら雑談で気持ちを切り替える
◎ 「ここまでできたら休憩しよう」と小さなゴールを作る
◎ たった1行のほめ言葉でやる気を引き上げる
こういう 感情のサポート が常に入っています。
AIは質問には答えられますが、
生徒の「表情の曇り」や「ため息」は読み取れません。
◆ 2. 弱点の本質を見抜くのは人間の得意分野
AIは正解・不正解を教えてくれます。
でも、間違えた理由の奥にある クセや思考パターン までは拾えません。
例えば、簿記の仕訳でこんなことがありました。
「売上を入金したのに、現金ではなく売掛金にしてしまう」
AIに質問すれば、答えは返ってきます。
でも僕は生徒の書き方を見てすぐにピンときました。
この子は“お金が動いた=現金”の感覚が弱いんだな
こういう本質的な弱点に気づき、
「じゃあ一緒に現金の流れを整理しよう」と指導できるのは人間ならでは。
◆ 3. 試験戦略と伴走力は代替できない
学習モードは無限に問題を出してくれますが、
「どの順番で勉強すれば効率的か」 までは教えてくれません。
僕は生徒ごとにこんなことを考えます。
◎ この子は暗記が得意だから先にアウトプット重視
◎ この子は理解が遅いから、まずは基礎を回数で固めよう
◎ 模試までに“仕上げ期間”を何日確保できるか
さらに、直前期のメンタルケアや声かけも人間の仕事です。
AIは「頑張って」とは言えますが、
「あなたの努力をずっと見ていたよ」 という重みは出せません。
◎ 結論:AI+人間のハイブリッドが最強
AI学習モードは、知識の吸収や反復には最強です。
でも、モチベーション管理・本質的な弱点発見・戦略設計は、やはり人間の役割。
つまり、これからの学習は AIと人間のハイブリッド が最強です。
◆ AI=無限に付き合ってくれる練習相手
◆ 人間=伴走者・コーチ・戦略家
この2つを組み合わせれば、
生徒は迷子にならず、最短距離で伸びていきます。
僕は次回、このハイブリッド学習を実際に生徒に試してみます。
どんな反応が返ってくるのか、今からワクワクしています。
ちなみに、ディスカッション形式授業というコースが自分のコースにはありますが
まさにこのAIの学習モードを人間がやったらどうなるのか?
というコースになっております。
ご興味がある方は是非!!!
#家庭教師ブログ #AI学習 #ChatGPT学習モード #教育の未来 #学習効率UP #人間だからできること
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