証明① 問題のキーワードを見抜く【数学】
2024/4/18
国語が他教科を勉強する上でどれほど重要なのか、数学の「場合の数」を例に証明していきます。
「場合の数」は入試頻出分野にもかかわらず、苦手とする受験生が非常に多いです。
「二次関数」や「三平方の定理」など、グラフや図を用いて考える問題とは違い、抽象的すぎてイメージしにくく、数え過ぎたり数え忘れたりしてしまうことが原因だと思われます。
でも、裏を返せば「場合の数」は合否を分ける鍵とも言え、得点源にできさえすれば他の受験生に大きく差をつけられるのです。
入試は時間との戦いです。
他の受験生と差をつけたければ、いかに楽に答えに辿り着けるかを追求しましょう。
そのために重要なのは、問題を正しく読むこと、問題のキーワードを見抜くことです。
百聞は一見に如かず、次の問題を解いてみましょう。
【100円硬貨,50円硬貨,10円硬貨が大量にある。それぞれの硬貨を最低1枚使って500円支払うとき,支払い方の総数を求めよ。】
この問題のキーワード「最低1枚」に注目です。
それぞれの硬貨を1枚ずつ使うので、500円のうち160円分の支払い方は決まっています。
つまり、残り340円をどう支払うか考えればいいのです。
もっと言うなら、40円は10円硬貨でしか支払えないので、300円の支払い方を考えます。
一番大きな100円硬貨を基準に場合分けしてみましょう。
(ⅰ)100円硬貨を3枚使う場合
(ⅱ)100円硬貨を2枚使う場合
(ⅲ)100円硬貨を1枚使う場合
(ⅳ)100円硬貨を0枚使う場合
それぞれの場合の数を求めていきます。
(ⅰ)のとき、支払い方は1通りしかありません。
(ⅱ)のとき、残り100円を50円硬貨と10円硬貨を使って支払わなければなりません。
大きい方の50円硬貨を基準に場合分けすれば、支払い方は
① 50円硬貨を2枚使う場合
② 50円硬貨を1枚使う場合
③ 50円硬貨を0枚使う場合
の3通りだとわかります。
いったん整理しましょう。
(ⅰ)100円硬貨を3枚使う場合、1通り
(ⅱ)100円硬貨を2枚使う場合、3通り
100円硬貨が1枚減ると、支払い方が2通り増えることがわかりました。
同様に考えると、
(ⅲ)のときは(ⅱ)のときより2通り増え、5通り
(ⅳ)のときは(ⅲ)のときより2通り増え、7通り
よって、支払い方の総数は、すべての場合の数を合計した
1+3+5+7=16通り
となります。【終】
問題を正しく読み、キーワードを見抜くことの重要性は理解していただけたでしょうか?
「国語こそがすべての教科の基礎。
国語の充実なくして全教科の成績向上はあり得ない。」
前回の記事でも触れた、三田紀房氏著「ドラゴン桜5巻」に出てきたこの言葉を証明すべく、明日も記事を投稿します。
楽しみにしていてください。
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