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あなたの「わからない」は能力不足ではない。ただ、「準備」の定義が間違っているだけだ

2026/1/22

神奈川県で学習塾を経営しております、ヒロユキです。

今日は、小田原の海を遠目に眺めながら、少し「勝負」の話をしようと思います。 いただいたテーマは「授業の準備」について。

私の元には日々、全国から「授業についていけない」「成績が伸び悩んでいる」という相談が届きますが、その原因の多くは、実は授業中ではなく「授業が始まる前」に決着がついていることがほとんどです。

今回は、私が個人的に尊敬してやまないサッカー界の異端児・本田圭佑さんの思考を借りて、「成績が劇的に変わる準備の作法」について、論理的に紐解いていきます。

精神論ではなく、あくまで合理的なシステムとして捉えてください。

本田圭佑に学ぶ「準備」の定義

皆さんは、本田圭佑さんという男をどう評価しているでしょうか。 ビッグマウスと揶揄されることもありましたが、経営者としての側面も含め、彼の発言には極めて論理的で、かつ本質を突くものが多いと僕は感じています。

彼が繰り返し口にしていた言葉に、このようなニュアンスのものがあります。

「準備がすべて。試合前に勝負は決まっている」

サッカーにおける準備とは何でしょうか。 相手チームの戦術分析、自身のコンディション調整、チームメイトとの連携確認。これらが完了して初めて、ピッチに立つ資格が得られます。

さて、これを勉強、あるいは「塾の授業」に置き換えてみましょう。 多くの生徒、そして親御さんが「授業の準備=予習(新しい単元をざっと見ること)」だと勘違いしています。

僕の定義は違います。 授業における最高の準備とは、「前回までの単元を完璧にし、道具(解法)を即座に取り出せる状態にしておくこと」です。

「わからない」の正体は、現在の説明ではない

なぜ、これほどまでに「過去の完璧化」にこだわるのか。 それは、授業中に生徒が「わからなくなる」瞬間のメカニズムを分析すれば明らかです。

例えば、僕が中学生に二次関数の応用問題を解説しているとします。 そこで「先週やった変域の求め方」や「一次関数の交点の出し方」が必要になる場面が来たとしましょう。

準備ができている生徒は、それを「既知の道具」として使い、僕の新しい解説(思考のプロセス)に集中します。

しかし、準備不足の生徒はどうなるか。

  1. 僕が「ここで先週の公式を使うと…」と言う。

  2. 生徒が「あれ、どうやるんだっけ? なんだっけ?」と記憶の検索を始める。

  3. その思考の空白時間の数秒間、僕が話している「新しい重要事項」は耳に入らない。

  4. 我に返ったときには、話が進んでいて文脈を見失う。

  5. 結果、「先生、わかりません」となる。

お分かりでしょうか。 あなたが授業でつまずくのは、今教えている内容が難しいからではありません。過去の道具をカバンから取り出すのに手間取っている間に、授業というバスが出発してしまったからなのです。

料理番組を見ていて、先生が「ここでお出汁を入れます」と言った瞬間に、「出汁ってどうやって取るんだっけ?」と調べ始めたら、次の工程を見逃しますよね? それと同じです。

授業開始10分前の「ウォームアップ」理論

もう一つ、スポーツの比喩で重要な話をしましょう。

サッカーでも野球でも、試合開始のホイッスルが鳴ってからアキレス腱を伸ばし始める選手はいませんよね? もしいたら、即座にベンチに下げられるでしょう。「怪我するぞ」、と。

しかし、勉強の世界ではこれを平気でやる生徒が多すぎます。 部活でクタクタになり、ギリギリに塾に駆け込み、息を切らして席に着き、いきなりトップギアの授業を受けようとする。

脳が「勉強モード」に温まっていない状態で、高度な論理展開についてこられるはずがありません。

脳のアイドリングを済ませる

僕が推奨する「授業直前の準備」は以下の通りです。

  • 単純計算を数問解く: 脳の回転数を上げるための儀式です。百ます計算でも何でもいい。

  • 前回のノートや単語をパラパラと見る: 「思い出す」作業のハードルを下げておきます。

これをやるだけで、情報の吸収率(歩留まり)は劇的に変わります。 授業開始と同時にトップスピードで解説を理解できる生徒と、最初の15分をアイドリングで浪費する生徒。 1年でどれほどの差が開くか、計算するまでもありませんね。

結論:再現性のない努力をやめる

授業を受けても成績が伸びないとき、多くの人は「もっと集中しよう」「もっと頑張ろう」と精神論に逃げがちです。 しかし、僕たちプロ講師から見れば、それはシステムの欠陥です。

  1. 前回までの内容(道具)を、無意識レベルで使えるようにしておくこと。

  2. 授業開始前に、脳のウォームアップを済ませておくこと。

この2点の「準備」をするだけで、あなたの授業理解度は約束します、劇的に変わります。

本田圭佑さんが世界で戦えたのは、彼が誰よりも「準備」の重みを知っていたからです。 受験というフィールドで戦う皆さんも、まずは「試合前」の行動を見直してみてはいかがでしょうか。

それでは、今日の授業でお会いしましょう。 もちろん、準備はできていますよね?

あなたへのご提案

もし、「準備の仕方がわからない」「前回の内容のどこまでを完璧にすればいいか判断できない」という悩みがあれば、一度僕の授業を覗いてみてください。 ただ教えるだけでなく、授業外の時間をどうデザインするか。そこから一緒に、論理的に構築していきましょう。

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