できた”フリ”、知っている”ふり”は破滅への近道である
2025/3/20
数学の勉強をしていると、「ああ、なんとなくわかった気がする」「解答を見て理解できたから大丈夫」と感じることはありませんか?しかし、この「できたフリ」「知っているフリ」こそが、数学の成績を伸ばすうえで最も危険な罠なのです。
数学は知識を覚えるだけの科目ではなく、「考える力」「論理的に解く力」を鍛えるものです。表面的な理解にとどまり、実際には解けないままにしておくと、試験本番で痛い目を見ることになります。
では、どうすれば「できたフリ」「知っているフリ」に陥らず、確実に数学の実力を伸ばすことができるのでしょうか?
📌 「理解した」と「解ける」は全く違う
「解答を読んで納得したから、この問題はもう大丈夫」これは数学を勉強する上で、最も多くの人が陥る罠の一つです。
数学の問題は、「自力で解けるかどうか」 で判断することが重要です。解説を読んで納得できるのは当然のことですが、いざ自分で解こうとすると、意外と手が止まってしまうことがあります。
例えば、次のような経験はありませんか?
✅ 解説を見れば理解できるのに、いざ解こうとすると手が動かない✅ 「なんとなく分かった気がする」だけで、説明を求められると答えられない✅ 少し数字を変えられたり、応用問題になると解けなくなる
こうした場合、あなたは 「知っているつもり」「できるつもり」 になっている可能性が高いのです。
📌 「真に理解する」とは?
数学において「理解する」とは、ただ公式を暗記したり、解答を見て納得することではありません。「なぜその解法を使うのか」「他の方法では解けないのか」を自分の言葉で説明できること が、本当の理解です。
🔹 公式を暗記するだけではなく、導出を理解する → 例えば、二次関数の解の公式を暗記するだけではなく、平方完成から導出できるようにする。
🔹 解法の選択理由を明確にする → 「この問題ではなぜこの解法を使うのか?」「別の解法では解けないのか?」を考える。
🔹 他人に説明できるか試す → 友達や家族に問題の解き方を説明してみる。説明できなければ、自分の理解が曖昧である証拠。
📌 「できたフリ」を防ぐための学習法
では、どうすれば「できたフリ」「知っているフリ」を防ぎ、確実に実力を伸ばすことができるのでしょうか?
1️⃣ 解いた問題を「ゼロから」もう一度解く
解説を読んで理解できたら、それで終わりにせず、何も見ずにもう一度解き直してみましょう。ここでスムーズに解けなければ、理解が甘い証拠です。
2️⃣ 数値を変えたり、類題を解く
一度解けた問題でも、数字や条件を少し変えてみると、一気に難しく感じることがあります。似た問題を複数解くことで、パターンを理解し、応用力が身につきます。
3️⃣ 「なぜそうなるのか?」を自問自答する
公式や解法を暗記するのではなく、「なぜこの考え方を使うのか?」を常に考えましょう。例えば、「なぜこの問題ではベクトルを使うのか?」「なぜこの積分では部分積分を使うのか?」などを意識することで、解法の本質を理解できます。
4️⃣ 他人に説明する・記述を意識する
「本当に理解できているか?」を確かめるには、他人に説明するのが最も効果的です。また、数学の答案では論理的な記述が求められるため、途中式や考え方を整理して書く習慣 をつけましょう。
📌 「できたフリ」が受験生を破滅へと導く
数学の試験では、「なんとなく分かったつもり」でいた問題が、実際に出題されることがあります。「できるつもり」でいた問題に手をつけたものの、思った以上に解けずに時間を浪費し、焦ってしまう…この状態に陥ると、本番での得点が大きく下がる可能性があります。
受験本番で確実に得点するためには、「確実に解ける問題」を増やしていくことが最優先 です。そのために、「できたフリ」「知っているフリ」を排除し、真の理解を積み重ねていく必要があります。
📌 まとめ:本当の実力をつけるために
数学で結果を出すためには、以下のポイントを意識しましょう。
✔ 解説を読んだら、ゼロから解き直す!✔ 数値を変えたり、類題を解いて理解を深める!✔ 「なぜこの解法を使うのか?」を常に考える!✔ 他人に説明する・記述を意識する!
「できたフリ」「知っているフリ」に陥らず、本当に解ける問題を増やしていくことが、合格への最短ルートです。しっかりとした学習法で、確実に数学の実力を伸ばしていきましょう!
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