大学で学ぶための15ヵ条!
2023/3/26
大学受験も終わり、いよいよ来月からは大学生という方は、期待に胸を膨らませていることと思います。
新高校3年生は、受験生として、大学というものを意識し始める時期でしょう。
そういった方々に向けて、大学での学び方のヒントを挙げておきたいと思います。
私の個人的な見解ではありますが、少しでも参考になることがあったなら幸いです。
名付けて、「大学で学ぶための15ヵ条!」
1、大学はゴールではない!
やっと受験から解放された方々にとっては、あまり聞きたくないことかもしれませんが、人生は大学に入学して終わりではありません。
どんな難関大学に入学したとしても、バラ色の人生が約束されたわけではなく、そこからの成長が期待されます。
将来に向けて、大学時代に何をするべきかを考えましょう!
2、高校と大学の違いを理解しよう!
高校までと大学とでは、勉強の面でも生活の面でも、いろいろと変化があります。
カリキュラムやシラバスを見て、自分で受講する授業を決め、単位の計算もしなければなりません。
一人暮らしを始めるなら、親御さんがやってくれていた日常生活のあれこれを、自分でやっていかなくてはいけなくなります。
自分のことは自分で決め、行動していく必要があります。
受動的姿勢から脱却して、能動的に行動するようにしましょう!
3、必修単位は落とすな!
大学の授業には、必修の授業と選択の授業がありますが、必修の単位は絶対に落とさないようにしましょう!
必修単位を落とすと、次年度以降の授業選択や学生生活に悪影響が出ます。
また、学年によってキャンパス移動する大学の場合、落とした単位を取り直すために、わざわざ別のキャンパスに通うという面倒なことになります。
なお、必修単位を取れていないと卒業できませんから、就職先が内定しても就職できないということになりかねません。
4、授業が全てではない!
大学では、授業を受けてその内容を覚えればよいだけではありません。
授業で教えられることは、その学問分野の一端に過ぎません。
むしろ、授業以上のことを自学自習することこそが大事なのです!
5、問題を発見する力と解決する力を身につけよう!
大学では、自分で問題を見つけ、さらにそれを解決する力が求められます。
そうした能力の有無は、最終的には卒業論文というかたちで試されることになります。
知識を身につけるだけでなく、物事を批判的に捉えることができるようにし、問題を解決するための方法を学びましょう!
6、教授を使い倒せ!
教授に甘えろということではありません。
教授を上手く利用できるようにしてください、ということです。
疑問・質問・相談したいことなどがあれば、ぜひ教授と話してみましょう!
あなたの成長に大きな影響をもたらしてくれるかもしれません。
学習意欲の高い学生、コミュニケーションを図ろうとする学生は、たいていの教授に好まれます(そうでない学生の場合、教授側から何かしてくれることは、基本的にはありません)。
ただ、教授も忙しいので、礼節をわきまえる、事前に自分なりに勉強する、必要ならばアポを取る、といった点は守りましょう。
7、図書館を攻略せよ!
大学図書館は知の宝庫です!
これを利用しないのは、ものすごくもったいないことです。
個人的には、学費の半分くらいは図書館利用料だと考えてよいと思っています。
必要な図書を検索して利用したり、自習スペースとしたりするだけでなく、書庫に入り浸ることをお薦めします。
きっと新たな発見があるはずです!
8、研究室には顔を出せ!
学生用の研究室がある大学ならば、ちゃんと顔を見せるようにしておきましょう!
演習(ゼミ)の予習に必要な書籍や辞書類などが備え付けられていますし、様々な情報が得られます。
また、学生同士で相談・協力し合うことで、協調性やコミュニケーション能力が養われます。
先輩からの指導を受けることもできます。
人付き合いが苦手な方もいると思いますが、人付き合いの練習だと割り切りましょう。
さっぱり顔を出さない「レアキャラ」にはならないように。
9、教養と専門の循環を意識しよう!
1・2年生時には教養教育がメイン、3・4年生時には専門分野の教育がメインになります。
教養科目は多種多様なので、興味が持てない授業もあるでしょうが、専門分野の学問を学ぶうちに、「あれ?これって教養で習った分野と関係あるかも!」という気付きがあることも…
そうなったら、専門分野以外の学問にも目を向けてみましょう!
そうすることで、あなたの研究は、広がったり深まったりする可能性があります。
教養科目が専門分野に影響を与え、また専門分野が教養科目への興味を引き起こす。
こうした循環は、あなたの知性を引き上げてくれるでしょう。
10、プロデューサー・マネージャーの視点とプレイヤーの行動力を持とう!
現在の自分がどんな人間かを見定め、どのように自分をプロデュースしていくか、あるいはどのように自己管理していくかを考えてみましょう!
あなたの職業は、あなた自身にとっての「管理職」なのです。
そのうえで、あなたはプレイヤーとして、「管理職」の決定に沿うべく努力し行動する必要があります。
こうした視点と行動力は、社会に出るにあたって、あるいは社会に出てからも役立つはずです。
11、周りに流されるな!
大学では、様々な学生たちと出会い、友人になることができます。
同学科・ゼミ・研究室・サークルなどで、積極的に友人を作りましょう。
ですが、決して周りに流されてはいけません!
特に、周りの学生の学習意欲が低い場合などは、一緒にサボってはいけません。
あなたの将来に関わります。
12、自立心があれば花開く!
11と関連しますが、自立心を持つことが大切です。
みんながそうだから自分もそうしよう、と考えるのではなく、自分のことは自分で考えて決めるべきです!
大学での目標を設定し、その目標を達成できるように努力してください。
この時、周りに流されない自立心が必要になります。
あまりよい言葉ではありませんが、いわゆる「Fラン」と呼ばれる大学に入学したとしても、4年間の頑張り次第で、明るい未来を切り開くことは可能です。
例えば、英検1級に合格するとか、難関資格を取得するといった目標が達成できたら、その頑張りは高く評価されます。
逆に、難関大学に入学してもダラダラ過ごしてしまったら、就職活動でつまづくことになるでしょう。
13、競争心と協調性を身につけよう!
受験を通して培われた競争心は大事にしましょう!
社会に出てからも、競争にさらされることはあります。
一方で、競争心だけでなく、協調性を身につけることも大切です!
チームワークを求められる仕事も多いからです。
14、独自性と多様性を大切にしよう!
たくさんの学生が集まる大学という空間の中でも埋没しない、独自性(自分の価値観)を持つ人間になるよう努力してみましょう!
そのためにも、学問というものが大切なのです。
学問によって得られる教養と専門知、論理的思考力を武器にして、自己形成していきましょう。
また、自分の価値観を持つ一方で、他の人の価値観も安易に否定などせず、理解を心掛けるようにしましょう。
これからの社会では、独自性と多様性の両方が、ますます重視されていくことになるはずです。
15、常識を身につけ、常識を疑え!
社会に出る準備として、常識を身につける必要があります。
常識的思考・行動ができれば、社会で生きていくうえでのリスクを減らすことができます。
「常識のない人」と思われてしまうと、仕事や人付き合いに支障をきたします。
ですが、「常識=論理的に正しい」とは限らず、「時代に合わない常識」もあるでしょう。
江戸時代の常識と明治時代の常識、昭和の常識と現在の常識は異なりますし、国や地域によっても常識は異なります。
常識とは、時代や場所によって変化するものであり、唯一絶対の真理ではないのです!
ですから、常識を身につける必要がありつつも、無批判に常識に支配されないようにする姿勢も必要になります。
新しい時代を切り開いていく(イノベーションを起こす)ためには、常識を疑い、新たな常識を作っていく力が求められます。
そうした能力も、大学での学びの中で養ってほしいと思います。
みなさんの大学生活が稔り多いものとなりますように!
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