中学受験の勉強法を卒業しよう

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2025/3/19

昨年はマナリンクにおいても人見読解塾においても、高校3年生をたくさん指導しました。意図的に高3生だけを集めたわけではないのですが、結果としてそうでした。

今年は中1生から高3生まで見ています。中学生3割、高校生7割といったかんじ。

中学生は中高一貫校の生徒さんだけなので(これも私が意図してそうしたわけではない)、みなさん中学受験を経験した生徒さんです。


中学受験を経験した生徒さんの特徴は、中学受験のときの勉強法で固定されている点にあります。高3になってもまだSAPIX的な勉強法をしているのです! なかには親御さんがSAPIX的な発想をいまだにお持ちだというケースもあります。中高一貫校の生徒さんのうち、偏差値70前後の学校にお通いで、成績が「上の下」の人と、中堅クラスの中高一貫校の生徒さんに多い印象。


わたしは小学生が中学受験勉強をすることを「かわいそう」と思うので、小学生はみていません。同情したら指導ができないからです。しかし、何年も前に、慶應湘南校を受験する小6生をみたことがあります。うわさどおり、大人でも解けないような問題でした。とくに国語は、そう解答しようと思えばできるけどそれだけが答えではないだろう、というような恣意的な問題や、受験テクニックで押していかないと解けない問題が多かった印象です。


他方で、大学受験の国語は、中学受験的な勉強法では無理です。もっとダイナミックにでっかくやらないと無理。とくに国語はそう。「読み」が小さいとじつは何も読めないのです。


大学受験国語の読解だって、テクニックが必要です。しかし、そのテクニックは生涯使える武器になります。問題文の構造をとる力が必須ですから、おのずと生涯使えるのです。たとえば、大学に入って専門書を読むときに使えます。わたしのように哲学書の解読をする際にもおおいに使えます。


生きていくうえでも使えます。最近は、言われたことを言われたとおりに、反抗することなくやる人が増えました。そういう人の弱点は自分の良さ(善さ)を活かした生き様をしていない点にあります。「いい子」でいることに心血を注ぎ、そもそも自分の生まれもった良さ(善さ)を発見する契機を持ったことのない人生だったのかもしれません。

しかし、真の文章読解法を知ると、構造を「洞察」する知力が身につくわけですから、自分をとりまく世界の構造が洞察できるようになります。するとおのずと「自分の意見」が萌芽します。それは学問の種になることもあれば(私はなった)、やりたいことを見つける契機になることもあれば・・・・。


ともあれ、ダイナミックに大柄な勉強をしよう! 勉強は本来、楽しいものです。チマチマやるから楽しくないのです。

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