共通テスト直前に気をつけるべきこと ~お菓子を持って博打を打ちに行かないでください~
2025/1/17
というわけで、いよいよ明日が共通テストです。今年はマナリンクと人見読解塾を含め、20名を超える受験生を抱えていましたので、特に12月に入ってからは連日共通テストの過去問解説の授業をしました。多い時は1日8コマありました。受験生も大変だと思いますが、私も集中力を切らさないようにするため大変でした。とはいうものの、毎年同じ状況が繰り返されるわけで、歳を重ねるごとにそんな状況が当たり前になってきている。むしろそういった状況を楽しめるようになってきています。
今年は2人の塾生に「本番をおおいに楽しんできてください」と言いました。ご本人も「楽しんできます」と笑顔でおっしゃっていました。ごくまれにそういった高い知力を持つ生徒さんがおられるものです。
さて、明日の共通テスト本番直前に気をつけるべきことは1つです。当たり前のことですが、焦らない、慌てない。これに尽きます。毎年同じことですが、どうせ明日も見たこともない問題が出されるに決まってます。皆さん条件は同じです。だから焦らない、慌てない。これまで解いてきた問題の解法テクニックのうち、どの解法テクニックを使えば解くことができるのか? 選択肢を1つに絞ることができるのか? それをよく考えることです。
5つの選択肢を2つにまで絞れたら、残った2つを1つずつ吟味するのではなく、読み「比べて」、「臭ってくる単語」を選択肢の中から抽出することです。
吟味検討しても判断できない選択肢は、積極的に△を打って保留にすることです。そこで足止めさせて時間切れにさせようという共テの意図にハマらないこと。
また、言うまでもないことですが、本文のどこに解答の根拠があるのかを特定することです。傍線部とは「どういうことか」、あるいは傍線部の「理由として最もふさわしい選択肢」を選べという問題の場合、傍線部の直下の「接続詞を置かれていない文章」が解答の根拠であることが非常に高いです。なぜなら、(自分で文章を書けば一発でわかることですが)文章とは原理的にそのように出来ているからです(そのようにしか書けないからです)。傍線部の直下からどこまでの範囲が解答の根拠になるのか、よく見極めること。
選択肢自体は正しいとなった場合、その選択肢は「設問の意図に反していないか」、よく吟味することです。
などなど、細かなことを言い出せばきりがありませんが、私は「論理的思考力」などという情緒めいた言い方をまったく信用していないので、共通テストの作問意図から逆算することで解法を解説してきました。それには問題や設問の「構造」が理解できなくてはなりません。高校生で自力でそれができる人はほぼいません。したがって、明日も問題を前にして作問意図を洞察できないかもしれません。しかし、決して焦らないことです。あなたがこれまで身につけてきた解法テクニックのどれかが必ず使えます。どのテクニックも使えないとあなたがもし思ったなら、それはほかの受験生も解きようがなくて頭を抱えている問題だと思って保留にすればよいです。保留にするときは、問題用紙におおきく印をつけること。また、「適切でないものを選べ」などの言葉にも印をつけること。そもそも緊張は手を動かすうちに緩和されるのですから。
共通テストというものは年を重ねるごとにバクチの要素が大きくなっていっています。したがってお菓子を持って博打を打ちに行く気持ちの受験生が一定数いることでしょう。
ともあれ、焦らない、慌てないこと。焦りそうになれば、自分がやるべきことを思い出してください。手を動かしながら、残った選択肢を「比較」検討して、どの言葉が「臭うのか」を特定するのです。
健闘を祈る!!
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