夏休み期間の社会科の学習

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2024/8/5

本日もよろしくお願いいたします。

今日は、高校受験社会向けに夏休み期間の社会科の学習について話していきたいと思います。

最後までお付き合いよろしくお願いいたします。


■夏休み中の社会学習は?

夏休み中で行う社会科の学習ですが、非受験生、受験生でそれぞれの役割が異なります。

➀非受験生の場合

受験生でない場合(ここで言うと中1・2年生の生徒さん)、社会に時間をかけるよりは英語・数学の学習を中心に行ってください。社会については週3日60分くらいかけて行えば十分です。それ以上時間をかけてはいけません。それよりは英語・数学の土台と復習を中心に行うのが効率的です。

理由としては、中1の英語で言うと、人称代名詞や三人称の一般動詞が出てきます。それらの学習のほうが大変です。ということは、最低でもBe動詞と一般動詞の区別は出来ていないと厳しくなります。その土台を作ったうえで、三人称の一般動詞を学んでください。そこから新しいルールを定着させてください。中2では不定詞、動名詞が入ってきてより複雑になります。特に意識しないといけないのが、時制、一般動詞、文型などは気を付けてください。具体的な内容と対策は英語の先生に確認をしてください。

数学では、中1は比例・反比例が2学期に入ってきます。これらの基本土台は小学生の間にやっているはずです。そのため、少しでも対応できるように、この時期はいち早く一次方程式や文字式の基本土台、正の数・負の数の基本ルールの定着と原理の理解を行いましょう。中2では一次関数が入りますが、これは比例の知識がなければ厳しいです。そのうえ、連立方程式の土台もできていないといけません。それに加えて、割合などの知識がイマイチの場合は、この時期で定着させたほうがいいです。時間的にここを逃すと少し厳しくなります。


そのため、社会科の講師でありながら、英語・数学の土台構築と定着の優先度が高いことがわかるので、このようなことを言っているのです。もちろん、理科や社会などで苦手単元があるなら、そちらを行わないといけません。


②受験生の場合

受験生の場合は、英語・数学の復習も大事ですが、理科・社会の中1・2の復習も行わないといけません。よって、中1・2の段階で苦手単元がある人は、夏休み及び9月以降でもやっていかないといけません。それに加え、中3の社会は公民分野の学習も始まります。よって、その単元の学習も行わないといけません。そのため、前半部分では地理・歴史の復習、8/11以降からは公民分野の学習も視野に入れておきましょう。ここからの学習は1日60分を行うことを習慣づけましょう。もし、1日10時間学習時間とれるなら、前半の60分を地理・歴史の復習、後半の60分は公民分野の学習と行えばいいでしょう。


■夏休みに社会でやるべきこととは?

では、社会科で夏休み中に行うべきことですが、ここでは受験生を中心にまとめていきたいと思います。

まず、中1・2の復習を行ってください。つまり、地理・歴史の復習を完璧にしてください。ここで言う完璧とは、問題演習で出てきた問題や一問一答形式の問題を十分に回答できるレベルに持っていくことです。一問一答集での学習では、僕の著書でもある『高校入試 社会が一問一答でしっかりわかる本』(かんき出版)を行えば十分です。この学習については、志望校が上位校・難関校の人は必須ですが、これから始めようとする生徒には少しハードルが高いものになっています。そこで、『自由自在一問一答』(受験研究社)で基本知識をドリル形式で仕上げてから上記の問題集を行うといいでしょう。

注意点としては、「問題→解答」で学習を終わらないようにしてください。そのために、問題→解答→解説と進め、解答→問題とできるように進めてください。

じつは、苦手な生徒ほど旺文社の『一問一答社会』を使う人が多いですが、これでは、近年の公立高校入試に対応が難しいです。ただし、基本語句の土台を最初に固めるのであれば旺文社の一問一答集を使うのは問題はありません。もし、平均点を目標としているのであれば、この本を使っても特に問題はありません。

理由としては、社会で50点未満の生徒は記述問題を意識するよりも基本的な語句を定着させるのが優先だからです。ただし、近年の記述問題や資料読解問題などの問題に対応しにくいのは事実です。また、問題などはやや簡単なので、偏差値が高い受験生には物足りないので、塾で勧められた、○○さんが使っているから、などの理由に惑わされないようにしましょう。


しかし、かんき出版の一問一答集は社会で50点未満の生徒にも対応できるように、入試ランクを作成しています。まずは一問一答のSランク・Aランク、Bランク以下の頻出問題を行えば、大体の基本語句は定着できます。ここからやっていけば十分です。記述問題でも同様に上記のランクを行えばいいですが、これについては上記の一問一答のランクを8割以上マスターしてから行うといいでしょう。

そういったところから、僕の中学社会の講座で『高校入試 社会が一問一答でしっかりわかる本』を勧める理由は近年の入試傾向に完全に対応できる唯一の問題集であることが大きな理由です。また、これらで培った知識は高校の地理総合・歴史総合・公共の土台にも使えるので、先の学習にも使えるのも利点です。最初は難しいけど、今の自分に必要な語句はこの本1冊でほぼわかります。また、最新入試にも対応できるため、ほかの一問一答集では対応できないところもカバーしています。


ただし、どうしてもこの本で、という場合は、使い方などの注意点を列挙していきます。これは苦手な生徒、点数をもっと取りたい人向けの話になります。

(1)一問一答社会(旺文社)

社会が苦手な人が合格点をしっかりとりたい人は問題→解答を行った後に、解答→問題を行うといいでしょう。地図や写真などがあればそれらも合わせて確認してください。注意としては、関連知識や背景知識などは自身で身につけないといけません。

あとは一番最後にある資料も確認しておきましょう。ポイントとなる内容をチェックして、これが出たらこの産物だ、この語句だ、というふうに瞬時に解答を出せるようにしておきましょう。

類書「一問一答社会」(文英堂)も同様の使い方になると思います。

(2)パーフェクト一問一答(受験研究社)

続いて、パーフェクト一問一答を使う場合ですが、苦手な人が行う基本的な使い方は上記の「一問一答社会」と同じですが、違いがあるとすれば、資料問題や短文記述問題への対応がある点です。ただし、そのほかの関連知識や背景知識が身につきにくいのは上記と同様です。

苦手な人は併用して塾用教材の一問一答、「自由自在 一問一答社会」(受験研究社)を使ってください。

資料問題でもその形式以外が出るとたちまち対応ができないので、少しでも高得点を取りたい人は関連知識や背景知識を意識した学習をしておきましょう。

類書「入試問題で効率よく覚える一問一答」(KADOKAWA)も同様の使い方になると思います。


続いて、公民の学習を進めてください。これについては、公民を9月から始める学校が多いと思いますが、それでは経済分野、国際社会分野の学習が追い付きません。そして、中間試験では政治分野、期末試験で経済分野と無謀なテスト範囲で定期テストが出されることも想定されます。そういうリスクを軽減することもできるのが利点です。


一日でも早く受験に向けて動いていきましょう。

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