英検準1級合格者の共通点は『語彙力7割』:英検の隠れた仕組みから導き出した最適受験タイミング
2025/5/3
英検準1級受験の最適なタイミング:
70名以上の合格者を指導した講師の視点
英検準1級は、多くの学生や社会人が目指す重要な英語資格です。CEFR B2レベルに相当するこの試験は、大学入試や就職活動でも高く評価されます。しかし、「いつ受験すべきか」という問いに明確な答えを持つ人は少ないでしょう。
私は英語講師として70名以上の中高生に英検準1級を指導してきました。その経験から、受験の最適なタイミングを判断する確かな指標を見つけました。それは、大問1(語彙・熟語問題)で7割程度の正解率が安定して取れるかどうかです。
なぜ語彙力が合格の鍵となるのか
多くの方は「なぜ語彙問題だけが特別な指標になるのか」と疑問に思うかもしれません。実は、英検試験には重要な裏側があります。
英検には専用のシナリオライターが存在し、読解問題やリスニング問題のテキスト作成を担当しています。このライターたちは、英検準1級で覚えるべき英単語リストから一定数の単語を使用するよう依頼されているのです。つまり、大問1で出題される語彙こそが、読解やリスニングの問題でも必ず使われているということです。
これが、大問1の語彙問題の出来具合が他のセクションの成績にも直結する理由です。語彙力が十分であれば、読解やリスニングでも同じ単語に対応できるため、全体の得点アップにつながります。
具体的な数値目標
2024年以前の試験形式では、大問1には25問の語彙・熟語問題がありました。この場合、**17問以上(約7割)**正解できる実力があれば、合格の可能性が飛躍的に高まります。
2024年からは試験形式に変更があり、大問1の問題数が18問に減少しました。この新形式では、12〜13問以上正解できることが受験の目安となります。これは依然として全体の約7割という基準を維持しています。
バランスのとれた準備の重要性
語彙問題の正解率は重要な指標ですが、合格するためには他の分野もバランスよく強化することが不可欠です。
• リスニング対策: 自然な速度で話される会話や説明を理解する訓練
• ライティング: 論理的な文章構成と適切な表現力の養成
• 読解力: 長文を速く正確に理解する能力の向上
これらすべての分野で満遍なく力をつけることで、合格の可能性はさらに高まります。
まとめ
英検準1級受験の最適なタイミングは、大問1の語彙問題で7割程度の正解率が安定して取れるようになった時です。この基準は、読解やリスニングにも直結する重要な指標となります。
2024年以前なら25問中17問以上、2024年以降なら18問中12〜13問以上を目安にしましょう。そして、語彙力の強化と並行して、リスニング、ライティング、読解のバランスのとれた対策も忘れないでください。
この基準に達していなくても、挑戦することで貴重な経験を得られます。しかし、効率的に合格を目指すなら、大問1での安定した正解率を一つの重要な指標として活用してみてください。
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