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【受験指導の真実】生徒の“全人格”を愛せたか——家庭教師が毎年、試験翌朝に考えること

2025/11/17

昨日、7名の生徒が受験を終えました。

夜には「終わりました!」と連絡をくれる子もいて、本当にありがたいです。

その一つひとつの通知が、こちらの胸をじんわり温めてくれました。

そして今朝。

ふと、いつもの問いが心に浮かびました。

——私は、生徒の“全人格”を愛せただろうか。

人見読解塾には、本当にいろんな生徒がやってきます。

のんびりしている子もいれば、せっかちすぎる子もいる。

やる気が出ない日が続く子もいるし、逆に、焦りすぎて空回りしてしまう子もいる。

ときには言って聞かせなければいけない場面もある。

ときには、歯の矯正みたいに、考え方や勉強の癖を少しだけ“整える”必要もある。

その過程で、厳しいことを言う日もある。

優しく寄り添うだけでは届かない子もいる。

それでも——。

どんな生徒にも、ひとつの「物語」がある。

目に見える姿だけで判断してはいけない裏側の、静かな努力や、生きづらさや、誇りや、傷つきやすさがある。

それをまるごと受けとめる覚悟が、指導者には必要なのだと、年々強く思うようになりました。

家庭教師とは、生徒と二人で“時間を彫刻する”仕事だと思っています。

1回1回の授業は、たいてい不器用で、なかなか思い通りにいかなくて、綺麗な形にもならない。

けれど、彫刻のように、少しずつ削って、磨いて、また削って、また磨いて……。

気がつけば半年、1年、2年という時間が積み重なり、ようやく一つの“作品”が形になる。

その作品は、ときにいびつで、粗くて、均整が取れていないこともある。

でも、それでいい。

むしろそれがいい。

大事なのは、手間と愛情がかけられているかどうか。

“正しくてきれいな仕上がり”よりも、

“その子と一緒に作った、世界に一つだけの時間の跡”こそが尊い。

受験が終わるたびに、私はそう思い返します。

ちゃんと、その子の人生の一部分を、一緒に歩けたのだろうか。

その子の全人格に、敬意と愛情を注げただろうか。

それとも、ただ「成績」という形だけ追ってしまわなかったか。

教育は、技術よりも態度のほうが重い。

最近は、そんなふうに考えるようになりました。

昨日受験したみんな、本当におつかれさま。

君たちと過ごした時間は、私にとっても確かな“作品”です。

ありがとう。

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