不登校の生徒さんを志望校へと導きます
2025/3/8
私は不登校の生徒さんを何人か担当しています。
学校に行くことが善だという持論を押しつけるスクールカウンセラーがいるそうですが、私はそんなことはまったく思いません(そもそもカウンセラーが持論を押しつけるとはどういうことなのか)。たとえば、学校に行っても知的好奇心が満たされないのなら行かなくていいと思っています。なぜなら、知的好奇心が満たされない場所に朝から夕方までいなくてはならないのは地獄でしかないからです。私の経験によると、ですが。
したがって、私は生徒のことを不登校か否か、というくくりでまったく見ていません。どの程度の知的好奇心があり、それをどの程度満たしたいと思っているのか? を見ています。したがって、不登校の生徒さんが東大へ行きたいというのなら、そのレベルで授業をします。高卒レベルの学力があればそれでよいというのであれば、そういう授業をします。
親子で意見が食い違っていることが原因で――親とうまくいかないことが原因で学校に行かなくなった生徒さんもいます。このケースは、親御さんとしっかりとコミュニケーションがとれましたから、私は「親御さんの」カウンセリングをしました。私は人見読解塾やマナリンクとは別にカウンセリングの会社もやっているからです。
不登校の生徒の「心」をどんなにカウンセリングしても、あるいは認知行動療法を使っても、それは単に現象を心理学に還元するだけで、あまり意味がないと私は考えています。私が勉強のためにお世話になっているフランスで相当研鑽をお積みになった名精神科医の藤田先生には失礼な言い方だと承知していますが、あまり意味がないと私は思う。私たちは他者との「関係」によって自己を規定しているわけですから、その関係について思考を深めないと、いくら「私の心」を見つめても解決策など生まれてこないからです。心理学に還元したり脳科学に還元したりすることが流行っているのは承知していますが、自己と他者との関係という「構造」を捉える必要があると私は考えています。
知的好奇心を満たしたいだけ満たしたい――そう思っている生徒さんに私は、いかなる努力も惜しんでいないつもりでいます。
この先生の他のブログ
私は学部時代、百人一首の研究でつとに有名な有吉保先生のお弟子さんの古典の授業を受けました。有吉先生はこの本の著者です。その結果、古典の楽しさや豊さを知ったのみならず、それを高校生たちの授業に活かしつつ授業ができるようになりました。学部レベルの古典の授業内容を高校生の授業に盛り込まないと、「古典って何...
先の項で、合格する志望理由書の書き方について申し上げました。すなわち、過去、現在、未来という型で書くのだと申し上げました。もうひとつ重要なことがあります。それは、大学における研究テーマを1行で表すことです。部活の全国大会で優勝したとかといった華々しい戦歴を書いても合格しません。高校時代ボランティアも...
中学の勉強は1対1の勉強です。アップルといえばリンゴと覚えよう! みたいなことです。無論それだけではありませんが、主にはそういったことが言えます。英文法なら、仮定法の構文を覚えようね、とか、覚えたことをもとに機械的に問題を解こうねとか。他方、高校の勉強は息の長いものです。文と文の関係を言えるようにな...
東京ローカルのMXテレビに出ます。たぶん3回目です。以前お世話になったディレクターさんはわいせつ容疑で逮捕されたので(笑)――お昼のニュースをなんとはなしに見ている時に知っている人の名前が出てくるのって不思議な気がしますよね(笑)――、今回は「はじめまして」のディレクターさんと打ち合わせしています。...