学習目標達成の鍵は「合う先生」を見つけること

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2025/3/28

学習目標を達成するためには、自分に合う先生を見つけることがとても大切ですが、それは簡単なことではありません。子どもが先生を評価することは難しいし、親が代わりに良いと思う先生を見つけても、その先生が子どもに合っているかどうかは分かりません。大人にとって「良い先生」が、子どもにとって「合う先生」だとも限らないのです。


私は中学校入学時に、新しい塾に通い始めましたが、数回通った後に「何も学んでいる気がしない」と両親に話し、その塾をやめさせてもらった経験があります。授業は、先生がプリントを配り、それを一緒にやるという形式でしたが、何も新しいことを学ばない、わからないところが解決されるわけでもないという非常に退屈な授業だったことを覚えています。当時の私は「成績を上げる」という目的で塾に入ったのに、「何も身についている気がしない」ことで満たされなかったのだと思います。(塾の費用を3ヶ月前納していたのにもかかわらず、両親は私を信じてやめさせてくれたので、今でも感謝しています。)その塾は、1〜2年後になくなってしまったので、評判も良くなかったのだと思います。誰よりも早く見切りをつけた私を自画自賛すると共に、何よりその先生は、誰にとっても「良い先生」ではなかったと気づきました。


「良い先生」とは、「学習者にとって都合の良い先生」ではありません。なぜなら、自分のペースに合わせてくれる、雑談に応じてくれる、宿題を減らしてくれるなど、学習者が快適に感じることが本来の目的ではないからです。そもそもなぜ学びたいと思ったのか、その目的を思い出してください。「英検合格」や「志望校合格」、「TOEICスコア600点達成」など、学習者には明確な「学ぶ目的」があるはずです。「良い先生」は、適切な方法で学習者をその目的に導いてくれる先生であるべきです。


学校や塾などの一斉授業の場合、対象者が多数の生徒たちであるため、個々の目標に絞った授業をすることはできません。しかし、個人レッスンの場合は、その生徒の目標に狙いを定めて必要なことだけを学習してもらうことができます。この時、「良い先生」は、同じ目標をもつ全ての学習者に同じ授業をするのではなく、学習者の性格や学習スタイル、特性や精神的な状態などを考慮して、励ましたり、厳しくしたりするタイミング、課題の量やレベルを調整することができます。もちろん、学習者の目的を達成しなければいけない時期が決まっているため、全てを学習者の希望に合わせることはできませんが、叱咤激励しながら目標達成に導くことができる先生こそが「良い先生」だと思います。


しかし、どんなに「良い先生」であったとしても、その先生が自分に「合う先生」であるとは限りません。先生の声が好きではない、方言が気になる、先生が同性なら良かったなど、悪意なく学習者が受け入れ難い要素もあるかもしれません。私は、「合う先生」のレッスンを受けた時は、数分のうちに何かが身についたと感じ、話がどんどん理解できるようになり、ドーパミンが分泌されているのを感じます。そして、一度その先生を「合う先生」と認識すると、以降はどんなに難しいことでもその先生が説明してくれたら理解できるという気がしてきます。そうすれば、近いうちに必ず結果が形として現れるようになります。そのような自分に「合う先生」を見つけることが、目標達成への鍵かもしれません。

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