中3生と高校生「共通テスト対策」は今から何をやるべき?
2025/3/14
旺文社教育情報センターが「2025年共通テストの結果を総まとめ!」と題した2025年度大学入学共通テストの分析を公開ました(「まとめ!」のビックリマークは私がつけたのではありません)。そこに今年度までの私の経験を加え(国語と英語)、中高生が今からやるべ共通テスト対策について、以下に簡単に申し上げます。なお、中学生は中高一貫校の中3生としました。
・現代文:
中高一貫校の現代文の定期試験は、私が知るところによると、共通テストを模して作成されています。問題文がやたら長く、かつ選択肢の切り方にテクニックが必要。「中学国語」の勉強もしなくてはならないし、共通テスト並みの対策も必要。中3のうちから、共通テストレベルの解法テクニックを身につけておくべきでしょう。なぜなら、旺文社教育情報センターが公開したデータを見ると明らかなように、多くの受験生は6教科8科目を受験しており、学年が上がるにつれ、とくに理系の人は国語の勉強にさける時間が激減するからです。
6教科8科目も必要なく、なんなら学校推薦を狙っているという方は、定期試験でいい点をとり内申点をめいっぱい上げておく必要がありますが、その場合でも、共通テストレベルの解法テクニックを身につける必要があるでしょう。なぜなら、中高一貫校の定期試験の現代文は、共通テストを模す傾向にあるからです。
・古文漢文:
中高一貫校の中3生以上の古文漢文の試験範囲は、じつは「全部」です。すなわち共通テストと同じ。したがって、初見問題を解く「読解力」を身につける必要があります。古文漢文の読解のコツは、じつは助詞と接続詞の攻略にあります。わたし「は」なのか、わたし「の」なのかで文意は大きくちがってきます。そのちがいを即座に読み取れないと共通テストは時間切れになります。助詞と接続詞は中高一貫校であってもあまり教えてくれないので、その重要性を熟知している先生について勉強するしかないでしょう。「参考書ルート」では無理だと私は思います。あれは単なる知識の紹介であり、その知識を実際に運用できる能力はまた別に訓練する必要があります。
現代文、古文、漢文とも、高2くらいまでに読解力と解法テクニックを身につけてしまえば、受験までそれは消えません。読解力は暗記ではないので。はやい段階で読解力を身につけ、それ以降の時間は国語以外の勉強に使うのがベターでしょう。
・英語:
中高一貫校の課題の多い英語に悩む生徒さんが多いですが、ようするに英検2級レベルの英語力があれば、まずはOKです。そこが共通テストを闘うスタートラインになります。
具体的には、長文を「前から」「かたまりごとに」和訳できる力が必須。
また、文と文の関係、あるいは段落と段落の関係を即座に言える「文脈理解」の力が必須です。
単語やイディオムは毎日少しずつ覚えるといいでしょう。
いかがでしょうか。
とくに理系の方は、学年が上がるにつれ、理数系の科目に勉強時間をとられます。せめて国語と英語だけはその基礎を中3から高2のうちに身につけておきたいですね。共通テストの過去問を解くと誰だって即座にわかりますが、問題量は膨大です。かつ、簡単に消せない選択肢ばかりです。ふつうの公立校で勉強を頑張った生徒さんが報われるなんて情報は、とっくのむかしに神話になっています。
※参考:
【大学入学共通テスト2025】高めの平均点、新課程初年度入試を分析…旺文社
https://news.yahoo.co.jp/articles/498cb72c76e98428ff91c9a0de35f06f63c1d46a
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