【大学受験】関関同立に合格する現代文の勉強法 ~神戸大学(2021年度)の過去問をもとに解説~

関関同立を受験する生徒さんの中には、例えば神戸大学の滑り止めとして受験する人がいます。大阪大学や京都大学の滑り止めとして受験する生徒もいます。
したがって、ある一定レベル以上の学力を担保していないと、関関同立の合格安全圏に入ることは難しいのが実情です。
さて、今回は、「関関同立に合格するための現代文の勉強法」について、神戸大学の過去問(2021年度)の大問1をもとに解説したいと思います。
「国公立は受験しないから自分には関係ない」と考えてはいけません。それでは、合格安全圏に入れません。
さっそく見ていきましょう。
著者の主張がどこに書いてあるかくらいはわかりますよね?

問題文を一読して何がわかるのかと言えば、最終段落に著者の主張のようなものが書かれてるな、ということだけではないでしょうか。
例えば、最終段落の冒頭、
認知における未来志向性を、効果における未来志向性と混同しないことが重要である。
ここは明らかに著者の主張ですが、「で? それは何を言っているのだ?」がわからないと、問題を解くことはできません
言い換え表現と反対表現を問題文に求める
では、どのようにすればわかるのか? といえば、問題文の中から言い換え表現と反対表現を取ることによってわかります。
なので、以下に取ります。
1段落目を読んで「哲学(者)」と「科学(脳研究)」が対立構造をとっていると洞察できる高校生は少ないでしょう。
なので、2段落目以降を粘り強く読むしかありません。
そうするとわかることは、例えば、
非難に値する⇔修正可能
後ろ向き⇔前向き
倫理⇔科学=イーグルマン=遺伝と環境
過去志向⇔未来志向
タイプ⇔トークン
というような対立構造と言い換え表現が取れます。
縦の列も「=」表現です。
すなわち「非難に値する=後ろ向き=倫理=過去志向・・・・」ということ。
著者の主張をどう理解する?

この構造をもとに、著者の主張「とはどういうことか?」を推論で導き出せばいいのです。
むろん著者は、「倫理こそが重要で、科学はダメだ」と言ってるわけではありません。
倫理と科学をそれぞれ検討をしなくてはならないと言っています。さらには、倫理なしに科学だけを妄信する、そんな人間のあり方が可能なのか? と疑問を投げかけています。
その背景には、昨今の倫理を軽視する社会に警鐘を鳴らしたいという著者の願望が透けて見えますが、おそらくそこまで読み解くと記述解答で減点を食らうと思います。
が、しかし、著者は倫理が重要なのか、科学が重要なのか、どう考えている? と問われたら、「どちらも重要だけれど、軸足は倫理に置くべきではないか」と言っているというのが分かるでしょう。
合格する人がひそかに持っている能力とは
私はつねづね「文章の<構造>を読み解けないと関関同立やMARCHに落ちる」と言い続けていますが、構造をとるとはこのようなことです。
つまり、構造をとることによって、文字列として目に見えている著者の主張が「じつはどういうことか=何を言っているのか」が見えてくるのです。
ちなみに、2023年度の青山学院大学の過去問の大問1は、そこまで精緻に反対表現と言い換え表現を取れなくても問題が解けるようになっています。
が、しかし、反対表現と言い換え表現を精緻に取る能力がないと、得点は安定しないでしょう。
何度もしつこく言いますが、合格できる人は推論の能力をじつは持っています。どれだけ勉強していないように見えようと、チャラチャラしてるように見えようと、推論する能力を、じつはひそかに脳内に持っているのです。他人からは見えないだけで。
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