志望校に合格するために夏期講習でやるべきこととは
2025/7/18
私は基本的には、夏期講習だけを受ける生徒の募集はしていませんので、この項では、レギュラー生を前提としてお話します。
志望校に合格するために夏期講習でやるべきことは、じっくり腰を据えて読解演習をすることです。
演習といってもただ漫然と問題を解くのではありません。問題文における文と文の関係を精緻にとる訓練をするのです。また、共通テストは問題文と、選択肢あるいは資料を組み合わせて、それらの関係を精緻にとるスキルをが求められていますから、問題文、選択肢、資料の3つの文章の関係をとる訓練をします。
早稲田に行く生徒であってもできないのが、文と文の関係を説明することです。それは学校でもやらないし、予備校でもおそらくあまり教えていないのだろうと思います。しかし、文と文の関係をとることができなければ、選択肢を適切に消すことができません。したがって、正解の選択肢をつかむことができません。
学校が始まってしまえば、定期試験もあれば、ほかの教科の勉強もあれば、学校行事もありますから、ゆっくり腰を据えて文と文の関係をとる勉強ができません。
私は長年国語と英語と小論文(要するに、読むと書く)を教えていますが、学校が始まってしまえば時間との戦いでしかありません。そんな状態でじっくり腰を据えて文と文の関係をとるなんて、できるはずがありません。その意味において夏期講習は、非常に貴重なものです。
ちなみにこれは、国語に限りません。英語もまったく同じです。英語ができない人は「読んでない」のです。
レギュラー生には、最低10コマは夏期講習をとるよう勧めていますが、その理由は以上のようなものです。
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