受験攻略2.0:②“スマホ”は脱法ドラッグである(前編)
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2025/2/17
10年前に大学受験指導をしていた高校生と比べ、現代の高校生は全体的に集中力が低下していると感じます。
そして、最近では大人もこの集中力の低下に悩まされているとも言います。
記事で見たのですが、こんなことが書かれていました。
「長尺の動画や作品を最後まで見れない人が増えている」
この背景として挙げられていたのは、”安価なドーパミン摂取”が背景にあるそうです。
私はこの結論に納得しました。
「勉強を始めても長時間集中できない」
「しなくてはいけないとわかっていても勉強できない」
という悩みをもつ高校生が多くなった背景の3大要因は
”スマホ”、”SNS”、”ゲーム”、の3つだと分析しております。
この3大要因に共通すること、それは[依存症]を引き起こすことです。
ご存知の通り、”スマホ依存症”、”SNS依存症”、”ゲーム依存症”、と言われていますね。
ところで、これら以外の依存症や中毒といえば次のようなものがあります。
・アルコール依存症
・タバコ依存症
・ギャンブル依存症
しかし、これら全て法律で未成年は禁止されております。
未成年はまだ脳が発達途中であり自身ではコントロールができないことが、法整備の背景にあります。
しかし、”スマホ”、”SNS”、”ゲーム”、も依存性があるにも関わらず、法律では禁止されないのです。
(香川県ではこのゲームを条例で制限しておりますが、子どもの自由を奪うという理由で物議を醸しております)
そして、この3つの中でも特に”スマホ”に焦点を当てるべきです。
基本的に”SNS”はスマホを通じて使用することがほとんどですし、スマホで”ゲーム”をすることもできます。
要は、”スマホ”とどのように向き合うかが重要になります。
そもそもなぜ“スマホ”に依存してしまうかというと、
”SNS”や”ゲーム”で人間は[ドーパミン]を容易に得ることができるからです。
ドーパミンは幸せホルモンとも呼ばれ、ドーパミンを摂取することで脳が喜びます。
もとより人が何かを目指して日々努力をするのは、その先の目標達成の先でドーパミンを得るからです。
受験生が大学合格を目指して日々勉強に取り組むこともその一種です。
問題なのは[ドーパミン]そのものではなく、[ドーパミン]を努力なしに容易に得られることなのです。
この努力なしに得られるドーパミンを、”安価なドーパミン”として、今危険視されているのです。
そして、この”安価なドーパミン”を摂取し続けてしまうと、
得られるかわからない未来の[ドーパミン]を得るために長期間努力することができなくなるのです。
したがって、現代の高校生の多くが、冒頭のような悩みを持ってしまうのです。
背景についてご理解いただいた上で、
「では、どのようにスマホと向き合えば良いの?」について
次回のブログでお伝えしたいと思います。
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