中学受験生が夏休みまでに行うべき基礎固め
2025/4/26
こんにちは!オンライン講師の木村です。
6年生にとって、夏休みは“受験の天王山”。でも実は、夏を乗り越えるには、その前の「基礎固め」がすべてを決めると言っても過言ではありません。
今回は、夏休みまでに何をどこまでやっておけばよいのか、具体的にご紹介します。
1. 四則計算の正確性とスピードを見直す
「分数×分数」「帯分数の引き算」「小数の割り算」――このあたりの計算、実は“うろ覚え”のまま進んでしまっていませんか?
夏以降は、難問・応用に時間をかけたい時期。そのときに「計算でつまずく」「凡ミスが減らない」と苦しむのは避けたいところ。
やるべきこと:
- 分数・小数・混合計算を1日10問でよいので毎日復習
- 時間を測り、正確さとスピードの両立を意識
- ケアレスミスの傾向を記録して、パターンをつぶす
2. 文章題の「図と式」をセットで書けるように
速さ・割合・食塩水などの文章題でつまずく子の多くは、「何を求めているのかがイメージできない」という共通点があります。
これを解決する鍵が、図と式をセットで書く習慣です。
やるべきこと:
- ダイヤグラム(速さ)、線分図(割合)、ビーカー図(食塩水)を“自分で”描く
- 解説を見て「図だけ」「式だけ」で納得した気にならない
- 1問5分でいいので、「図を書く→式を書く→答えを出す」の型を身につける
3. 単位・比・割合の変換を自在にする
「kgとgの変換」「割合を小数・分数で表す」「比の操作」など、このあたりが苦手なまま応用に入ると、どの分野でも足を引っ張ることに。
特に割合=かけ算が腑に落ちていない場合、夏以降の成長に大きな差が出ます。
やるべきこと:
- 割合=かけ算、比=わり算の意味をしっかり確認
- 「どっちが元?」を常に意識する練習(文章題で有効)
- 変換の問題をミニドリルで毎日少しずつ
4. 図形の“見る力”を養う
図形問題で「できる子」と「できない子」の差は、**公式を覚えているかではなく、“構造が見えるかどうか”**です。
特に平面図形(角度・面積・対称)、立体図形(展開図・切断)は、見る→考える→式にするまでの回路をつくっておく必要があります。
やるべきこと:
等積変形、対称性を使って図形を分けたり、重ねたりする練習
- 展開図を見て立体を頭の中で“組み立てる”練習
- 面積は「公式で覚える」より「分割・移動して求める」力を重視
5. 苦手単元の“放置”をやめる!
よくあるNGパターン:
- 苦手だから後回し
- 夏にまとめてやろう
- 得意で点が取れる単元に逃げがち
夏は復習の時間ではなく、「過去問&実戦」の時間です。苦手単元は、むしろ今こそ克服するチャンス!
やるべきこと:
- 苦手単元を「小分け」にして1日1テーマずつ復習
- 解けなかった問題は「解き直しノート」などで記録
- 「できた!」を増やす工夫で、苦手意識を減らす
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