歴史勉強方法 徹底検討(第6回) 「間違いノート・まとめノートは本当に必要か?」 ―― ノート信仰を一度リセットする
歴史が伸びない生徒を見ていると、
かなりの確率で出てくるのがこのような悩みを聞きます。
「ノートはちゃんと作っています」
「まとめノートも時間をかけて…」
ですが、点数が伸びない。
――この矛盾、実は珍しくありません。
今回はあえて、
「ノートを作ること」そのものを一度疑うところから始めます。
① 間違いノート・まとめノートは「悪」ではない
最初に大事な前提です。
間違いノートも、まとめノートも、
決して間違った勉強法ではありません。
問題はただ一つ。
目的がズレたまま作っているケースが多すぎることです。
ノートが目的化すると、こうなります。
きれいに書くことがゴール
書いたことで「やった気」になる
見返さない(or 見返しても頭に残らない)
これでは、
時間をかけたわりに定着が弱い状態になります。
② 「書く=覚える」は歴史では成立しにくい
歴史科目の本質は、
因果関係
流れ
用語同士のつながり
です。
ところが、まとめノートは多くの場合、
教科書を書き写す
一問一答を整理する
用語を羅列する
という形になりがちです。
結果、
「情報は増えたが、使える形になっていない」
という状態になります。
③ 本当に必要なのは「ノート」ではなく「整理」
では、ノートは一切いらないのか?
答えは NO です。
必要なのは、
ノート作成ではなく「最小限の整理」です。
ポイントは3つ。
① 間違いは「文章1行」で十分
× よくある間違いノート
→ 問題全文+正解+解説を書き写す
◎ おすすめ
→ 間違えた理由だけを書く
例:
「鎌倉幕府成立年を1185年と即答した → “実質支配”と“公式成立”を混同」
これだけでOKです。
自分の思考のズレが分かれば、再発防止になります。
② まとめるなら「比較」か「因果」だけ
まとめノートを作るなら、
以下のどちらかに限定してください。
比較(例:鎌倉幕府と室町幕府の違い)
因果(例:応仁の乱 → 戦国時代への流れ)
✕ 年表をきれいに写す
✕ 用語を全部まとめる
これらはコスパが悪いです。
③ ノートは「問題集の横」にあるべき
おすすめなのは、
別冊ノートを作らないこと。
問題集の余白
付箋
1〜2行のメモ
ここに、
間違えた理由
判断ミスの原因
を書き足していく。
これだけで、
「演習→修正→再演習」の回転が一気に速くなります。
④ 成績が伸びる人の共通点
点数が伸びる生徒ほど、
ノートが薄い
書く量が少ない
でも同じミスをしない
という特徴があります。
彼らは、
「覚える」より「ズレを直す」ことに時間を使っているのです。
まとめ|ノートは作らなくていい。でも、整理は必要
ノート作成は目的ではない
歴史は「流れ」と「因果」を整理する科目
書くなら最小限、思考のズレだけ
ノート信仰を一度リセットすると、
勉強時間は減るのに、定着はむしろ上がります。
次回予告
歴史勉強方法 徹底検討(第7回)
「暗記が苦手でも戦える
“流れ・因果”の作り方」
―― 丸暗記に頼らない、
歴史を“理解して覚える”具体的手順を解説します。