古文と英語の意外な共通点とは?
2024/6/13
古文は「読み聞かせ」を前提として書かれています。
1000年前はコピー機もなければ印刷機もなかったので、「ちょっと『源氏物語』を読みたいなあ」と思っても、誰かが書き写してくれるのを待つしかありませんでした。
しかも、当時は識字率がきわめて低かったので、読み聞かせてもらうしかなかったのです。
だから、現代の私たちは、学校で古文を暗唱させられるのです。
――頃は み冬立つ はじめの空なれば、降りみ 降らずみ 時雨もたえず・・・・
『十六夜日記』の一節です。
これを声に出して読むとリズムがあることが即座に理解できるでしょう。(「み」はとりあえず接頭辞(=訳さない)くらいに思っておくといいです)
他方、英語も「サウンドの言葉」です。
つまり、目で読む用に開発された言葉ではなく、リズムと言葉の響きありきの言葉です。
なので、音読しないと「読めない」のです。
古文と英語がさっぱりできない人の特徴は、声に出して読んでいない、です。
音読すれば「おのずと」読めるようになります。
ちなみに古文の「し給ふ」は「したも~~~~」と、腹の底から声を出して読む――そんなふうに「設計」されてるんです。
この先生の他のブログ
共通テストの古文漢文は、基礎力に加え、推論読みの力が必要です。具体的には、作問意図は以下の3点です。1、基礎的な文法知識をもとに高校生が絶対に読めなくてはいけない箇所2、推論読みのスキルが必要な箇所3、適当に読み飛ばしても、何ら問題のない箇所以上の3つのパートが共通テストの古文漢文には存在します。以...
だれしも能力の限界をもって生まれてきていますから、どんなに頑張っても成績が頭打ちになることはあります。しかし、多くの生徒は、希望する大学と自分の能力の限界との関連をなんとなくであっても理解しているように、私には見受けられます。例えば、香川大学に行きたいという人は、「私には東大は無理だ」ということを知...
学校の探究の授業で自分が探究するテーマを決めると思います。しかし、ふつうはなかなかテーマが決まらないでしょう。それは当たり前で、本を読まないと問いなど生まれてこないからです。生活の中や学科の勉強の中で問いが生まれてきた人はラッキーです。問題意識を持って主体的に勉強に取り組めている証左です。さて、受験...
夏は英語の基礎固めのラストチャンスです。この時期を逃すと、9月以降ものすごくしんどい思いをすることになります。英文が読めないけれども、共通テストの過去問を解かなくてはならない、ということで、二重苦、三重苦の状態になります。その状態で12月を迎えると、ほとんどの生徒はパニックになっています。何をどのよ...