私が考える発達特性の学習支援①
私が自分の指導法の一部を「学習障害の支援」と位置付けるようになったのは自分の子供が学習障害だと分かってからですが、そういった指導の試行錯誤は、実は学生時代のアルバイトの頃から無意識で出来ていました。
これが出来る講師は、実は当然の理由で限られています。
発達の凸凹・特性とは「情報処理の過程が独特である」結果として(誤解を恐れずに書くならば)学習において「普通」とは違った負荷がかかったり、もしくは「普通」では考えられないスピードで物事を覚えたりするというだけの事です。
ところが、教える側がその「普通」以外を意識しない場合「何度も説明しているのに何で分からないのだ!」となってしまう事があります。
凸凹のあるお子様にとって不幸な事ですが、一概に講師側を責められません。人間関係にもよくありますよね。「普通こうでしょ?」と思ってしまうようなシーンが(笑)
人は皆自分が培ってきた価値基準で生きているので、ある意味仕方のない事なのです。
かく言う私も「普通こうでしょ?」と思う事は山程あります。
ですがどういう訳か「勉強を教える」という点においてだけ、その垣根がないなと自認するのです。
言うなれば天性のものでしょうか。私がこのお仕事を天職だと感じる所以でもあります。
この感覚をあえて言語化するならば、私の学習障害等の発達支援とは、自分がこれまで尽くしてきた説明で「理解できないはずがない」という一種の思い込みを更新し続ける事です。
「√2はなぜ√2と書くか?」
既に当たり前になっている概念をいったんバラバラに解体し、考え直します。
「なぜNaCl2ではないのか?」
中学理科で何となくでも覚えてこられなかった背景を探ります。
ある程度以上は「個々それぞれ」なので、答えはあってないような、体系化する事も難しい試行錯誤。
私の場合「なんで分からないの?」とはならず「どう思考する事がこの生徒さんにとってより楽か」をストレスなく考え続ける事ができます。要するにイライラしません。
自分自身の常識を取り壊し、理解に至る過程を見直すというのはとてもエネルギーのいる事ですから、結果として「発達支援ができる講師とそうではない講師」がいても不思議ではありません。
不思議ではありませんが、お子様にとってはやはり不幸です。そういった意味で、この記事を、特性をお持ちのお子様、グレーゾーンだと言われたお子様の講師選びのヒントにしていただければ幸いです。
もちろん、イライラしない事だけが学習支援ではありません。その先の支援がありますが、それはまた後日書きたいと思います。
最後にオチを一つ。
私のこの天性、子育てにおいては一向に顔を出さず「何でコレ片付けないのよ!」といつも怒ってしまいます(汗)
親子って難しい!
(※1)今回は発達特性に特化した内容ですが、「普通に」定期テスト対策、受験指導も可能です。
(※2)「普通」という言葉をあえて使っておりますが、「普通ではない=良くない事」では決してありません。
(※3)この記事を書いた2025.6.21時点では満席とさせていただいておりますので、お問合せいただけません。何卒ご了承ください。