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なぜ模試になると算数が解けないのか。偏差値60への「非情な最短ルート」

2026/3/11

現在は神奈川で塾を経営しながら、オンライン家庭教師マナリンクで全国の生徒を指導しているヒロユキです。

僕の専門は戦略分析ですが、中学受験という「極めて限定的な情報戦」において、これほど戦略の欠如が合否を分けている世界も珍しいと感じています。

さて、保護者の方からよくいただく「嘆き」があります。 つるかめ算の単元テストなら満点なのに、組み分けテストや模試などの総合問題になると、まるで初見のように解けなくなる。

うちの子は応用力がないのでしょうか、と。

厳しいことを言いますが、それは応用力の欠如ではありません。 戦略的な「兵站(ロジスティクス)」の失敗、つまり記憶の使い分けに失敗しているだけです。

総合問題は「戦場」であり、単元テストは「演習場」である

なぜ範囲が決まっているテストでは点数が取れるのか。 答えは単純です。 その問題が「つるかめ算である」という最大のヒントが、最初から与えられているからです。

これは国際紛争に例えるなら、相手が歩兵だけで攻めてくると分かっている状態です。 対人用の装備だけを整えればいい。 しかし、総合問題(実戦)では、戦車が来るか、戦闘機が来るか、あるいはサイバー攻撃か、直前まで分かりません。

偏差値40から50台で停滞している子の多くは、単元テストを「短期記憶」というドーピングで乗り切っています。 テストの直前に解き方を詰め込み、脳の表面に浮かんでいる状態で吐き出す。 これを周囲は「努力」と呼びますが、僕から言わせれば「その場しのぎの資産運用」に過ぎません。

記憶の賞味期限を切らす「良質な養分」にならないために

短期記憶には、必ず数日から数週間という賞味期限があります。 単元テストで100点を取って満足している親子は、いわば賞味期限切れの武器を戦場に持ち込んでいるようなものです。 これを僕は、他塾の合格実績を支えるための「良質な養分」と呼んでいます。

では、偏差値60の壁を超えるために何が必要か。 結論は2つだけです。

  • 短期記憶を「長期記憶」へ昇華させる徹底的な反復

  • 「思考」を介さず「反射」で解くレベルへの到達

具体的には、問題を見た瞬間に、脳が考えるより先に手が動いていなければなりません。 つるかめ算の面積図を、10 ÷ 2 = 5 と書くのと同じスピードで描けるか。 条件反射のレベルまで落とし込まれた知識だけが、実戦での「武器」になります。

解決策:長期記憶を呼び起こす「非情な習慣」

もし、あなたがお子さんの成績を本気で変えたいのなら、明日から次の2点を徹底してください。

  1. 過去の単元をランダムに解く「思い出し」の強制

  2. 解法を「思い出す」のに5秒以上かかるなら、それは「知らない」と同義だと認める

単元テストの前に完璧にするのは当たり前です。 大事なのは、忘れた頃に「つるかめ算」を抜き打ちでやらせることです。 思い出そうと脳に負荷をかけるプロセスこそが、短期記憶を長期記憶へと変える唯一の触媒となります。

算数を「算数」として解こうとする真面目さは捨ててください。 入試は、制限時間内に合格最低点をもぎ取る「作業効率」のゲームです。

きれいなノートを作って満足している暇があるなら、一問でも多く、手が勝手に動くようになるまで「計算マシン」としての訓練を積ませるべきです。

それができないのであれば、今のまま「努力という名の足踏み」を続け、上位層に席を譲り続けるのも一つの選択かもしれませんね。

ヒロユキ 神奈川県にて塾を経営。戦略的分析に基づき、最短距離で合格を勝ち取るための指導を実践。 マナリンクにて、全国の「逆転合格」を狙う家庭をサポート中。

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