大学受験国語と小論文対策と英検も?「合格できる要約力」を身につける方法
2024/9/13
大学受験の記述問題において、問題文の要約をさせる問題は以前からしばしば出題されています。小論文も著者の主張を記述させる問題だけでなく、 5000文字を超える課題文をその1割以下の文字数で要約させる問題が出題されたりしています。また、最近では英検においても英文を要約する問題が出題されています。
要約というのは文章を短くするだけのことであり、そうすることによって文章のもっているニュアンスが削がれるので、私は好きではありません。私はというより、文章を丁寧に読む人は、「要約になんの意味があるのか」と感じているかもしれません。
とはいうものの、要約できないと合格できないので、今回は要約の方法についてお話したいと思います。
とても簡単な要約の方法
文章というものはすべからく、問いと主張と論拠の3つを持っています。
問いとは文章のテーマです。文章はすべて、何か「について」書かれるものですから、その「何か」とは何か(なぜか)を問うている部分がテーマです。
たとえば、空は青いですね。うんたらかんたら。ところでなぜ空は青いのでしょうか――こういった文章であれば、テーマは「なぜ空は青いのか」です。
主張はそのテーマに対応するものです。なぜ空は青いのか?であれば、必ず「〇〇だから青い」という文章があります。
さらに、なぜそのように主張するのか?を表してる文章があります。
その3つ、すなわち問いと主張とその根拠の3つの文章を本文から抜き出します。
これで及第点はとれる要約文が完成します。
問題文が長い場合はどうするのか?
問いと主張と根拠の3つを抜け出せばいいわけですが、問題文が長いとどこに何が書いてあるのかがよく分からなかったりするでしょう。あるいは、構成がしっかりした論説文ではなく、エッセイであれば、どれが著者の主張なのか、ぼんやりとしか掴めないこともあるでしょう。
そういった場合はテクニックを使います。例えば、各段落の最初の1文と最後の1文は重要だとよく言われます。そこを追っかけていく。
あるいは、逆説の接続詞の後が著者の主張だと教わった人もいると思います。逆接の接続の後の文章をとろう。
あくまでも「そういう傾向がある」という話ですけど。
もっと大切な要約のテクニック
複数の例が示されている文章の場合、すべての例を要約文に入れたら既定の文字数をオーバーするのが常です。したがって、なんらかの例を捨て去る必要があります。著者の主張によりそぐう例示だけ残せばいいでしょう。
また、これは非常に重要なことですが、文章の抽象度をそろえることも大事です。問いと主張とその根拠の3つの文章の抽象度を同じくらいにしてあげることによって、優れた要約文になります。
という感じで要約のテクニックはいくらでもあるのですが、まず皆さんが取り組むべきは、問題文の中から問いと主張と根拠の3つをピックアップすることです。頑張ってやってみてください。
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