「徹夜は逆効果」アメリカの研究が示す、合格するための正しい睡眠術
2025/4/11
「4当5落」は本当か? ― 睡眠と受験勉強の意外な関係
30年以上前の受験界には、「4当5落(よんとうごらく)」という言葉が存在していました。
これは「睡眠時間が4時間の者は合格し、5時間も寝るような者は落ちる」という意味で、合格を勝ち取るには寝る間も惜しんで勉強するべきだという、ある種の根性論を象徴するスローガンでした。
しかし、この考え方は現在では完全に否定されています。むしろ、しっかりと睡眠を取ることこそが、記憶の定着や学習効果を高めるうえで極めて重要であるという科学的知見が、多くの研究によって明らかになっているのです。
たとえば、アメリカのハーバード大学の研究によると、学習直後に十分な睡眠をとることで、情報は脳内の「海馬(かいば)」と呼ばれる記憶の中枢に効率よく保存されることが分かっています。
この研究では、単語や図形を覚えた後にしっかりと眠ったグループのほうが、徹夜をしたグループよりも圧倒的に高い再現率を示しました。つまり、「覚える → 寝る →定着する」というサイクルこそが、記憶の黄金パターンなのです。
また、カリフォルニア大学バークレー校の研究でも、睡眠中には脳内で「記憶の整理と強化」が行われることが確認されており、睡眠不足の状態では、いくら勉強してもその効果は大きく損なわれてしまうと指摘されています。
それでもなお、睡眠時間を削って勉強することが「努力の証」と考えられていた時代には、「夜更かしは美徳」とされる風潮が強く残っていました。しかし、今や科学的根拠に基づいた学習法が求められる時代です。心と体、そして脳の健康を守りながら効率的に成果を上げるためには、十分な睡眠こそが不可欠なのです。
結論として、「4当5落」は都市伝説に過ぎません。むしろ「7当、徹夜落」とでも言うべき時代がやってきています。しっかり眠って、しっかり覚える。これが、現代の受験生が知っておくべき新しい常識です。
この先生の他のブログ
MARCH合格の分かれ道:英語で勝つ生徒と負ける生徒の決定的違いはじめに:なぜ同じ偏差値でもMARCH合格率に差が生まれるのか 明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学——通称「MARCH」への憧れを抱く受験生は毎年数万人に上ります。しかし、模試で同程度の偏差値を取っていても、実際の合格...
【2025年最新】東京科学大学(旧東工大)英語入試完全攻略法 - 合格への最強戦略🎯 この記事で得られること✅ 東京科学大学英語の出題傾向を完全理解✅ 3000語超の超長文を90分で攻略する戦術✅ 合格者が実践した具体的勉強法✅ 推奨参考書と使用順序✅ 失敗しない時間配分と解答順序🔥 東京科学大学英...
【2025年最新完全版】東京医科大学英語入試が激変!65%→80-90%必要な理由と不正入試問題の影響を徹底解説はじめに:東京医科大学の歴史的大転換 東京医科大学医学部医学科の英語入試に、今まさに医学部受験界を震撼させる歴史的な変化が起きています。 かつて65%の得点で合格可能だった英語試験が、現在...
🚨【緊急警告】偏差値40台でMARCH関関同立合格したいなら高校2年夏休みから英語勉強開始必須!高3では手遅れ!📱🚨【緊急警告】偏差値40台でMARCH関関同立合格したいなら高校2年夏休みから英語勉強開始必須!高3では手遅れ!📱 スマホで読む受験生必見!偏差値40台からMARCH関関同立逆転合格の真...