「量をこなせば大丈夫」と考える大学受験生が失敗する3つの理由と対策
大学受験で頑張っているにもかかわらず、なかなか結果が出ない人の多くは、
「とにかく量をこなせばうまくいく」 と考えていることがあります。
しかし、これは大きな誤解です。
むしろ、量を増やすほど失敗に近づく場合も少なくありません。
本記事では、「量をこなせば何とかなる」という考えが危険な理由 と、成績が伸びるための正しい対策 を解説します。
■ なぜ毎年 “量”重視の受験生の成績が伸びないのか
ー 方向性が間違っていると、量をどれだけ積んでも伸びない
勉強の優先順位や解法の理解、参考書のレベル選びが間違っていると、
努力の量がそのまま“遠回り”になります。
参考書を3周しても点数が上がらない
問題は解けても本番で再現できない
これは、正しい“型”を学ばずに量だけ増やしている典型例 です。
■ 量だけ増やす受験生に共通する特徴
① “聞いただけ、見ただけ" で理解した気になる
少しアドバイスを聞いただけで、「もう分かった」と思い込み、深い理解に至っていない受験生は非常に多いです。
特徴としては、例えば
・模試や問題集の解説を読んで「分かった」と思う
・授業を聞いて「分かった」と思う
しかし、実際に模試や過去問を解いてみると点数が伸びないことが多いのです。
その結果、同じ問題は解けても、本番や応用問題になると解けなくなる という状況に陥ります。
② 成功者の学び方をしっかり聞いていない
受験に成功した人は必ず、「解法の型」や「学習の優先順位」 を重視します。
しかし、「量をこなせば何とかなる」と考える受験生は、この部分を軽視しがちです。
③ 自己流にこだわりすぎる
「これだけやれば伸びるはず」と思い込み、効果の低い方法を続けてしまいます。
合格経験がない状態での「これで大丈夫だろう」という思い込みは非常に危険です。
そのまま続けると、目標が知らぬ間に下がったり、最後まで気づかないまま受験に突入して失敗することがあります。
実際に、自己流にこだわった結果、何度も浪人してしまう人も存在します。
■ 危険な山にガイドなしで登るのと同じ
この状況は、危険な山にガイドをつけずに登る登山者 とよく似ています。
地図の読み方は知らない
危険箇所を見抜けない
ルート選択が合っているか分からない
それでも「歩いた距離=頑張った」と思ってしまうのです。
受験でも同じで、正しいルート(勉強法)を知らないまま量をこなしても、山頂(合格)には近づきません。
■ 成績が伸びる受験生の“正しいやり方”
① まず「正しい型」を身につける
例えば
・数学や理科であれば問題の読み方や解法の筋道
・英語であれば学ぶべき順番や本文・問題の読み解き方
・国語であれば本文の読み方や問題の手順
を理解する
これは登山でいう“歩き方の基本”にあたります。
基本が整うと、量が成果に直結します。
② 小さな修正をすぐ受ける
間違った方法で積み上げるほど、後で修正が難しくなります。
早い段階で方向を整えることが大切です。
③ 量ではなく「方向 × 質 × 必要量」で学ぶ
量は重要ですが、優先順位は次の通りです。
正しい方向
正しいやり方(質)
その上で必要な量
この順番で勉強することで、成績は確実に伸びます。
■ 量信仰から抜け出すための3つの対策
【対策1】 まず“型”を学ぶ
合格経験者や指導者から、
何から取り組むべきか
どう解くのか
どう読めばよいのか
などを吸収することを最優先してください。
【対策2】 現在地を把握する
やるべきところを間違えると努力が無駄になります。
定期的に振り返りを行うことが大切です。
【対策3】 量は“正しい方向が定まった後”に増やす
方向とやり方が固まれば、量を増やした分だけ成績に跳ね返ります。
■ まとめ:量よりも「正しい道」を歩くことが合格への近道
受験勉強は、ただの作業量競争ではありません。
むしろ、量だけに頼る勉強は失敗の近道 です。
成功する受験生は必ず、
適切な方向性
正しいやり方
その上で必要な量
この順番で勉強しています。
危険な山にガイドをつけるように、受験でも正しい指針を持って臨むことで、成績は自然と伸び始めます。